徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

抗インフルエンザ薬を「予防投与」する条件

2014年09月19日 06時30分08秒 | 小児科診療
 抗インフルエンザ薬には発症してから「治療」として使用するほかに、感染を避ける「予防」としても使用できる薬剤があります。
 現在予防投与が許可されているのは「タミフル」「リレンザ」「イナビル」の3種類。点滴薬のラピアクタは許可されていません。
 では、希望すれば誰でも予防使用できるのかといえばそうではありません。以下の条件があります:

インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族または共同生活者で、かつ、次の条件があてはまる場合:
・65歳以上
・代謝性疾患(糖尿病など)がある
・腎機能障害がある
・慢性心疾患がある
・慢性呼吸器疾患がある(リレンザでは除外されています)


 つまり、クラスでインフルエンザ患者が出ている受験生が希望されても適応にならないということです。
 ご注意ください。

 なお、予防投与は保険が効かず「自由診療」となります。つまり自費ですね。
 かかる費用は以下の通り;

 タミフル®……6,570円(1日1回1カプセルを10日間内服)
 リレンザ®……6,810円(1回2吸入として1日2回、合計1日4吸入を5日間)

 
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