脱ケミカルデイズ

身の周りの化学物質を減らそうというブログです。 

地震対策には「高級入浴剤」「便器洗浄剤」を使わない生活

2012年04月05日 | 化学物質

週刊新潮2012年4月17号(4月5日売)
「死に神」から逃れるための特別講座 
心掛けるのは「高級入浴剤」「便器洗浄剤」を使わない生活

 地震の際にトイレに逃げ込むのは危険だが、実はトイレには、貴重なものがある。水である。風呂桶の水もまた、非常時には大事な役割を果たす。日頃から、トイレのタンクに洗浄剤を入れたリせず、また温泉気分を味わうための高級入浴剤を使わないような、そんな生活を心掛けたい。
 非常時用にと、ペットボトル入りの飲料水を何本もストツクしている家庭は多い。だが、実はどの家にも非常時用の水は備わっている。トイレの貯水タンクの水が、それだ。
「一般の家庭のトイレで流している水と、台所の流しの水は同じ塩素消毒された水道水なのです。ということは、トイレの水は飲める水なんですね」とは、先の渡辺氏(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)。
「トイレの貯水タンクはだいたい10リットルもの水が定期的に入れ替わっている。最近は節水型やタンクレスも増えていますが、タンク型なら自動的に飲料水が貯水されている。流してしまうのは、もったいない話です」
トイレの水だけで2リットル入りペットボトル5本分だ。阪神や東日本大震災の経験で知ったのは、いかに水の確保が切実かということ。風呂水もまた貴重である。家庭用の風呂桶は200リットルから300リットルもの水が貯えられている。実にペットボトル100本から150本という大量の水なのである。防災グッズとして、携帯用浄水器が1本2000円前後で販売されている。これ1本で200リットルの浄水が可能なものもある。非常時には何とも頼もしい。
「その際、トイレタンクなどに洗浄剤、風呂に入浴剤などを入れていると、災害時のためになりません。毒ではありませんが、飲料水にする場含はそういうものは使わないこと」(同)
前の晩の風呂の水は捨てないで取っておくことが肝要。しかし、それではトイレは使えない。どうしたらいいのだろう。「もっとも安価で優秀なのが"猫砂"です」とは防災専門家の1人。猫砂とは、飼い猫の排泄用の砂のことである。「災害用に造られている簡易トイレは、1回あたりのコストが数十円と高い。しかし、吸水や消臭などの能力は、猫砂でも変りません。大抵、大袋で売っていますが、5~7リットル入りで400から800円ほど。3、4人の家族なら2袋もあれば1週間は持ちます。猫を飼っていない家庭でも常備しておくといい」水の確保とトイレの備えは、普段からの心がけが大切なのである。