フロイド・メイウェザーJr対リッキー・ハットン(2007/12/8)

WBCウェルター級タイトルマッチ

今年を締めくくるスーパーファイト。ラスベガスのMGMグランドで挙行された全勝同士の激突、フロイド・メイウェザーJr選手(Floyd Mayweather Jr)とリッキー・ハットン選手(Ricky Hatton)の一戦はメイウェザー選手がその実力を見せ付けて、10回TKO勝利で完勝しています。(体格比較)

注目の大一番は、メイウェザー選手がスピードとテクニックでハットン選手を完全に圧倒し、最後は痛烈に仕留める完勝劇でした。
前進してくるハットン選手を正確で鋭いカウンターで迎え撃ち、ハットン選手の激しい突進にロープに詰まった密着戦の場面でもパンチを貰わず決めるメイウェザー選手の技術というか才能、センスが光っていました。

メイウェザー選手の左フックを入りに合わされ、密着戦でもインサイドからの左右フックを浴び、離れるといきなりの右ストレートを決められる。ハットン選手がこの日できたのは突進して押し込む事だけでした。
両者が密着するとすぐにブレイクを命じていたジョー・コルテス氏のレフェリングもあって、徐々に追い詰められていったハットン選手。4回にはメイウェザー選手の右ストレート、左フック、右ストレートのコンビネーションを浴びて後退するなど苦しい場面が続いていきました。
効いて一瞬後退してもすぐに思い直したように突進を再開していたハットン選手の突進力、馬力はやはり流石だと感じさせましたが、また同時にハットン選手の武器である馬力でのゴリ押しがメイウェザー選手には全く通用しないという事が徐々に明白になっていったように見えました。
8回にはメイウェザー選手が右アッパーを連続を決めチャンスを掴み、ハットン選手の動きが鈍ったところに右ストレートを直撃。この場面でも前に出て局面を打開しかけたハットン選手でしたが、ラウンド終盤に左フックをカウンターで決められて再びピンチに陥るなど試合はワンサイドになっていきました。

試合を決めたのは、序盤から再三決まっていたメイウェザー選手のカウンターの左フックでした。ハットン選手が左フックで踏み込むところに決められたこの素晴らしい一撃で英国のヒーローは痛烈なダウン。
意地で立ち上がったものの、深いダメージは明白でメイウェザー選手の追撃を前に手が出せず、それを見たコルテス氏が割って入るのとハットン選手が崩れ落ちるのはほぼ同時でした。また同じタイミングでハットン選手陣営からタオルが投げ入れられていました。


久しぶりの快勝で大一番を制したメイウェザー選手。
ミゲル・コット選手、ポール・ウイリアムス選手、アントニオ・マルガリート選手？？　ちょっと次元が違う気がします。

メイウェザー選手は39勝(25KO)。ハットン選手は43勝(32KO)1敗。



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試合動画(nico)
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