紀見峠!
ここは県境で、ここから和歌山県、いわゆる紀伊国に入ったってことね。
行政区域的には橋本市になるようだ。
何気に道は二手に分岐。
右の道のほうがいかにもメインルートっぽく、環境庁と和歌山県が設置した「紀見峠」の表示板が誇らしく断っているけれど…。
旧街道は左の登り道らしいんだよね。
表示板の背後を行く形になるから不安だけど。
でも50mも走れば「高野山女人堂六里道標石」の石碑があってホッとする。(冒頭写真)
すぐ隣といっても良い場所に、「数学者岡潔生誕の地」という碑が建つものの、ごめん、知らない人だ。
理数系は大の苦手でさ。
それにまつわる人にもあまり興味を持てないコスモタイガーなのだ。
これを超すと、いかにも山中の集落という1本道が静かに続いている。
実は紀見峠宿といって、かつての宿場だったらしい。
旅籠や茶屋が建ち並び、300人近くが宿泊できた、ということらしいけれど、目の当たりにする光景からは信じられない。
随分高度を上げてきたんだね。
家並みの隙間から見える遠景は素晴らしい。
気になる案内板に従い、苔むした小道を分け入るとすぐに愛宕神社。
鳥居と祠だけ、本殿もない小さな神社になぜ寄ったのかというと、腰痛にご利益があるということだから。
そう、学生時代から走ってる蓄積なのか、腰が悪いんだよね。
小道を戻って再び高野街道を走る。
ただ1本の道がくねくねと続いているからね、迷うことはない。
右側、時折視界が開け、絶景を拝めることが良いアクセントになる。
少しづつ高度を下げ、道幅も狭くなり、竹林と笹の中へと続く1本道の旧街道。
走りも軽くなり、リズムが出てきた。
どれぐらい走っただろうか。
急カーブのところにポツンと祠があって「阿弥陀堂」というらしい。
で、この阿弥陀堂を過ぎると少し広い道に合流。
広いといっても軽トラ1台がやっとの広さではあるけれど。
T字路になって突き当たったら右折。
だんだん集落らしくなってきたのは良いけれど、特段見どころはなく、ペースが自然と上がる。
「慶賀野」の交差点で、立派なバイパス、国371に吸収されてしまうのさ。
おそらくこの辺りは消失区間、しばらくは国道runとなる。
ここは変則交差点でね。
隣り合うようにもう1つ信号があってさ。
そこから南に分岐するのが旧街道ね。
道に入ってすぐ左手に「太子堂」があれば正解。
Yの字分岐は左。
軽トラ1台がやっと狭路ながら、独特のうねりと威厳あるお屋敷が旧街道らしさを演出して、飽きない風景が続く。
適度に田畑も広がるのも癒される。
さらに進むと道端に小さなお地蔵さんがあり、二手に分岐。
この道はここで一気に90度左に折れ、東へ向かってしまうからNG。
右の道を選択し、ヘアピンカーブで坂を下りていくのが正解らしい。
こんなヘアピンカーブが当時あったとは思えないからね。
きっと本来の旧街道はお地蔵さんのところを直進していたんだろうな。
ヘアピンが終わると再び国371に出た。
このまま国道沿いに続くのが高野街道なんだけど、時計はまもなく16時になろうとしている。
11月の日は短い。
一応調べはついていて、近くに南海高野線「林間田園都市」駅がある。
ヘアピンを下りて国道に合流したという、何の変哲もない場所ながら、高野街道としては本日ここでコースアウト。
ここが次回のスタート地点だからね、一応備忘録代わりに?写メでも撮っておこう。
さあ、あとは国371を逆向きに走り、最初に現れる道で左折(歯科医院が目印)、これまたヘアピンカーブでひたすら下っていけば、そこにお目当ての駅が現れた。
南海高野線、林間田園都市駅ね。
何だか東京の田園調布を連想させるお洒落な駅が、まさに林間にデンと構えてることに不思議な感覚がある。
そして本日のトレーニング、これにて終了!
後半結構迷ったからね~、20kmぐらい走ったと思うな。
高野街道としては16~17kmというところか?
トータルで登りというのもあって、距離の割には良いトレーニングになったかと。
時計はすでに16時を過ぎている。
さぁ、今日はもう1つ目的があってね。
やってきた南海電車に乗り、一路難波駅へ。
その理由は…。
映画さ、映画!!
大好きな某アニメ映画を楽しむのさ。
そしてその続きが来年3/1なのね、なんてチェックする。
そう、コスモタイガーは、単身赴任生活を謳歌しつつある…。
高野街道は、1本道がくねくねと続いて迷うことはない、というのは、走り易くて良いコースですね。
岡潔は、歴史上、凄い数学者だったみたいですよ。
遅ればせながら今年もよろしくお願いいたします。
紀見峠宿の静かさは素敵ですが、ここに300人泊まれたということに驚きを禁じ得ません。
岡潔さんについてはまた改めて勉強しないといけませんね。
最近はWikipediaという便利なツールもありますし(笑)。
この先、高野街道はどんどん山深くなりますが、案内板は比較的整備されており、気軽に楽しめますが、最近は全国的に熊出没のニュースが後を絶ちませんから、そっちの対策には万全を期したいところです。
今更ながら、大阪時代にやっといて良かった~、と思ってます。