
WBCライト級タイトルマッチ
26歳のメキシコ人ライト級王者アントニオ・デマルコ選手(Antonio DeMarco)の保持するWBC王座に23歳の元SFe級王者エイドリアン・ブローナー選手(Adrien Broner)が挑んだ一戦は米国ニュージャージー州で行われ、一方的な展開の末にブローナー選手が8回TKOで圧勝して2階級制覇に成功した一戦でした。(体格比較)
サウスポースタイルからの右ジャブと上下へ散らす左ストレートで攻撃を組み立てようと試みるデマルコ選手に対し、右のグラブをアゴの横に据えたやや半身の構えを左右によじるようなボディワークと反応とでほぼ完璧に対処していくブローナー選手。相手の攻撃を殺しながら機を見て放つカウンターの強い左フックや右ストレートリードで初回からペースをがっちりと掌握していきます。
4回からはデマルコ選手が出てくるのに応じるような形で密着戦が展開されていきますが、接近戦でもブローナー選手の右アッパーなどの正確な攻撃がリード。5回は挑戦者の正確な右アッパーや右ストレート右フック、強烈な左フックのボディブローなどが次々にデマルコ選手をキャッチしてあわやストップというところまでデマルコ選手を追い詰めます。
4回5回とかなり攻めたこともあり、息が上がってしまった様子をはっきりと見せていた6回以降のブローナー選手でしたが、あからさまに休みながらも要所で強いヒットを決めてペースを譲らず、8回に素晴らしいコンビネーションブローでデマルコ選手からこの試合初のノックダウンを奪った場面でコーナーからギブアップの意思が示されて試合は終わっています。
Powerpunches,Punchzone
5回に滅多打ちに遭いながらも懸命に逆転を狙っていたデマルコ選手の粘りも見事ではありましたが、はっきりとモノが違いました。まるでスパーリングで格下のパートナーをあしらうかのような余裕綽々の戦いでの見事な2階級制覇達成。
現在23歳のこの人が次世代のボクシング界をリードする存在になっていくことになるんでしょう。デラホーヤにとってのチャベス戦、メイウェザーにとってのコラレス戦のような大一番を見たいです。(23歳時点での対比)
ブローナー選手は25勝(21KO)。デマルコ選手は28勝(21KO)3敗1分。
Broner Beats Down DeMarco Over Eight, Wins WBC Belt(David P. Greisman/BoxingScene)
BRONER BRUTALIZES AND STOPS DEMARCO IN 8(Ben Thompson/Fight Hype)
Adrien Broner Dominates Antonio Demarco, Gets TKO8, in AC(Michael Woods/The Sweet Science)
Broner KOs DeMarco in eight(Lem Satterfield/Ringtv)
Broner tears through DeMarco for title(Dan Rafael/ESPN)
Broner sends message to lightweights with win over DeMarco(Ryan Songalia/Ringtv)
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ブローナーは間違いなくあと2、3階級いける!
嶋田選手に苦戦するあたり厳しいですが久々のライト級での1位なのでぜひとも世界を獲ってもらいたいです
ライト級は粒ぞろいですが、デマルコが手も足も出ないとなると現時点で良い勝負ができそうなのは、SFe級で復帰するガンボアくらいですか。
どうせならもう一階級上げてカーン戦実現させてくれないかな…