cosmotiger発信!!

日本一脚の速い「鉄ちゃん」を目指します!
時刻表検定1級
10km33:04、フルマラソン2:46:31

コスモタイガー漂走記~旧東海道編(36)

2013-02-01 | 旧東海道run!!

ボチボチ東海道runをやりたい!
と思うものの、いよいよ移動もシャレにならない状況になっていて、東海道本線乗継を利用なると、三島からのバスも含めて、片道で5時間以上。
朝6時台には家を出ないと、現地での滞在&走行時間が短くなり、慌ただしいことになる。
特に冬は日が短いからね~。

その上東海道本線乗継も、いい加減飽きてきてるし。
静岡県内のロングシート車の長距離移動も、うんざりするほど体験した。

いくら鉄道大好きと言ってもね、何時間もかけて毎度毎度同じ路線を行ったり来たりはちょっとね~。
とはいえ、東海道はぜひとも走りたい!!

金額的には大きいけど、そろそろ新幹線利用にすることを決意した。

朝起きると、穏やかな冬晴れだ。
いつもの前後駅に車を置き、豊橋までの名鉄は前回までと変わらないけどね。

名古屋市民的には「新幹線なら名古屋駅」なんだろうけど、コスモタイガーの自宅から名駅(名古屋弁で「めーえき」)までは1時間はかかるしね。
それに鉄オタとして、よほど時間に制約がある場合や「のぞみ」利用時は別にして、目的地と逆に向かう行為というのはナンセンスで、抵抗あるのさ。
料金的にも高くなるしね。

「こだま」に乗るのであれば、1時間もかかる名駅に向かうより、前後に出て名鉄で豊橋に向かうか、車で三河安城駅に出るのと、大差ないのさ。
何事にも先入観は禁物ってことやね。

豊橋の駅前には、南口・北口いずれにも、金券ショップが数店舗あり、若干ながらも定価よりお安く切符を購入できる。
新幹線利用なら、南側がオススメかな。
ここで三島までの自由席切符を購入。
東海道run初の新幹線(こだま)の旅となった。

さすが新幹線!
70分少々で三島着。

30分程度の待ち時間を利用して、ちょっと腹ごしらえ。
名古屋では晴れていたのに、ここ三島駅上空はどんよりした曇り空。
まぁ、降らなきゃ良いんだけど。

お馴染みとなってきた「沼津登山東海バス」元箱根行に乗車。
40分ほどで、予定しているスタート地点「箱根町」バス停に到着!
…のはずなんだけどね、

三島大社を過ぎ、市街地を出るとバスは徐々に標高を上げていく。
何やら窓の外はにはチラホラと雪が…。

標高が上がるたび、さらに雪は強くなり、地面には白いものが積ってるんだけど。

突然バスは、広いドライブインのようなスペースに進入し、停車。
「ここより先、大雪のため、ただいまからチェーン装着作業を行います。しばらくこのままで…」という車内放送。

聞いてね~よ!(古!)
まじかよ!
名古屋は晴れてたぞ!

しかもよりによって今日から新幹線に切り替えて張り切ってやってきたのに!

上から降りてきたバスは、逆にここでチェーンをはずしてるんだけどね、屋根にはぎっしりと白いものが付いてるんだけど。

当然ながら、定時運行云々を問題にする状況ではなく、登るたびに窓の外は雪深くなっていく。
車内の乗客も、地元客が多いせいか、慣れているのかな?
あんまりあわてた様子もない。
しかも大雪の勢いは収まらず、さらに積り続けている感じ。

車窓は左右とも何とも美しい白銀の世界。
名古屋じゃ、こんな大雪、見かけないよ~。
積雪1mぐらいあるんじゃね~か?
あの~、スキーじゃないんですけど…。
走りに来たんですけど…。

オロオロ状態のコスモタイガーを乗せ、バスは(多分)30分ほど遅れ、少しだけ建物があるところにやってきた。
そこが予定地点の「箱根町」だ。
降りてすぐの所に、前回のゴール地点、箱根駅伝往路のゴールポスト。
その先に「箱根駅伝ミュージアム」がある。
どちらも雪をかぶり、見事な冬景色だ!(泣)

とりあえず寒いし、気持ちを落ち着かせよう!

というわけで、ミュージアムに入館し、しばし見学がてら時間をつぶす。
しかしこんなときにも結構な見学客がいるんだね。
物好きな…。
って、俺もその1人なんだけど。

雪は幸いにも、かなり小降りになったけど、しんしんと降り続けている。

ここまで来て引き返すなんて嫌だ!
でもまだ死にたくないし。
とりあえず行けるところまで行こう!

覚悟を決めて、本日のrunningをスタート!
とりあえず今日も、大半がハイキングコースとして整備されていて、道標や案内板は完備されているはずなんだけど。

まずは箱根町のメインストリート(要するに国1兼旧東海道ね)を走る。
さすがに天下の国1、車や観光客が多いから自然と除雪されただけだと思うけど、歩道上ならゆっくり走れる。

左手にすぐに箱根ホテルね。
ここが箱根宿本陣跡でもあるわけで、解説板も設置されている。
前回、ここからバス乗ったよね。

「箱根関所跡」のバス停があり、土産物店が並ぶ道を左折、突き当たりに有名な箱根関所。
前回は門の前で写真を撮っただけだった。

もちろん当初は見学していく予定だったけど。
この天気だからね、パスしてそのまま進みたい気持ちにもなる。
でもそうすると、国1まで戻ってそのまま国道runしか選択肢がない。
そしてその道は旧東海道ではない。

東海道にこだわるなら、この関所を通るしかないわけよ。
そりゃそうだよね、関所で厳しく検問してたわけだから。
ここを強制的にでも通さなきゃ、関所の意味ないもんね。

通行料(というより見学料)500円を払って中に入る。

1998年から2006年にかけて、大がかりな復元工事が行われ、江戸当時そのままの姿を見せている。
じっくり見たい気持ちは山々なんだけどね。

相当に着込んで見学している観光客も居るには居るけどさ。
コスモタイガーももちろんウィンドブレーカーぐらいは着てるけど、基本、走るつもりで来たからね、彼らに比べれば(良く言えば)動きやすい服装なんだよね。
寒いというか冷たいというか、のんびり見学できる状況じゃないよ~。

写真を撮る余裕もなく、じっくり拝見する気持ちも起こらず、ほとんど素通りに近い状態で走り抜ける。
我ながら、もったいない!

まぁね、「入鉄砲に出女」なんて云われて厳しく取り締まった江戸時代を思えば、500円で素通りさせてくれるんだから、ありがたいことなんだろうけど。

関所の出口を「江戸口御門」というらしいけど、出たところ、左側に「県立恩賜箱根公園」という広大な公園がある。
天気が良ければ走ってみたいけどね、今日はパス。
観光客の大半はこの江戸口御門で引き返すため、ここから先はひっそりした感じになる。

ここで再び国1に戻り、右側の歩道を走ってれば、そのまま旧東海道だけが、少し国1と離れて平行する。
ここが有名な箱根松並木。


うまい具合に防雪林になってて、ちょっとだけホッとする。
右側に箱根一里塚を見つける余裕も出てきた。

左手、芦ノ湖に観光船が停泊している。
元箱根港らしい。
ここで国1は二手に分岐。
右側を行くのが東海道。

興福院というお寺の前を通り、少しづつ登っていく東海道。
案内板に従い、やがて右の小道に入る。
…と言いたいところだけど、道はどこ?

良~く見ると、積雪の合間に何となく道らしき気配が…!
え~、ここかよ。
仕方ないよな、覚悟して登るしか。

「権現坂」というらしいけどね、どう見てもスキー場の林間コースにしか見えんけど。


山の神今井君も、さすがにこんなところは登らないよね。
雪は相変わらず降っている。

本来ここは快適な森林浴&石畳のハイキングコースのはずだけど、石畳なんてどこ??
雪しか見えないけど。
それ以前に、どこが道なのか、案内板やわずかな痕跡を頼りに探すのが精いっぱい。

一面雪景色の中、道標だけを頼りに走る。
というか、走れてないけど。

もう、膝の上か太ももあたりまで埋もれちゃうからさ、雪中行軍、ただ前に進んでるだけ。
1km何分ペースなんて、もう全然意味ないね。
当然、この状況では誰にも会わない。

続いて「天ヶ石坂」。
あっそう。
雪しか見えないけどね。

それどころか標高が上がるたびに、ますます積雪量が増えている気がする。
当たり前のことなんだろうけど。

久々に県道(旧国1)に出た。
やれやれ。
でも向かい側から再び小道を案内してある。

途中まで小道を進むも、いよいよ積雪が増え、すでに道の判別不能。
これ以上はさすがに危険を感じ、仕方なく退却。

戻って仕方なく旧国1を進む。
疲労困憊状態で、人家を発見!
これが有名な甘酒茶屋だ。(冒頭写真)
江戸時代から続く名店だけに、観光客が何人かいる。
こんな雪の中、車利用も結構いるんだね~。

店に入ってしばし休憩、甘酒を注文。
店員さんに「あ~、あんた、走ってきた方ね」

何で知ってるの?
どうやらこの雪の中、走ってる姿を、チェーン(スタッドレス?)付けてゆっくり並走するドライバー達から好奇の目で見られていたらしい。
恥ずかしい!!!

まぁ、こんな雪ん中、走るなんて確かに奇人だよね。
甘酒飲んだら、いろんな意味で体が赤くなった気がする。

お店の前にバス停がある。
箱根登山バス「箱根湯本駅」行。
休日日中は30分に1本。
もう、ここでゴールにしようかな…。
休憩したら、ドッと疲れた。

そりゃ、正直、もっと行きたいんけど。
当初の予定ではバスじゃなく、走って「箱根湯本」駅までは行きたかったんだけどね。

と思ったら店員さんが一言。
「この雪でバスは運休だよ。ここから降りて行った畑宿で折り返し運転だよ。」

はぁ~~~?!!
じゃ、まだ走らんといかんがね~!

一度切れた緊張感を戻すのはきついよね~。
でも覚悟を決めて重たい腰を上げて、再びrun開始。
わずかばかりの慰めは、この先、下りってことかな。

すぐ隣に旧街道資料館ってのがあるんだけど、もう見る気力ない。
旧国1を進むとさっそくゆるやかな下り。
「追込坂」。

旧国1はこの先ヘアピンカーブ、その手前、左に昇る階段が東海道なんだけど
げんなりするぐらいの積雪で、いかにもつらそう。
それに旧国1から丸見えだしね。
またドライバー達の目にさらされるわけね。

旧国1をショートカットする形になってるけどね。
階段を降りると再び旧国1。
そのまま渡るとまたまた雪中クロカンの道がある。

この辺りが箱根東坂を登る際、最も難所とされたらしいけど。
「猿滑坂」「樫木坂」、何度か旧国1と並走しながら、急な下り坂が続く。
注意しないと転んでしまいそうだ。

難所過ぎるぐらい難所だよ。
相変わらず足はズボズボ雪の中に埋まりつつ、前に進む。
走ってるつもりなんだけどね。
降ったばかりで、凍結してないのが救いだけど。

途中、雪の重みで木が倒れ、ただでさえ狭い東海道を遮ってるよ。
困ったね~。


雪の上にうつ伏せになり、木の下をくぐり抜ける。
うわ~、体中、雪だらけだ~!

いったん旧国1に合流し、ヘアピンカーブをそのまま走る。
この辺り、新国1(箱根新道)も立体クロスしていて、天気が良ければ結構な交通量なんだろうね。
その箱根新道を3回クロスすると、再び東海道がショートカット状態で復活。

ここまで来ると標高が低くなったせいか、若干積雪が少なくなってて、今までを思えば天国だ。
もう1回、箱根新道を立体クロスし、しばらく下り坂を降りると、両側に畑宿一里塚。

2000年に復元されたものらしいけどね。
立派な一里塚だけど、今日は真っ白けっけ(名古屋弁だぎゃ~)。

50mほどで旧国1に出た。
やっと着いた!
畑宿だ。

畑宿も間の宿ってやつでね、53次の勘定には入っていない。
地元の「有松宿」や、途中で通ってきた「岩淵宿」と同類やね。
ここは寄木細工が名産品として知られている。

そして目の前に「畑宿」のバス停がある。
疲れた!!
もう絶対パス乗ろう!

汗ダクダクだよ。
キロ何分ペースで何km走ったのか、さっぱりわかりません。
(帰宅後地図で確認したら、10kmにも満たないようです…、ガッカリ↓)

箱根登山バスが下からやってきた。
さっき、甘酒茶屋で聞いた通り、ここで引き返すようだ。

よっこらしょ!
バスの窓からは、バスの走る旧国1に寄り添う旧東海道が見え隠れする。
心のどこかに「もったいない」気持ちもあるんだけどね、もう、体が言うことを聞きません。
お願い、もう休ませて!

といいつつ、箱根登山鉄道「箱根湯本」駅に着くと、電車の写真を撮る元気があったりするんだな。
何といってもここから入生田までは、レールが3本(3線軌条)あることで、マニア的には有名な区間だからね。
だからこの「箱根湯本」にこだわったんだけどね。

当然ながら、通常、レールは2本。
でも、レール幅の違う2つの鉄道会社が相互運転すると、3本のレールが必要になる。

箱根登山鉄道は、小田原~入生田~箱根湯本~強羅をつなぐ、15.0kmの私鉄だ。
そのうち、小田原~箱根湯本間は、箱根登山鉄道(レール幅1435mmの標準軌、つまり新幹線と一緒)と小田急(レール幅1067mmの狭軌、つまりJRの在来線や名鉄と一緒)が、2006年3月まで相互乗り入れしていた。
それまではこの区間、両社の鉄道が通行できるよう、3線軌条になっていたわけだ。

現在は事実上、この区間は小田急車両のみが走るのみ。
(つまり路線は箱根登山鉄道が保有するものの、運行は全面的に小田急に移管)
そして途中の小田原~入生田間の、箱根鉄道用のレールは撤去されたものの、入生田駅近くに箱根登山鉄道の車庫(検車区)があるため、入生田検車区~箱根湯本間は今も3線軌条が残っている。

3線軌条は全国でも数少なく、他に代表的な例としては、秋田新幹線(標準軌)と奥羽本線(狭軌)の一部区間で用いられている。

またいずれ開業するであろう、北海道新幹線も、青函トンネル内は在来線と供用らしいから、3線軌条になるんだろうね。

すでに16時を過ぎた。
箱根湯本駅で、写真撮ったりして休憩後、体はフラフラなのにテンションは上がり、箱根登山鉄道(といっても車両は小田急だけど)に乗り込み、小田原に向かう。
小田原からは、新幹線(こだま)にて豊橋へ。
ここから先は、往復ともこだま利用かな…。

豊橋に着いたら、雪どころか、雨すら降った形跡がない。
どうやら東海地方、今日は一日、穏やかな晴天、洗濯日和だったらしい。
嘘でしょう??
こんなにヘロヘロに雪に塗れたのに…。

(教訓:①お出掛け前に現地の天候は必ず確認しましょう。②無理は禁物、真似しないでね♪)


※2016.2.9追記:地図作成しました。(ここをクリック
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