紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

昨日の続き行っちゃおうかな?…ケニー・バレル~アット・ザ・ファイヴ・スポット・カフェ

2008-05-08 22:44:16 | ジャズ・ギター
今日は、昨日の続きです。

4曲目は「レディ・ビー・グッド」…「ボビー・ティモンズ」がピアノで入るトラックで、「ケニー・バレル」は、序奏からビンビンにギター・ソロを演り捲くる。
非常にキレ味のある演奏で、自己主張して行く。
また、相変わらず御大のタイム・キーピングは完璧で、若手に混じって、さりげなくも偉大にアシストして、場をどんどん盛り上げる。
「ベン・タッカー」は変わらず、渋く重厚に、そしてタイトにリズムを刻む。
そして終盤は「ティナ・ブルックス」の出番で、軽快に(フットワーク軽く?)いなせにアドリブを決める。
昨日も書いたが、テナーにしては音が明るめで軽くて、西海岸的なサウンドですが、これも「ブッルクス」の大きな個性ですね。
その後は、「ティモンズ」が華麗にファンキー節で、纏めて行きます。
「ブルックス」に負けないぐらい軽快なソロで、「ファイヴ・スポット」の聴衆を歓喜の渦に引き込みます。

5曲目「ラヴァー・マン」この曲もピアノは「ボビー・ティモンズ」ですが、序奏から、とても素敵な哀愁調で、聴く物の気持ちを惹きつける。
その後の「バレル」も、それ以上に、哀愁度120%のメロディ・ソロで、ロマンティック度も益々ハイに上げて、「バレル」の世界を構築して行く。
いつまでも聴いていたいソロで、まるでジャズ・ギター(とピアノの)桃源郷の世界の様です。
「ティモンズ」も「バレル」に負けて堪るか!と、更に魅惑度を上げて応戦します。
この2人をサポートする「ブレイキー」は、終始、ブラッシュ・ワークでお上品に仕上げて行って、2人のソロを際立たせます。
とにかく、聴いていると、徹頭徹尾ギターとピアノが織り成す素敵光線に打たれて、参っちゃいます。
このアルバム、ナンバー1のベスト・チューンで…最高です。

そしてラストの曲が「36-23-36」です。
この曲は「ローランド・ハナ」がピアニストになります。
まず、「バレル」が、渋く決めるブルーズで、青黒いサウンドでソウル・エナジーを抽出します。
受ける「ローランド・ハナ」も、かなりブルージィにピアノを弾いて行って、短い曲ながら、ワン・ポイント楔を打ち込む、一撃を演ってくれます。

今宵のファイヴ・スポットは、地味目のメンバーながら、ホットな演奏に魅せられますよ。

ケニー・バレルが熱く燃える…アット・ザ・ファイヴ・スポット・カフェ

2008-05-07 23:55:24 | ジャズ・ギター
今日は、ブルー・ノート専属ギタリストの「ケニー・バレル」のライヴ盤で行っちゃいましょう。
ライヴなので…と言う事も有りますが、参加のメンバーと、取分け「ファイズ・スポット」と言う場所故か、かなり熱い演奏がなされていて、行けてるんですよ。

アルバム(レコーディング)を熱くさせた最大の功労者?は…ずばりテナー・サックス奏者の「ティナ・ブルックス」だと断言しちゃいましょう。

そして、ファンキーの伝道師「ボビー・ティモンズ」と御大「アート・ブレイキー」が、コンボのメンバーにいる事も、見逃せません。

今宵は熱いライヴ・ディスクの宴を召し上がれ!!

アルバムタイトル…アット・ザ・ファイヴ・スポット・カフェ

パーソネル…リーダー;ケニー・バレル(g)
      ティナ・ブルックス(ts)
      ボビー・ティモンズ(p)
      ローランド・ハナ(p)
      ベン・タッカー(b)
      アート・ブレイキー(ds)

曲目…1.イントロデューシング・バイ・ケニー・バレル、2.バークス・ワークス、3.ハレルヤ、4.レディ・ビー・グッド、5.ラヴァー・マン、6.36-23-36

1959年8月25日録音

原盤…BLUE NOTE 84021  発売…東芝EMI
CD番号…TOCJ-4021

演奏について…「イントロデューシング~」は曲紹介だけなので、割愛させて頂く。
2曲目「バークス・ワークス」…私の大好きな曲の1つですが、序奏から「ケニー・バレル」のブルージィで、青黒い(藍色)のトーンのディープな感覚のアドリブ・ソロが演奏される。
それを受けて、「ティナ・ブルックス」が、テナー音としては、幾分軽めのサウンドだが、良く歌わせる演り方で、軽快なアドリブ演奏を決める。
音色やフレーズの繊細さを考えると、かなり「レスター・ヤング」的な感じで、正直ブルー・ノート臭くは無いんだけど、しかしライヴと言う事も有って、静かに燃えているのは分る。
「ボビー・ティモンズ」は、もう彼の世界を全面的に押し出して、「ティモンズ」節を演り捲くり…出し捲くりで、聴いていれば、思わず納得しちゃう。
「アート・ブレーキー」は、かなり地味目にシャンシャンとシンバルを刻み、「ベン・タッカー」は、ズンズンズンとぶっといベースを演り続ける。
「ブルックス」の音色は軽めだが、非常に男っぽい硬派な熱い1曲に仕上がっています。

3曲目「ハレルヤ」…この曲ではピアノが「ローランド・ハナ」に代わり、「ティナ・ブルックス」は抜けるので、前半は「バレル」をフューチャーさせた演奏になっていて、1曲目とは、うって変わって「バレル」がファイトした闘志むき出しのソロを演ってくれます。
「ローランド・ハナ」はファンキーさは無いものの、右手の華麗なシングル・トーンを活かして、「ティモンズ」以上にエキサイティングなピアノ・アドリブを弾いて、「バレル」いや、御大「ブレイキー」をも触発して、ファイトさせます。
それを受けた「ブレイキー」は、スネアでリズムをキープしつつ、アフリックなドラミングで、ライオンが遠吠えする様に、エキサイトして行きます。
この曲での御大のドラム・ソロ…まじに聴き所満載です。
その御大一人のソロが長く続くんですが、ガンガン敲いているのに、非常に歌心溢れたドラミングで、リズム楽器なのに、メロディがイメージ出来るのは何故?…流石、御大…とても良い仕事をしてくれて…この曲では、「バレル」と「ハナ」も良い仕事をしているとは言っても、総合的に見ると御大の圧勝です。

続きは又、書きましょう。

遅れてきた天才がライヴで燃える…フル・ハウス~ウエス・モンゴメリー

2008-04-22 22:47:36 | ジャズ・ギター
今日は私にとってのナンバー1ジャズ・ギタリストの「ウエス・モンゴメリー」の超傑作、「フル・ハウス」を行っちゃいましょう。

正直、「ウエス」の代表作にも拘らず、何故か今迄紹介していませんでしたが、流石に、そろそろ行っておかないとまずいかなぁと思いまして、至った訳です。

解説帯にもありますが、「ウエス」もすごいが、「ジョニー・グリフィン」、「ウィントン・ケリー」も、まじにすごいんです。
それ以外のリズム・セクションも、「ポール・チェンバース」と「ジミー・コブ」なので、言うことなしですねぇ。

それでは聴いて下さい。

アルバムタイトル…フル・ハウス

パーソネル…リーダー;ウエス・モンゴメリー(g)
      ジョニー・グリフィン(ts)
      ウィントン・ケリー(p)
      ポール・チェンバース(b)
      ジミー・コブ(ds)

曲目…1.フル・ハウス、2.アイヴ・グロウン・アカスタムド・トゥ・ハー・フェイス、3.ブルーン・ブギ、4.キャリバ、5.カム・レイン・オア・カム・シャイン、6.S.O.S

1962年6月25日 バークレイ Tsuboにて、ライヴ録音

原盤…RIVERSIDE 9434  発売…ビクター音楽産業
CD番号…VDJ-1508

演奏について…1曲目「フル・ハウス」…アルバム・タイトルにもなっていて、ノッケから最高峰の名演がなされる。
曲名は、当日、クラブ「tsubo」が満席、盛況になった事から、このタイトル名になったと言う。
変則リズムが導入され、すぐに印象的な序奏メロディから、「ウエス」がオクターブ奏法と魅惑のフレーズ満開で、縦横無尽にギター・アドリブを弾き捲くる。
この圧倒的で、且つ叙情的な演奏は秀逸ですね!
受ける「グリフィン」の豪快なブロウも出来が良いです。
変則リズムで、フロント陣を煽る「チェンバース」と「ジミー・コブ」に、サポートをされながら、センシティブなアドリブをバリバリと吹いてくれます。
「ケリー」は更にメロウで、ブルージーなソロを演ってくれて、聴衆皆の意識を一心に受けているようです。
ギター、テナー、ピアノの見事なハーモニーと絡み合いが、抜群の名演を生みましたね。
「ウエス」の生涯演奏の中でも、屈指の名演でしょう。

2曲目「アイヴ・グロウン~」…小品ながら、軽視できないバラード・チューン。
「ウエス」が温かくてブルージーなトーンで、情感たっぷりにバラードを歌い(弾き)上げる。
ここでは、「チェンバース」と「コブ」のリズム二人だけがバックを取り、(ギター・トリオでの演奏)「ウエス」の存在感を際立たせる。
是非、聴き入って欲しい1曲です。

3曲目「ブルーン・ブギ」…「ディズ」が作曲したバップ・チューンで、スタートから「ウエス」の超絶的なテクニック、オクターブ奏法に裏付けされた、素晴らしいアドリブが展開されます。
「チェンバース」のズンズン突き進むベース・ワークが男性的で、とにかく行かします。
その後の「ケリー」の転がる様にキラキラ光る女性的なソロもgoodで、逆に「グリフィン」はとてもマッシブに、ガテン系(チト古い!)のソロを演ってくれます。
終盤の「コブ」のドラム・ソロもとても男性的で、男4人に女が1人…10チャンネルの戦隊物か、ルパン3世か?
一番華やかさが表現できる演奏形態で、聴き応え有ります。

4曲目「キャリバ」…この曲もラテン調の変則リズムで展開される、ご機嫌なナンバーで、「ウエス」の抜群のソロ演奏が光る1曲です。
とてもご機嫌なノリでラテン・ブロック・コードを決める「ケリー」と、カチッとしたリズムで曲を〆る「コブ」が、良い仕事をしてくれます。
終盤、ブイブイ言わせる「グリフィン」が、ポイント的にかなり追い上げますが、再度「ウエス」がソロを取り、これがまた超熱演なんです。
マラソンならば、結局、「ウエス」が逃げ切るんですね。
「ウエス」の抜群のプレイが凝縮された1曲で、タイトル曲と並ぶファイン・チューンです。(拍手!!拍手!!拍手!!!)

5曲目「カム・レイン・オア・カム・シャイン」…言わずと知れたスタンダード・ナンバーですが、比較的早目のテンポで全員がズンズンと進みます。
「ウエス」は、ここでもシングル・トーン、コード弾き、オクターブ奏法と、持てる技術を全部使って、素晴らしいソロを演ってくれます。
「ケリー」もシングル・トーンをメインにして「ウエス」の演奏を飾り付けて、見事なサポート役をかってくれます。

ラスト「S.O.S」…は全員の熱気が一気に終結した迫力のナンバーで、序奏から、これでもかのソロを「グリフィン」が演じ、「ウエス」も通常よりも早弾きで応戦して、更にヒート・アップさせます。
時々演るテーマのユニゾン演奏も効果抜群で、曲にアクセントを付けます。
「ケリー」の跳ねる様なソロも行けてますね。
そして、彼ら以上に燃えているのが「ジミー・コブ」で、ラストの盛り上げに一際力が入って、見事な熱演です。

「ウエス」が燃え、「グリフィン」が吼え、「ケリー」が舞い、「チェンバース」が支え、「コブ」が鼓舞する(これだけ洒落です)。
5人がハイ・パフォーマンスで燃えに燃えるライヴ名演です。

BN、ソウル、そしてジャズの答えとなるアルバム…アム・アイ・ブルー~グラント・グリーン

2008-01-20 22:02:39 | ジャズ・ギター
タイトルが仰々しいのですが、解説帯(中山康樹氏著)から、少しばかり拝借させて頂きましたが、正しくその通りの内容で、付け加えるなら、泥臭く無いブルースと「グラント・グリーン」の答えと言うのも入れたいですね。

清書してみますと…ブルーノートとは?グラント・グリーンとは?ソウルとは?ハイセンスなブルースとは?そしてジャズとは何?の答が、出されたアルバムなんです。

アルバムタイトル…アム・アイ・ブルー

パーソネル…リーダー;グラント・グリーン(g)
      ジョー・ヘンダーソン(ts)
      ジョニー・コールズ(tp)
      ジョン・パットン(org)
      ベン・ディクソン(ds)

曲目…1.アム・アイ・ブルー、2.テイク・ジーズ・チェインズ、3.アイ・ワナ・ビー・ラヴド、4.スイート・スランバー、5.フォー・オール・ウィ・ノウ

1963年5月16日録音

原盤…BLUE NOTE ST-84139  発売…東芝EMI
CD番号…TOCJ-6568

演奏について…オープニングでは、表題曲でも有る「アム・アイ・ブルー」から始まる。
「グラント・グリーン」のブルージーでソウルフルな、感情表現豊かなギター・プレイがノッケから最後まで全力投球される。
伴奏陣の中で、特に色を副えるのは、オルガンの「ジョン・パットン」…彼の素晴らしいプレイとアドリブが、このアルバムのソウル色、ブルース魂のステージを何段階も上げる原動力となっている。
中間での「ヘンダーソン」のテナーも魅惑的だし、「ベン・ディクソン」のドラミングもgood jobです。

2曲目「テイク・ジーズ~」…寛ぎ系の4ビートに寄せて、「グリーン」が寛容なソロを取る。
バックでは、「パットン」のオルガンと「ディクソン」のドラムは淡々とリズムを刻むのだが、単純でありながらもブルース・フィーリングに満ち溢れていて、「グリーン」のインスパイアに貢献している。
「コールズ」「ヘンダーソン」のソロも、ほのぼのとしたトーンとメロディで、とてもフレンドリーな曲に仕上がった。
こう言う、ミディアムで楽しい曲も良いもんだ。

3曲目「アイ・ワナ・ビー・ラヴド」…スローなテンポで、「グリーン」が、感情移入たっぷりにアドリブを弾く、アルバム一押しのバラード(ブルーズ)・チューン。
ホーン2人は、ユニゾン伴奏で、千両役者、いや(立場上、横綱の)「グリーン」の、露払と太刀持ちとして、バッチリ、サイドプレイを演ってくれます。
勿論、「パットン」の優雅なオルガンと「ディクソン」の赤銅色のブラッシュ・ワークのアシストも良いですよ。
終盤ソロを取る「コールズ」の叙情性たっぷりのトランペットが…胸にグッと来ます。
「コールマン」ってこんなに良いトランペッターだったのかと改めて惚れ直す事間違い無しです。

4曲目「スイート・スランバー」…序奏は「コールズ」がメインとなって、テーマを吹き、3曲目と同様、ここでもとても素晴らしいバラッド演奏が幕を開ける。
「グリーン」の演奏はメロディ・ラインをあまり崩さず、原曲の美しさを充分に活かしたアドリブ・プレイを演ってくれるんです。
また、「パットン」のオルガン演奏が、音の使用を極力抑えて、少な目のフレーズで、お上品に曲を修飾してくれて…より一層、曲のセンスが上がってますね。
しかし、ソロに入ると、流石「パットン」と言える…青白いオルガン・サウンドで、夜月の様な存在を誇ります。
曲の大半を支配する「グリーン」「パットン」「ディクソン」のトリオ?演奏に、音楽のミューズを見る(かも知れません。)(笑・中笑・大笑)

ラストの「フォー・オール~」も、力の抜けたライトな感覚で曲が始まります。
しかし、「グリーン」の次にソロを演る「コールズ」のミュート・プレイの美しさが、最高に行けていて、ライト感覚からバージョン・アップさせて行きます。
このアルバム全体のコンセプトに合致した、とても魅惑的なプレイ…まじに良いんですよ。
その後の「ヘンダーソン」も、バリバリと言う感じでは無く、幾分抑え目の、内なる感情表現寄りのアドリブを吹いて、「コールズ」同様に曲を知的に仕上げます。
ソロイストはもう一度、「グリーン」に戻り、好フレーズを続けて、それを受けた「パットン」も、最後の見せ場とばかり、ちょいとハード目のアドリブを演って、フィナーレまで盛り上げてくれます。

このメンバー…各人がブルーノートの秘蔵っ子なので、徹頭徹尾ブルー・ノート・レーベルの良い部分が凝縮されて、濃いエッセンスが集約されたアルバムに仕上がっています。

録音状態は最悪?しかし演奏は最高峰…ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン

2007-12-08 15:38:09 | ジャズ・ギター
今日の3枚目は、あの伝説のライブ・アルバム行っちゃいましょう。

先だっては、この類のアルバムとして「ジャズ・アット・マッセイ・ホール」を紹介しましたが、今日のアルバムは、それよりも更に10年以上も古い録音で…音質は正直相当「悪い」んです。しかし、演奏は最高!

天才ジャズ・ギタリスト「チャーリー・クリスチャン」の全盛期のスーパー・プレイが収められているだけでなく、若き日の「ディジー・ガレスピー」や「ケニー・クラーク」、そしてこれまた若い頃の「セロニアス・モンク」等、後のスーパー・スター達の演奏参加も見逃せ無い希少なアルバムです。

アルバムタイトル…ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン

パーソネル…チャーリー・クリスチャン(g)
      ディジー・ガレスピー(tp)
      セロニアス・モンク(p)
      ケニー・クラーク(ds)
      ドン・バイアス(ts)
      ジョー・ガイ(tp)

曲目…1.スイング・トゥ・バップ、2.ストンピン・アット・ザ・サヴォイ、3.アップ・オン・テディズ・ヒル、4.ダウン・オン・テディズ・ヒル、5.ガイズ・ガット・トゥ・ゴー、6.リップス・フリップス、7.スターダスト、8.ケルアック、9.スターダスト

1941年録音

発売…センチュリー・レコード
CD番号…CECC-00376

演奏について…オープニング・ナンバー「スイング・トゥ~」では、録音の関係からか曲の途中からレコーディングされているが、「クリスチャン」が、縦横無尽に行け行けでアドリブを弾き捲る。
今となっては超絶技巧では無いのだが、この時代にエレキ・ギターをぶいぶい言わせた事が、ジャズの歴史そのもので有り、「クリスチャン」のすごい所です。
音質は悪いが、「クラーク」も、バス・ドラを利かせながら、かなり皆を煽っており、その後の中間部でトランッペットのソロをかますのは「ガレスピー」?であろうか。
「ガレスピー」は、「クリスチャン」のギターに触発されたのか、輝かしい音色でハイトーンで吹き切ります。
そして「モンク」が登場!
この頃は「モンク」節ばりばりでは無く、結構まとも?に弾いてますよ。
しかも、乗り、スインング感覚とも悪くない。
「モンク」…良い仕事をしております。
最後はもう一度「クリスチャン」のカデンツァ的なギター・アドリブが聴衆を席捲する。
とにかく「クリスチャン」の演奏、スピリットともすごいとしか言いようが有りません。

2曲目「ストンピン~」…序盤では、ブリリアントな「ガレスピー」の絶好調ソロから始まり、「クリスチャン」は伴奏に専念している。
その後、「モンク」が、まともにメロディ展開をさせたアドリブをかますが、ここでも「クリスチャン」は、伴奏状態。
それから、やっとイマジネーション豊かな、素晴らしいソロ演奏に入ります。
とにかく迫力満点の分厚いトーンのギター音量(演奏)で、聴いている者のハートを熱くさせる。
演奏は、もう一回熟考された「ガレスピー」のソロに戻り、「クリスチャン」も応戦して終わります。

3曲目「アップ・オン~」…この硬派の「クリスチャン」の演奏に興奮したのか?聴衆?或いはメンバーの気分がハイになって、全員ノリノリ状態になります。
「クリスチャン」は、それでも自分のスタイルは変えずに、ぶいぶい弾き続けます。
しかし、「クリスチャン」の演奏は本当にパワフルで、ドライヴィング力の強いギター演奏ですね。
その後は「バイアス」が、負けじとテナーで応え、「ガレスピー」もペットで応えます。
やや早めの4ビートでグングン突き進む、ジャズ・トレイン(機関車)演奏列車に乗っているみたいです。

4曲目「ダウン・オン~」…序奏から「クリスチャン」がグングンとアドリブを決めて、廻りは興奮の坩堝と化している。
「クリスチャン」のカリスマ性、演奏オーラの強烈さは半端じゃないね。
「ガレスピー」は、おどけや遊びが出せない程、偉大なギタリストのソロを受けて一所懸命に吹いてくれます。

5曲目「ガイズ・ガット~」では、曲の紹介から録音されていて、ライブの臨場感が改めて伝わります。
「クリスチャン」は、ここでシングルを活かして、ブルージーな感覚で弾いてくれます。
サイド・メンバーは皆、伴奏的な演奏で盛り上げてくれます。

6曲目「リップス・フィリップス」では、「バイアス」がノッケから飛ばして好フレーズを連発してアドバンテージを取ります。
それを受けて「ガレスピー」?いや「ジョー・ガイ」かな?も思い切りの良いフレーズを吹きます。
しかし、すぐに真打登場!
「クリスチャン」が皆の遥か上を行く、アドリブ・・フレーズを続々と繰り出してイマジネーションの豊かさと、ギター・テクの素晴らしさを見せ付けます。
「クラーク」も良いサポート演奏をしてくれますが、いずれにせよ「クリスチャン」のアドリブ演奏が図抜けてすごいのは一目瞭然です。

7曲目名曲「スターダスト」は、「バイアス」が色気たっぷりにテナーを響かせ、バラッドなら我に有利と、気合充分に吹きます。
続く「ガレスピー」も幾分抑え目のトーンで、勢いよりも抑制の美学…渋さで曲のメロディ・ラインの美しさを目立たせます。
そうすると、もう一度「バイアス」が序奏よりももっとダンディズム溢れるソロを吹き、「ガレスピー」も同様に応えます。
終盤でのこの二人の(二重奏的な)掛け合い、コラボ演奏は、お見事の一言です。
「クリスチャン」は二人に花を持たせて、終始伴奏に務めます。

8曲目「ケルアック」…「モンク」が乗りの良いブロック・コードをメインにスタートさせると、「ガレスピー」もすぐさま、この曲に乗って来て、好フレーズで巻き返します。
そうすると、もう一度「モンク」が軽やかにアドリブを決め返します。
先ほどはテナーとペットの掛け合いでしたが、この曲ではピアノとペットのコラボ掛け合いで構成されていて、興味深いですね。
この曲でも「クリスチャン」は伴奏参加だけです。
しかし、完成された「モンク」の演奏の下手ウマは、やはり思索的に作ったプレイだと言うのが、これでハッキリしましたね。
何と言ってもここでは、華麗に軽やかに、そして流麗にピアノ演奏を決め捲っているんですから。

9曲目「スターダスト」は、7曲目の別テイクです。
この演奏では「モンク」の華麗なピアノ演奏で、テーマ、序奏が告げられます。
ここでの「モンク」のアドリブ演奏…すごく魅力的です。
更に「モンク」をフォローする様に、「ガレスピー」も魅惑的なフレーズでアドリブ演奏をしてくれて、心に残る美演でアルバムが終わります。

何度も言いますが、とにかく音質は悪く聴き辛いですが、天才「クリスチャン」のアドリブ、スーパー・カデンツァは最高の上、若い頃の「ガレスピー」、「モンク」等の初々しいソロも必聴物なので、是非とも聴いて欲しいアルバムの一つです。

ギター・オン・ザ・ゴー~ウェス・モンゴメリー

2007-08-07 23:29:36 | ジャズ・ギター
今日は「ウェス・モンゴメリー」のオルガン入りトリオの名盤、「ギター・オン・ザ・ゴー」を紹介します。
リーダー「ウェス」と、オルガン「メル・ライン」の二人は変動無しですが、ドラムは、録音年月によって3人代わっているアルバムです。
全盛期「ウェス」の超絶技巧「オクターヴ奏法」をお聴き下さい。

アルバムタイトル…ギター・オン・ザ・ゴー

パーソネル…リーダー;ウェス・モンゴメリー(g)
      メル・ライン(org)1~7
      ジョージ・ブラウン(ds)1~3、5、7
      ポール・パーカー(ds)4
      ジミー・コブ(ds)6

曲目…1.今宵の君は(テイク1)、2.ドリームズヴィル、3.ジェノ、4.ミサイル・ブルース(テイク6)、5.フォー・オール・ウィ・ノウ、6.フライド・パイズ(テイク2)、7.今宵の君は(テイク2)※、8.ミ・コーザ※

1963年10月10日(1,2,5,8) 11月27日(3,7)
1963年4月22日(6) 1959年10月5日(4)
※7、8曲目はCDボーナストラック

演奏について…オープニング「今宵の君は」から、「ウェス」は「ウェス節全開」で、野太いガッツリとした音で、ハードにグルーヴィーにそして、ブルージーに弾き捲る。うぅーん…流石「ウェス」です。
ここでのドラムス「ジョージ・ブラウン」…非常にタイトで、淡々とシンバルを敲く様は、「ウェス」サポートとして申し分無い働きをしています。
「ライン」も「ウェス」に触発されて、かなり大胆にカッ飛びラインでオルガンをぶいぶい言わして、ガチンコの対決に挑んで来ます。
「ライン」のアドリブソロ…良いですよ。
最後は「ウェス」「ライン」のソロに次いで「ブラウン」もハードにソロをかまして、渾然一体となってフィニッシュ。
オープニング・イズ・ザ・ベストで、アルバムの猛スタートダッシュが完成です。

2曲目「ドリームズヴィル」では、曲名の通り「ウェス」による、夢の世界のバラッド演奏がなされる。
「ウェス」はバラード演奏の技術・精神とも抜群で、この時代「リバーサイド」でのジャジーでブルージーな魅力も充分だが、来る「ヴァーヴ」や「A&M」のポップなバラード・チューンでロマンティックな演奏を連発する未来(の演奏)が、随所に垣間見れる好演です。

3曲目「ジェノ」は、「ウェス」と「ライン」の輪唱的ユニゾンが、絶妙の仕上がりを見せる。

4曲目「ミサイル~」は、のっけから「ウェス」の「オクターヴ奏法」全開!
「ライン」は、ことさらジャジーでブルースフィーリング溢れるソロで「ウェス」に応える。
特にアルバムで一番古い録音(1959年)なので、「ウェス」も「ライン」も一番ブルースを意識した演奏になっている。
伝説的な初期ウェスの名盤「インクルディブル・ジャズ・ギター」に近い名演です。

5曲目「フォー・オール~」も、とてもロマンティックなバラード曲で、「軟派ウェス」の、極み的な演奏ですが、個人的には大好きな演奏で、完全◎評価です。
「ライン」は「ウェス」のバラッドを、完全サイド伴奏としてサポートに徹しています。

6曲目「フライド・パイズ」はオープニング曲に近い「ウェス」「ライン」ともハードなアドリブで決めていますが、ドラムスが「ジミー・コブ」なので、シンバルワークが名人芸で、二人を見事にドライヴします。
とにかく「ウェス」の情感溢れるソロに魅力を感じる1曲です。

ボーナストラック8曲目「ミ・コーザ」では、「ウェス」のシングルトーンにとにかく泣ける…。。。

オルガンのトレーン、ヤングとのバトルが熱い!グラント・グリーン~トーキン・アバウト

2007-08-06 22:16:48 | ジャズ・ギター
いかにもブルーノートが育んだ、ブルージーなギタリスト「グラント・グリーン」が、オルガンのコルトレーン「ラリー・ヤング」と、これまたコルトレーン学校の校長、「エルヴィン・ジョーンズ」とのトリオで録音したのが、このハードなアルバムです。
サウンドは勿論、ギター&オルガンのブルージーな音色ですが、演奏は「コルトレーンイズム」が伝承されて、抜群にハードなビンビンくる熱演です。
昨日に引き続き、夏の夜の寝苦しさをぶっ飛ばしましょう。

アルバムタイトル…「トーキン・アバウト」

パーソネル…リーダー;グラント・グリーン(g)
      ラリー・ヤング(org)
      エルヴィン・ジョーンズ(ds)

曲目…1.トーキン・アバウト・J.C、2.ピープル、3.ルーニー・チューン、4.ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ、5.俺らは老カウボーイ

1964年9月11日

演奏について…まず、ディア・ジョン・コルトレーン的な驚異の名演は、表題曲の「トーキン・アバウト・J.C」で決定!!
「エルヴィン」のポリリズムドラムスに煽られ、「グリーン」はブルージーさは変えずに、しかしいつも以上にハードにギターをかき鳴らす。
「ヤング」は…筆舌し難い程の熱演・名演。
正しくオルガンを弾くライオン、オルガン界のトレーンの面目躍如で、ものすごいハードで、超絶技巧のオルガンサウンドがシャワーの様に降り注ぐ。
この1曲だけで名盤の仲間入りでしょう。

しかし、2曲目「ピープル」での、バラードチューンで今度は「グリーン」がやってくれる。
その演奏は、甘く切ないバラードではなく、かと言って激しいバラードでもない。
適度に知的で己を見つめれる様に礼節を重んじつつ、決めるフレーズはバシッと決めて、ブルージーな所では適度に情感を込めて、テクは勿論素晴らしく、中庸の美学的な渋いプレイをガッツリ演っているんです。

3曲目「ルーニー~」では、「ヤング」が跳ねて翔んで、縦横無尽に駆け巡る演奏をしますが、ホーンでは無いのでそこには苦しさはなく、遊び心や余裕も感じられる演奏です。
「グリーン」はサイドに徹し、「エルヴィン」は空間的なドライヴィングでサポートします。

4曲目「ユー・ドント~」では、「グリーン」がやや翳りのあるトーンで、渋みのある、しかしとてもロマンティックな音色で、美しいテーマを導く。
「エルヴィン」はブラッシュ・ワークで二人を優しく抱擁する。
そして「ヤング」は、ここではとても円やかで、暖色系のトーンで「グリーン」を包み込む。
この二人の優しさに癒されて、「グリーン」のカデンツァは飛んで行くが、とても叙情的で、カッ飛びではない。
その後の「ヤング」のカデンツァも控えめで、どこまでも優しい。
1曲目「トーキン~」が、男らしい剣豪の斬り合い演奏だとするならば、この曲はとても幻想的で、美女が主役のイリュージョン・ショーですね。
いずれにせよ、アルバム中2番目に指を折る名演です。

終曲「俺らは老カウボーイ」は、3人の絡み合いが良い。
サッカーに例えると、「グリーン」は個人技ドリブルでグイグイ弾き捲って突破し、「ヤング」はブロック・トーンからシングル・トーンへのサイドチェンジ攻撃で相手のディフェンダーを切り崩し、「エルヴィン」は、おかず満載のすごテクで直接フリーキックを決めて応酬する。

このワールドカップは、2対0で完勝です。

バグス・ミーツ・ウェス~ミルト・ジャクソン&ウェス・モンゴメリー

2007-07-30 21:55:15 | ジャズ・ギター
今日は大物同士で、異色の楽器の組み合わせ名盤、「ミルト・ジャクソン」と「ウェス・モンゴメリー」の競演(コラボ)アルバムを紹介しましょう。
一言で言うと「ブルース魂」が漲った演奏であり、そこに二人のジャム・セッションの余裕も感じられる、風格も有る良い演奏です。

アルバムタイトル…バグス・ミーツ・ウェス
   
パーソネル…リーダー;ミルト・ジャクソン(vib)
      ウェス・モンゴメリー(g)
      ウィントン・ケリー(p)
      サム・ジョーンズ(b)
      フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)

曲目…1.S・K・J、2.スティブル・メイツ、3.星へのきざはし、4.ブルー・ローズ、5.サム・サック、6.ジングルズ、7.デライラ

1961年12月18、19日 NY録音

演奏について…大物二人の競演と前置いたが、このメンツを見れば一目瞭然で分かる様に、実はオールスタークインテットである。
演奏技術、スピリッツとも聴かずして分かるメンバーばかりが演っているので、どんな演奏がなされているか大凡の検討は、誰にでもつくのではないでしょうか?
全編を通じて「ブルース魂」の伝承者の二人がフロントラインを形成しているので、どの曲にもその精神を持った演奏の血が脈々と流れています。

そんな中で個人的に好きなのは、「ブラウニー」の名演で名高いファイナル曲の「デライラ」です。
「デライラ」は、実はこのアルバムの中で一番「ブルース魂」に拘らない演奏だと思いますが、それでも「ミルト」のヴァイブには「ブルース」が自然と宿っているのは流石です。
この人は、根っからブルース男なんですね。
その後の「オクターブ奏法」で好フレーズをかます「ウェス」と、小粋なフレーズで煽る「ケリー」の絡みは聴き物です。
「ミルト」も「ウェス」も縦横無人に、アルバムピカ1の自らのカデンツァに没頭し、素晴らしい演奏をしています。

次いで6曲目「ジングルズ」…すごいグルーヴ感がある、スピーディでパワフルな演奏だ。
序奏の「ミルト」のハードなソロから猛ダッシュを見せて、続く「ウェス」は自作という事もあって、パワフルなギターをぶいぶい言わす。
中途で「ケリー」の華麗なピアノソロが入って、曲全体を素晴らしいタイムキーピングとドラムテクで「フィリー・ジョー」が支配する。
最後の〆はまた「ミルト」だ。
素晴らしいマイスター達の名人芸に大拍手!!

2曲目「スティブルメイツ」では、この曲が十八番の一つと言える「フィリー・ジョー」の超絶技巧ドラミングが、非常に見事な演奏をしてアドヴァンテージをとる。
その「フィリー・ジョー」に触発されて、「ジョーンズ」も硬派のベースをカチっと刻み、「ミルト」は終始ヴァイブをたたき捲る。
「ケリー」もかなり攻めのアドリブを演じて、「ウェス」が入ってからは3つ巴(4つ卍の方が正確でしょうか?)の絡み合いがすさまじい熱演となった。

3曲目の名曲「星へのきざはし」…短い演奏だが、素晴らしい「ブルーズバラッド」が演奏される。
主役は勿論、「ミルト」と「ウェス」だが、この二人をサポートするバック3人のさりげない演奏が実は美味しいスパイスとして効いている。

オープニング「S・K・J」では、ブルースの真髄が垣間見れる演奏がなされる。
「ミルト」「ウェス」「ケリー」3人とも、正統的な4ビートに乗って楽器でブルースを歌い上げている。

5曲目「サム・サック」…「サム・ジョーンズ」の名が冠された通り、ここでの「ジョーンズ」のフィンガーテクは痺れますぜ。
盟友「フィリー・ジョー」の敲くタイコも抜群で、主役の3人をリズマーの二人が完全に喰ってますぜ。

ライブ・パフォーマンス…アローン・トゥゲザー~ジム・ホール&ロン・カーター・デュオ

2007-07-18 23:36:02 | ジャズ・ギター
聴衆がおそらくお酒を飲みながら寛ぎのジャズ・ライブを堪能する…。
このアルバムは、こう言うシチュエーションで録られた、ニューヨークの「プレイ・ボーイ・クラブ」でのライブ録音である。
演奏しているのは、稀代の名手二人…白人ギタリスト、「ジム・ホール」とベースの巨人「ロン・カーター」である。
一聴して頂ければ、このデュオアルバムの良さはすぐに分かります。

では詳細を説明します。

アルバムタイトル…「ジム・ホール…ロン・カーター・デュオ」

パーソネル…ジム・ホール(g)
      ロン・カーター(b)

曲目…1.セント・トーマス、2.アローン・トゥゲザー、3.レシート・プリーズ、4.四月の思い出、5.朝日の如くさわやかに、6.フーズ・ブルース、7.プレリュード・トゥ・ア・キッス、8.枯葉

1972年8月4日、プレイボーイ・クラブ(NY)でのライブ録音

演奏について…ソニー・ロリンズの名曲「セント・トーマス」から、このアルバムはスタートするが、陽気な曲調に導かれた二人の溌剌としたデュオが聴き物で、グラスの音が所々で聞こえる、聴衆への掴みはOKです。

表題曲、「アローン~」では、渋さの極めの様な演奏で、ハンフリー・ボガードのハード・ボイルド映画の様に、正に男の哀愁が漂う演奏がなされている。

「カーター」のオリジナル曲「レシート・プリーズ」では、二人の輪唱の様なアドリブでの絡みが素晴らしく、取分け作曲者「カーター」は寛容さが溢れ出た名演をしている。

4月の思い出では、「カーター」が太くカッチリとしたベースラインでリズムを固めて、「ホール」は魅惑的で、イマジネイティヴなアドリブを弾いて応戦するが、取分け曲後半の「カーター」のベースソロは、カッコイイの一言で済ませられる程の名演と言えるでしょう。

5曲目「朝日の~」は、ややミドルアップテンポで曲が進み、二人の絡みもいよいよ加熱して来て、特に「カーター」は学者らしからぬ?演奏ファイトを見せ始めるが、「ホール」は知的さと遊び心を兼ね備えた演奏で、エキサイトはせずに、冷静に対処するのが、いとおかし。

6曲目「フーズ・ブルース」は「ホール」のオリジナル曲で、スローテンポのジャズ調ブルース曲。
「ホール」はとてもブルージーでジャジーなソロを弾くのだが、「カーター」がここでは、逆に受け流し気味に、しかしアクセントを作った伴奏とソロをかます。
アルバム収録曲中、最もジャズテイストの濃い名演奏です。

「プレリュード~」は色香漂う、とてもチャーミングな演奏で、クラブに来ている同伴の女性は、ほんのりと酔いがまわり、「ホール」の優しき調べによって益々酔わされて行く。
「カーター」のベース音も優しく体を支えて、悦楽の境地に達するようです。
エンディングのユニゾンで、心が昇天してしまいそう。

終曲「枯葉」は二人の掛け合いが見事で、特に中盤からは、奏でる一音一音がまるで「対話」のように演奏され、ジャズ・デュオの醍醐味を満喫できる。
弦楽器同士ならではの優しさが込められた音色のバトル演奏が、とても心地よい。
個人的に大好きな曲と言うのも有るが、アルバム中ベスト1の演奏だと思います。

ギターの異邦人の最高傑作、ガボール・ザボ~スペルバインダー

2007-07-09 22:15:18 | ジャズ・ギター
このアルバムは、チコ・ハミルトン・クインテットのギタリストであった「ガボール・ザボ」の最高傑作であり、ジャズ・ギター・アルバムとしてだけでなく、ギター・トリオ+パーカッションと言う編成から、ラテン・インストゥルメント・アルバムとしても第一級の名盤である。

アルバムタイトル…スペルバインダー

パーソネル…リーダー;ガボール・ザボ(g)
      ロン・カーター(b)
      チコ・ハミルトン(ds)
      ヴィクター・パントーヤ(perc)
      ウィリー・ボボ(perc)

曲目…1.スペルバインダー、2.ウィッチ・クラフト、3.イット・ウォズ・ア・ヴェリー・グッド・イヤー、4.ジプシー・クイーン、5.バン・バン、6.チーター、7.マイ・フーリッシュ・ハート、8.ヤーニング、9.枯葉~スピーク・トゥ・ミー・オブ・ラヴ

1966年5月6日録音

演奏について…時々書いている時がありますが、このメンバーを見て皆様も思う事があるはずです。
そうです、失礼ながら、リーダー「ガボール・ザボ」が一番地味で無名ですね。
しかしながら、ラテン・ロックの元祖的なミュージシャンとして、またギター・プレイヤーとして、技術も非常に優れており、他の一流所に全く引けをとっていない処か、逆にリーダーとして全員を強烈に引っ張っています。

特にお薦め曲について書きますが、個人的には貴重な「ザボ」のヴォーカルも聴けて、哀愁のメロディにKO寸前の、5曲目「バン・バン」なんか最高ですね。
曲調は、ジャズ界の「ダンシング・オール・ナイト」ですね。

タイトル曲「スペルバインダー」は、序奏から、二人のパーカッショニストの激しいリズムに導かれて、「ザボ」の力強いアドリブソロが展開して、ギター・トリオにパーカッションが加わった編成の演奏として、正しく王道を突き進むような曲となっており、オープニングを飾るのに相応しい。

7曲目「マイ・フーリッシュ・ハート」…一言で言えば「泣ける…」
このアルバム随一の聴き物「ラテン・ラヴ・バラード」であり、「ザボ」のフレーズの一つ一つのロマンティシズム&センチメンタリズムは最高だし、演奏的に言えばエフェクターの使い方が抜群に上手いんです。
バックメンバーの中では、ここでは特に「ロン・カーター」が、ハードな指捌きと、ボウイングで随所に見せます。

4曲目「ジプシー・クイーン」は、各人の演奏技術とバランス感覚は、本アルバム中ナンバー1であろう。
「チコ」のお上品なシンバルワーク、「カーター」のズシンとくるベース、「ボボ」達の廻りを激しく煽るパーカッションと掛け声に乗って、「ザボ」が超絶技巧のギターをぶいぶい弾き廻す。
余談だが、幼い頃の「カルロス・サンタナ」が、自身のアイドルだったと言う「ガボール・ザボ」がここに居るのだ。

8曲目「枯葉」は、私の(聴く)ライフワークとして、代表的な曲ですが、ここでは、「ザボ」はまず非常に原曲に忠実に導入部分のメロディを奏でて、ここから一気にパーカッションの二人のリズムに乗って、「スピーク~」へと曲を変える。
「ガボ」は太目の音色でアドリブを展開して終焉となる。

ライトな演奏のボサノヴァ、2曲目「ウィッチクラフト」は、寛ぎ系のサウンドで、「ザボ」とパーカッションの演奏は勿論素晴らしいのだが、特にブラシ&シンバル演奏に徹している「ハミルトン」が、目立たないが影のMVP級の活躍を見せる。

3曲目「イット~」は、「カーター」のベースがグイグイとドライヴィングして、パーカッションとドラムスとのトライアングル・リズム・サポートが完璧に機能して「ザボ」を援護する。

ウエス・モンゴメリー~ボス・ギター

2007-06-13 23:54:01 | ジャズ・ギター
今晩は、大好きなウエスのギター・アルバムで寛ぎましょう。

アルバムタイトル…ボス・ギター

パーソネル…リーダー;ウエス・モンゴメリー(g)
      メル・ライン(org)
      ジミー・コブ(ds)

曲目…1.ベサメ・ムーチョ、2.ディアリー・ビラヴド、3.酒とバラの日々、4.ザ・トリック・バッグ、5.カナディアン・サンセット、6.フライド・ハイズ、7.そよ風と私、8.フォー・ヘヴンズ・セイク、9.ベサメ・ムーチョ(テイク2)、10.フライド・ハイズ(テイク1)

1963年4月22日 NYC録音

演奏について…まず、ギターとオルガン&ドラムスと言う編成の妙に乾杯!っと言ったところに目が行きます。
どの曲も非常にハイ・センスな演奏がなされており、ウエスのすごテク(オクターブ奏法)と、ジャジーでブルージーで、且つポップ的なお洒落も兼ね備えた、心地良さがとても快適なサウンドです。

まず、最高の演奏は、普通とは毛色の違う1曲目の「ベサメ・ムーチョ」です。
なにか、ブルーベックの変拍子のような序章から曲が始まり、ウエスはとてもジャジーな演奏で、オルガンの「ライン」はとてもブルージーだが控えめに、そして「コブ」はシンバルワークを中心として、あくまでバックに徹していて、二人とも大変ウエスを引き立たせた演奏です。
ウエスはとにかく、素晴らしいアドリブ・ソロを弾きまくりますが、ウエスのギターは決して五月蝿くないのがとても良いですね。
3人の渾然一体と化した、名演に全てを忘れて没頭しましょう。

3曲目のスタンダード「酒とバラの日々」は、ウエスのもう一つの顔とも言える、ナイーブで、ほのかにじんわりと暖かいトーンのバラードを奏でる。
哀しげな旋律であってもウエスが奏でると、どこか癒されとても優しい気持ちにしてもらえるのが何とも不思議。
彼のオーラは、本当に「真紫」ですね。

8曲目「フォー~」の哀愁を帯びた曲は、しっとりとして落ち着いたバラード演奏で、ウエス…何をやっても様になる。
題名通り、「ボス・ギター」と呼ばれるのも伊達じゃない。
ライトはここでは、バッハのオルガン曲の様な荘厳な演奏をカッコよく決める。

5曲目の「カナディアン~」の正しく「ライトなボッサ」は、夏の夕暮れに向かって、ハイウェイをドライブがてらに、品の良いBGMとして、是非とも聴きたい佳曲です。

7曲目「そよ風と私」も良い意味で期待を裏切る、ハイスピードの演奏。
ここでのウエスはそよいでいる「そよ風」ではなく、「疾風」の如くギターラインを疾走する。

2曲目と4曲目は、おしゃれなドライブ感一杯の演奏で、ラインもコブも全力でカッ飛んで、真打「ウエス」がその後を追従して、迫力のギターをブリブリ言わします。

夏に聴く「ウエス」は最高です。






なごみの局地的演奏、ジム・ホール~哀愁のマタドール

2007-05-21 23:16:16 | ジャズ・ギター
今日はパーソネルのメンバーをご覧になって、ハッと思う方が多いかもしれません。
そうなんですよ。
とにかく、和み系のプレイヤーだけで構成されているので、演奏する前からもうすでに演奏が分かってしまいそうです。

アルバムタイトル…「哀愁のマタドール」

パーソネル…ジム・ホール(ギター)
      トミー・フラナガン(ピアノ)
      アート・ファーマー(フリューゲル・ホーン)
      ロン・カーター(ベース)
      他
      ドン・セベスキー(アレンジ)

曲目…1.ウォーク・ソフト、2.5月のある朝、3.哀愁のマタドール(アルビノーニのアダージョ)、4.ダウン・ザ・ライン、5.恋に落ちた時、6.マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ、7.バミューダ・バイ・バイ、8.インディアン・サマー

演奏曲について…ズバリ一番のお薦めは、やはりタイトル曲の「哀愁のマタドール」で揺るぎ無いでしょう。
上記の演奏者に加えて、アラン・ガンリー(ドラムス)、ジョン・ラバーバラ(ヴォイス)、エロール・ベネット(パーカッション)が、演奏者として名を連ねている。
クラシックの「アルビノーニのアダージョ」をメイン素材として料理した曲なのだが、とにかく美しい(美味しい)と言ったらこの上ない。
ジム・ホールの朴訥としたギター音に、ファーマーのフリューゲル・ホーンのソロ演奏が、淡くほのかな叙情性を書き上げて、ベースのカーターも適度に締まってはいるが、どちらかと言うと暖色系のトーンで皆を背後から推進して行く。
セベスキーのアレンジもハイ・センスで、ホールが後にオーヴァー・ダビングしてアコースティック・ギターをかぶせた事が分かっても、この演奏は普遍的である。

それから、小曲に佳演が多いのも特徴的なアルバムだ。

4曲目「ダウン~」はホールのエレキ&アコースティックを重ねた演奏で、まるで二人のジム・ホールが対話しているかの様な同調性を見せる。

5曲目「恋に~」は奥方の「ジェイン・ホール」との共演で、とても仲睦まじい夫婦の演奏である。

6曲目のスタンダード「マイ~」はホールとトミ・フラ(トミー・フラナガン)とのデュオ演奏で、全く原曲に忠実な演奏なのだが、究極の美を感じる名演である。

7曲目「バミューダ~」はホールと「テリー・クラーク」(ドラムス)とのデュオでとても軽やかでおしゃれなカリプソを演じている。
こんなに肩の凝らない演奏もたまには良いもんだぁ。

1曲目「ウォーク~」と8曲目「インディアン~」の両曲は、上記の4人のメンバーにドン・セベスキーのアレンジが加えられ、アルバムのコンセプトに忠実な好演奏で、この2曲もお薦めしたい。



フォー・ジャンゴ~ジョー・パス

2007-05-12 21:46:41 | ジャズ・ギター
今日も昨日に引き続いて、ジャズ・ギターの名盤を紹介しましょう。

このアルバムの主役は、ジョー・パス(g)で、1929年ペンシルヴァニア州で生まれた白人ギタリストである。
このアルバムタイトルから推察出来るとおり、ジャンゴ・ラインハルトに傾倒し、ジャズ・ギタリストとして影響を受け、ジャンゴ亡き後11年以上が経過していた時に、初めて世に出したトリビュートアルバムがこれである。

アルバムタイトル…「フォー・ジャンゴ」

パーソネル…リーダー;ジョー・パス(g)
      ジョン・ピサノ(g)
      ジム・ヒューアート(b)
      コーリン・ベイリー(ds)

曲目…1.ジャンゴ、2.ロゼッタ、3.雲、4.フォー・ジャンゴ、5.ナイト・アンド・デイ、6.哀愁の花、7.アンサンシブルマン、8.カヴァレリー、9.ジャンゴの城、10.ライムハウス・ブルース

1964年10月録音

演奏(曲)について…まず、演奏者を見ての通り、ギタープレイヤーが二人と言うとても珍しい編成になっている。
パスは当然の事ながら、ソロギター、アドリブを全曲にぶちかましているので、ギタープレイヤーを前面に押し出し、ジャズギタートリオがバックに終始すると言ったスタイルを取っている。
だから、「ピサノ」は決して「パス」に絡んだり、ツインギターを売りにする演奏にはならず、あくまでもサイドギターとして、リズムプレイヤーの一部に成りきりコードプレイに集中しているので、ここが逆にミソなのかもしれない。

さて、お薦め曲だが、個人の趣味を言えば「ジャンゴ」の名を冠したマイナー調の佳曲・名曲の演奏に素晴らしい物が多くそちらに後ろ髪を引かれるが、あえてベスト1曲は「変則ギター・カルテット」として各プレイヤーのエネルギーが集中、爆発した演奏として「ジャンゴ」が作曲したブルースの8曲目「カヴァレリー」だと言いたい。

次いで、8曲目同様に全員がノリ良く演奏を進行させる、5曲目のスタンダード曲「ナイト~」の熱演も捨てがたい。
ここでは特にドラムの「ベイリー」が良いんだなぁ。

それから個人的には、ジョン・ルイスの原曲を、あえて?あまり崩さずに弾いた1曲目「ジャンゴ」はとても品が良く気に入っているし、「パス」自身作曲の「ジャンゴ」へのリスペクト&タイトル曲、4曲目「フォー・ジャンゴ」は、胸が切なくなるほどセンチメンタルな「パス」のソロと「ピサノ」のコード援護射撃に涙しそうになる。

6曲目「哀愁の花」は、リズム・メロディー共、私大好きのラテンフレイヴァー満載で嬉しい限り。
7曲目「アンサンシブルマン」はとてもロマンティックな4ビートジャズで、心が癒される。
そして最後に、9曲目「ジャンゴの城」の寛ぎ演奏で、ワインでも飲みながら悦に浸れば最高ですよ。

ブルージー・バレル~ケニー・バレル

2007-05-11 23:27:14 | ジャズ・ギター
皆様こんばんわ。えりっく$Φです。
実は今日誕生日でして、年齢は言えませんが、まぁめでたいと言う事でご勘弁ねがいます。

さて、実は私のブログにコメントを寄せて下さる、ナオさんの今日のブログで、以前私も紹介した事がある、「カーティス・フラー」の「ブルースエット」が紹介されておりました。
その影響もあったのか、今日は「トミー・フラナガン」がサイドメンとして参加している良いアルバムがないかなぁと考えた末に、このアルバムを思いついたので、皆様に紹介します。

アルバムタイトル…ブルージー・バレル

パーソネル…リーダー;ケニー・バレル(g)
      コールマン・ホーキンス(ts)1.4.5.7曲目に参加
      トミー・フラナガン(p)
      メイジャー・ホリー(b)
      エディ・ロック(ds)
      レイ・バレット(conga)1.4.6.7曲目に参加

曲目…1.トレ・パラブラス、2.ノー・モア、3.ギルティ、4.モントノ・ブルース、5.アイ・ソート・アバウト・ユー、6.アウト・オブ・ジス・ワールド、7.イッツ・ゲティング・ダーク

1962年9月14日録音

演奏(曲)について…まずフューチャーされている各ミュージシャンの出来から言うと、最高のお薦めトラックは二つ。
ラテン(ボサノヴァ)の1曲目「トレ~」と、ラストのブルース「イッツ~」が双璧です。
但し、ラテン大好きな私は、個人的にはオープニング曲がベスト1です。
ここではとにかく、バレルとトミフラの哀愁を帯びたアドリブソロが最高で、涙がチョチョ切れもんです。
バックの二人はあえて?リズムに徹しきっています。

一方、ラストの「イッツ~」も、特にこの二人が素晴らしく、非常にブルージーな演奏をしていて、更にバレットも好演しているので、世間的にはこちらの方が評価は高いかもしれません。
いずれにせよ、バレルとフラナガンが最も優れた名演をしているのは、この2曲でしょう。

次に「ホーキンス」ですが、彼の名演は5曲目「アイ~」のバラードがナンバー1で、次いでお得意の、自身のダミ声スキャットを、ホリーのボーイングに乗せて歌い、大いに楽しんだプレイをしている4曲目「モントノ~」が良いです。

最後に、コンガのバレットのベストプレイは、大御所「ホーキンス」が不在の、6曲目「アウト~」で、これぞパーカショニスト!の真髄を見せつけます。

「バーニー・ケッセル」~「オン・ファイヤー」

2007-04-19 23:52:10 | ジャズ・ギター
名ジャズギター奏者、「バーニー・ケッセル」がエメラルドレーベルに残した傑作「オン・ファイヤー」を紹介します。

「バーニー・ケッセル」はジャズ・ギターの開祖「チャーリー・クリスチャン」直系のギタリストだが、洗練された表現と、ファンキーなノリの両面を持ち合わせている。
このアルバムはそんな彼の演奏を収めたライブ録音です。
それでは、詳細を解説しましょう。

アルバムタイトル…「オン・ファイヤー」

パーソネル…リーダー;バーニー・ケッセル(g)
      ジェリー・シェフ(b)
      フランク・キャップ(ds)

曲目…1.スロー・バーン、2.ジャスト・イン・タイム、3.いそしぎ、4.リカード・ボサノヴァ、5.スイート・ベイビー、6.フー・キャン・アイ・ターン・トゥ、7.ワン・ミント・ジュレブ

1965年 録音

演奏(曲)について…さて、いつものお薦め曲ですが、個人的にはワンパターンの3曲目「いそしぎ」と4曲目「リカード・ボサノヴァ」に後ろ髪を引かれつつも、ずばりベストプレイはケッセルのオリジナル曲、冒頭の「スロー・バーン」です。
正しく正統的4ビートに乗って、ケッセルがジャージーな演奏をしており、バックの二人との呼吸もピッタリで言うことなしです。
ちなみに、「いそしぎ」はスローテンポで、とてもメロディックな演奏で、「リカード~」は序奏の入り方などを聴いても、とてもセンス良い演奏に仕上げています。
2曲目「ジャスト~」はハイテンポで演奏し、ケッセルの「ギタテク」が満喫できます。
5&6曲目のバラード両曲は情感が溢れていて良いですよ。
そして、ラストの「ワン・ミント~」は元曲がR&Bらしく、ブルージーな演奏で途中でバンド・メンバーの紹介も入っていて、ライブの盛り上がりが良く分かってgoodな演奏です。

駄曲、駄演なしのお得な一枚です。