司馬遼太郎の「最後の伊賀者」という短編集の中の「天明の絵師」という作品を読んだ。与謝蕪村や呉春といった画家が出てくる話で非常に面白かったのだが作品の一番最後に彼らのお墓は金福寺にあると書いてあった。金福寺といえば、実家の近所の一乗寺にあったはず!ということで金福寺に行ってきました。入り口がわかりにくくてうろうろ周りをさまよってやっと見つけた。
金福寺は、864年天台宗寺院として創建され、一時荒れたが、元禄の頃、鉄舟和尚が復興した。松尾芭蕉が、鉄舟和尚を訪れて親交を深めたことから庵は芭蕉庵と言われるようになった。その後、安永の頃、与謝蕪村が庵の荒廃を嘆いて庵を再興ししばしば句会を開いていたとのこと。
お気に入り度★★★★★
横山光輝著の「三国志」(文庫版全30巻)を読み終えた。人徳がある劉備玄徳や抜群の頭の切れ味を見せる諸葛亮孔明、酒癖は悪いが無類の強さをほこる張飛、知性と強さをかねそろえた関羽、悪役キャラながら非常に印象に残る曹操と魅力的なキャラクターがいっぱいいた。中でも、わたしが一番気に入ったのが趙雲子龍。少し地味だが決して人を裏切らない義侠心あふれる生き方や戦いのときの勇敢さはかっこよすぎる。
三国志の楽しみ方としては、好きなキャラクター思い入れを持って読むのも面白いし、自分の勤めている会社にいる人達の中で劉備玄徳みたいな人は誰だろうとか諸葛亮孔明みたいな人は誰だろうとか想像したりしても面白い。
あと、この作品を読んでいて感じたのがどんなに栄華を誇った人も最後は戦いや病気により死んでいき、人の一生のはかなさみたいなもの感じることができる。
三国志演義という形で、長年人々に愛されていただけのことはある。間違いなく、三国志は人間の存在そのものを考えさせられる壮大なドラマだったのだ!