紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

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ムソルグスキー《展覧会の絵》…ピアノオリジナル&アシュケナージ編曲版~ヴラジミール・アシュケナージ

2007-08-20 22:31:17 | クラシック交響曲・管弦楽曲・協奏曲
皆様、こんばんわ。
今日は、指揮者&ピアニストとして著名で、且つ一流の「ヴラジミール・アシュケナージ」が、ピアノ演奏と、本人の編曲オーケストレーション版がカップリングされたアルバムを紹介しましょう。

曲は、「モデスト・ムソルグスキー」作曲の、組曲「展覧会の絵」です。
原曲はピアノ曲ですが、この曲を広く世に知らしめたのは、「ラヴェル」がオーケストレーションした版が認知されてからです。

「アシュケナージ」は、当人オリジナル編曲のこの版も中々良いので、未聴の方は一度機会があったら、是非聴いて下さい。

アルバムタイトル…ムソルグスキー組曲《展覧会の絵》
         ピアノオリジナル&アシュケナージ編曲オーケストラ版

演奏…ヴラジミール・アシュケナージ(ピアノ)
                 (指揮)フィルハーモニア管弦楽団

曲目…1.プロムナード、2.こびと、3.プロムナード、4.古い城、5.プロムナード、6.チュイルリーの庭(遊んだあとのこどものけんか)、7.ブイドロ、8.プロムナード、9.卵のからをつけたひなどりの踊り、10.サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ(金持ちのユダヤ人と貧しいユダヤ人)、11.プロムナード、12.リモージュの市場、13.カタコンブ(ローマ時代の墓)、14.死せる言葉による死者への呼びかけ、15.バーバーヤーガの小屋(めんどりの足の上に立つ小屋)、16.キエフの大門

※ピアノ版、オーケストラ版とも同内容の組曲

1982年6月(ピアノ) 9月(オーケストラ)録音

原盤…DECCA 発売…ユニバーサル・ミュージック
CD番号…UCCD-9022

演奏について…まず、ピアノオリジナル版、オーケストラ版の両方とも、後半に(11曲目のプロムナード以降ぐらいから)ものすごい山場(盛り上げ)を持って来ている。
いわば、(編)曲自体が一つのクレッシェンドに作られ、超エンド・ヘヴィの代表的な演奏になっている。

また、非常に特徴的な部分では、「ラヴェル版」で聴き慣れていると、「プロムナード」は4回だが、「ムソルグスキー」オリジナルピアノ版では、「プロムナード」が5回出てくる。
「アシュケナージ版」も、上記にある様に、「プロムナード」が5回出てきます。

それには、「アシュケナージ」によると大いなる理由がある。

ピアノ曲はオリジナルなので、後半に盛り上げていく演奏が「ムソルグスキー」の本意らしい、言わばスタンダードな演奏なのだが、「ラヴェル」が華麗なオーケストレーションに編曲した事により、色彩豊かな「展覧会の絵」を(前半部分や各所に盛り上がりがある編曲)に、我々が慣らされてしまっているとの事らしい。
言わば、「ラヴェル」がスコアを誤認したものが、普及(認知)されて、世に広まったらしいのだ。
だから、この「アシュケナージ編曲版」が、実は最も「ムソルグスキー」の意図に沿ったオーケストラ版(プロムナード5回を含めて)の演奏だとの事である。

もう一つの特色として、両演奏とも、どちらも「ロシア」の大地の香りがぷんぷんと漂う、無骨で暗い色調(特にオーケストラ版)の演奏なのだが、これは「アシュケナージ」と「ムソルグスキー」の同郷マエストロが、極めて高いステージで融合されたからだと解釈できる。
ピアノでは、いつもは叙情的で、かなりハイセンスな演奏表現をする「アシュケナージ」だが、ここで彼はロシアの偉大なる先輩(作曲家)の、偉大な作品を目の当りにして、土着気質の「封印」を解いたと思える。

「アシュケナージ」が十八番の「ラフマニノフ」の曲を演奏する時以上に、この演奏(2曲)とも、飛んではじけているのだ。
もしも、「ラヴェル編曲」を聴いた事が無い方は、先に「ラヴェル版」を聴きましょう。
その後で「アシュケナージ版」のロシアの大地の香りを、思い切りかぎましょう。

昨日は感動的な一日でした。

2007-08-20 12:47:07 | 独り言
一昨日の晩から、妻の実家に一晩お世話になったので、土曜日はブログ更新できませんでした。
妻の実家ではテレビ三昧で、特に「24時間テレビの30回記念」と言う事で、「欽ちゃんの70kmマラソン」他、終日この番組を堪能させて頂きました。
※24時間テレビをガッツリ見たのなんて何年(何十年?)ぶりだろう。
そこで思ったのが、昨日の「欽ちゃん」の70kmマラソンの感動的な完走は勿論の事、世の中(ハンデを持ちながら)本当に一生懸命生きていらっしゃる方が多い事、また、不幸にも(病気や事故で)短い人生になってしまって、そのご当人や家族の方々が頑張る姿に、感動…いや、余りにも自分の情けなさと比べてしまって、自分自身に腹がたちました。
とにかく、五体満足で生活が出来て、3食食べられて、寝て(雨・風しのげて)、いられるだけで、自分がどれ程幸せな人生を送っているのかを、再認識させられました。

今後は、音楽を通じて、皆様に「元気」や「希望」を与えてあげられる様な、「ブログ」作りをしていきたいと思います。