脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

ファストフードに新たな”悪玉説”

2016年05月11日 | 食品

日刊ゲンダイ2016年5月11日
ファストフードに新たな”悪玉説”

 ファストフードはやっぱり体によくないようだ。これまで、ファストフードの食べ過ぎは、心臓病、糖尿病、がん、うつ病といった病気の発症リスクをアップさせるという警告が世界中から発信されているが、また新たな「悪玉説」が報告された。

 米国のジョージ・ワシントン大学ミルケン公衆衛生大学院の研究によると、ファストフードを食べると、有害化学物質とされる「フタル酸」や「ビスフェノールA」の濃度が上昇するという。

 フタル酸は、主に塩化ビニールなどのプラスチックを加工しやすくする可塑剤として使われていて、生殖器官の発達に悪影響を与えたり、ぜんそく、湿疹などのリスクを上昇させるとされている。ビスフェノールAは、内分泌かく乱作用が疑われていて、多くの動物実験で脳や行動などに影響を与えることが報告されている。

 今回の研究では、米国疾病管理予防センターの全国健康栄養調査に参加した約8900人のデータを検証。ファストフードを最も多く食べる人の尿中フタル酸濃度は、食べない人に比べて24~40%も高かった。また、ファストフードの肉製品を食べた人は、食べない人よりも、ビスフェノールA濃度が上昇したという。高カロリー、高脂肪、高塩分などの悪影響に加え、有害化学物質への暴露も指摘されたファストフード。それでも食べたいという人も、ほどほどにしておいたほうがいい。


加湿器殺菌剤の被害者ら、オキシー英本社の株主総会場で抗議デモ

2016年05月06日 | 化学物質

WoW!Korea2016年5月6日(金)11時56分配信 
加湿器殺菌剤の被害者ら、オキシー英本社の株主総会場で抗議デモhttp://news.nifty.com/cs/world/koreadetail/wowkorea-165630/1.htm

 「加湿器殺菌剤被害者と家族集会」と環境保健市民センターなどで構成された抗議訪問団が5日午前(現地時間)ロンドンにある「オキシー・レキット・ベンキーザー」(現RBコリア)の英国本社の年次株主総会場を訪れ、真相究明と責任者処罰を要求する抗議デモを行った。

抗議訪問団は「レキット・ベンキーザーの製品が韓国で子供と両親103人を殺した」とし「現在、これまでに確認された数よりさらに多い被害者が申告しており、韓国政府が調査中だという事実と韓国検察にレキット・ベンキーザー韓国法人の前・現職の理事と英国本社の現在の理事ら全員が刑事告発されたという事実を株主らに知らせ、本社次元の責任を追及しようと思う」と述べた。

彼らは「レキット・ベンキーザー英国本社が謝罪と責任を認めない場合、世界的な同社製品の不買運動を展開することを警告する」とし、英国検察にオキシー代表取締役と役員らを告発するだろうと伝えた。

レキット・ベンキーザー側はこの日、彼らの株主総会場入りを許可しなかった。

ただし英国外信によるとレキット・ベンキーザーCEOはこの日、株主総会で「オキシー製品が韓国で人々に害を与えたことについて非常に遺憾で個人的にもとても申し訳ない」と謝罪した。

一方、7泊8日の日程で英国を訪れた彼らはこの日、レキット・ベンキーザー本社を抗議訪問し、同会社のCEOを会談する予定だ。


韓国 殺菌剤の有害物質で乳幼児など死亡 改めて波紋

2016年05月05日 | 化学物質

NHK5月5日 12時56分
韓国 殺菌剤の有害物質で乳幼児など死亡 改めて波紋http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160505/k10010509691000.html

韓国で、かつて加湿器に使う殺菌剤に含まれていた有害物質が原因で多くの乳幼児などが死亡した問題を巡り、検察が殺菌剤の製造メーカーに対する捜査を本格化させるなど、韓国国内で改めて波紋が広がっています。

韓国では、2001年から2011年にかけて販売された加湿器用の複数の殺菌剤に有害な化学物質が含まれ、これを吸い込んだ多くの乳幼児や母親などが肺を損傷する被害を受けました。

韓国政府は2011年に殺菌剤と肺の損傷との因果関係を認定し、これまでに221人が被害を受け、そのうち95人が死亡したとしています。

この殺菌剤を製造、販売した企業の1つで、イギリスに本社がある日用品メーカー「オキシー・レキット・ベンキーザー」の韓国法人の代表が今月2日、ソウルで記者会見を開き、遺族らに補償する方針を初めて明らかにしました。

メーカーが因果関係の認定から5年たってようやく記者会見を開いたのは、去年の秋から検察が捜査に乗り出したことを受けたものだという見方が強く、被害者や遺族の怒りは収まらず、会見中に一部の遺族がメーカーの代表に激しく詰め寄る一幕もありました。

検察は、このメーカーが有害物質を使っていたことを示す証拠を隠滅した疑いがあるとして関係者から事情を聴いて捜査を本格化させるなど、韓国国内で改めて波紋が広がっています。


ベトナムの海で魚大量死 台湾塑膠工業建設中の製鉄所近く

2016年05月03日 | 化学物質

日経新聞2016年5月3日 0:59
ベトナムの海で魚大量死 台湾塑膠工業建設中の製鉄所近くhttp://www.nikkei.com/article/DGXLZO00364550S6A500C1FFE000/

 

 【ハノイ=富山篤】台湾の化学最大手、台湾塑膠工業(台湾プラスチック)グループがベトナムで建設中の大型製鉄所の近くの海で魚が大量死し、公害ではないかとして騒動になっている。越天然資源・環境省は2日までに「台湾プラスチックが原因とする証拠はまだない」との調査結果を発表したが、ベトナム国民の多くは反発している。

 大量死は製鉄所を建設中の中部ハティン省とその周辺の2省で4月上旬から確認された。ベトナム地元紙は台湾プラスチックが地中に埋設した1.5キロメートルのパイプを通じ、海に汚染物質が流れ出した疑いがあると指摘した。魚の大量死が見つかる数日前、同社はパイプの洗浄をしており、300トンの有毒な化学物質が使われたとしている。

 ベトナムの天然資源・環境省のボー・トゥアン・ニャン副大臣は「原因特定まで何年もかかるかもしれない」との見通しを示した。

 台湾プラスチックはこれまでのところ因果関係を認めていない。4月末に同社のハノイ事務所代表が「魚やエビか、近代的な製鉄所か、ベトナムはどちらかを選ばなければならない。両方手に入れるのは首相でも無理だ」と発言して反発を買い、翌日に本社の幹部が謝罪した。


抗生物質 厚労省も削減方針 安易に飲んではいけない 

2016年05月03日 | 

日刊ゲンダイ2016年5月17日                                    

抗生物質 厚労省も削減方針 安易に飲んではいけない 必要な常在菌も殺してしまう

 風邪をひいたら、とりあえず医者に抗生物質を処方してもらって飲む――。こんなパターンをずっと続けている人は多いのではないか。しかし、これは大きな勘違い。ヘタすると逆効果にもなりかねない。

先月、政府は2020年までに抗生物質の使用量を33%減らす目標を掲げた対策を決定。厚労省は「医師は安易に抗生物質を処方しないこと」を呼びかけ、患者にも適正な使用を促す方針だ。

抗生物質=抗菌薬は、細菌を殺したり弱らせたりする薬で、不適切に使い過ぎると、抗生物質が効かない「耐性菌」が発生したり増加する恐れがある。世界では、耐性菌が原因となった死者が70万人いると推計されていて、WHO(世界保健機関)も各国に対策を求めている。仮に対策を講じなければ、2050年には耐性菌による病気の死者が1000万人になると想定されている。

抗生物質は、”とりあえず”安易に飲んでもいい薬ではないのだ。「いま飲んでいる薬が危ない!」などの著者で、薬剤師の深井良祐氏(ファレッジ代表)は言う。

「抗生物質は細菌に対して効果を発揮する薬で、ウイルスには効きません。そして、一般的な風邪のほとんどはウイルスによって発症します。つまり、多くの風邪には抗生物質は必要ないのです。もちろん、肺炎や中耳炎などの細菌感染症には効果的なので、2次感染を予防するために処方されているケースもあります。その一方で、細菌性なのかウイルス性なのかよく分からないから、念のため抗生物質を出しておこうという医師がいるのも事実です」

日本は、世界的にみると抗生物質の販売量は多くはないが、経口のセファロスポリン系薬、フルオロキノロン系薬、マクロライド系薬の使用割合が極めて高い。いずれも幅広い細菌に有効な抗生物質だから、やはり、特定の細菌感染症に対してピンポイントで処方しているケースは多くなさそうだ。

「この3系統の抗生物質はさまざまな細菌に対して満遍なく効くため、細菌を根こそぎ殺してしまいます。人間の体には、腸内細菌などの常在菌がたくさん存在していて、病原菌の侵入を防いだり、免疫バランスを保つ働きをしています。抗生物質はそうした必要な細菌まで一網打尽にしてしまうため、下痢などの副作用を引き起こす危険性があります。また、吐き気、発疹などが表れるケースもあります」

日本では、軽い風邪でもクリニックで抗生物質を処方してもらいたがる患者が少なくない。抗生物質を処方しないと、不満を漏らす患者もいるという。ウイルス性の風邪には効果がないことを知らない人が多く、耐性菌や副作用の問題も広く知られていないのが現状なのだ。

「風邪を治すには自身の冤免疫力に任せるのが基本で、安易に抗生物質を処方してもらったり、中途半端に服用するのはやめたほうがいい。とはいえ、肺炎などの細菌感染症の治療には抗生物質が有効です。いつもの風邪の症状とは違って高熱が出たり、長引いている場合は医者にかかり、抗生物質が必要な病気なのかどうかを診断してもらう。軽い風邪で抗生物質を処方されそうになったときは、<なぜ、抗生物質を飲まなければならないのか>をきちんと確認して、医師に説明してもらいましよう」

抗生物質を飲めば早く風邪が治るという間違った思い込みは改め、軽い風邪でもとりあえず飲むなんて行為はやめるべし。