なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」

2006年03月07日 | 仕事
を初めて見る。「プロジェクトX」が嫌いな番組になっちゃって以来、後発番組を見る気になかなかなれなかったんだが、今回の主人公は左官職人さんだから。
 見てて思うこと、そうね、この方と仕事の仕方、考え方、あっしとほぼ同じだなあ。医療もね、自分を信じちゃダメなんすよ。自分を信じたら最後、進歩がなくなる。手術はどんな種類でも毎回不安でドキドキする。これで本当に大丈夫か?治療して治る、喜ばれるのは有難いけど、あっしはすぐ忘れてしまう。「治癒」を覚えてると、それって慢心にすぐ繋がるから。なんだ、全部同じじゃん。
 番組を見てて、改めて思ったこと。あっしの前世は絶対左官だったに違いない!!その理由。
 病院の内壁、色々考えて下半分は床材のクッションフロア、上半分は珪藻土の土壁にすることにした。下半分は尿&爪対策、上半分は病院の空調のため。しかーし、金がない。塗り壁なんか、プロの左官屋さんに頼んだら、猛烈な手間賃がかかるのだ。で、え~い、自分で塗っちゃる!!と凄い決定。とりあえず、このメーカーの壁材は素人でも塗れないことはない、という触れ込みだったし。壁材そのものは壁紙と㎡当たりの単価がほぼ同じだし。「自分で塗るから」と現場監督さんに言ったら、呆れ返りつつ床全面を養生してくれた、その現場でやりましたよ、コテで塗り塗り。
 テキストはドイトにあった、ペラペラのパンフ1枚きり、アドバイスは監督さんの「薄いコテの方が使いやすい」だけ。「難しいよ~~」と散々脅かされたし。なのに、塗り始めたらなんか違う。さっさかさっさか塗れちゃう。あれ?おかしいなあ?壁の厚みも最初は竹串を一々刺して確認していたのだが、必要ないことがわかってしまった。ほぼ均一に塗れるのだ。初めてやってるはずなのに、なぜ?手が勝手に動いてしまう。そのうち、壁にヘンなうねりをつくってみたり、あれこれ楽しみだしてしまった。途中で、メーカー関係のおじさんが心配して見に来てくれたのだが、「なんだか上手く塗れてますねえ」だって。
 で、この壁、塗って7年経過したが、ひび割れもあまり出なくてさ。当たり前のような気もしてたんだが、今日の番組を見てみた限り、どうも、やっぱ、おかしいんだよねえ、普通はメチャクチャになるはずなんだがなあ。

 うーん、思うに、これ、きっと前世の記憶じゃないか、と勝手に結論。大体、あたしゃ手術道具をあれこれ揃えるのがだ~い好きときてる。前世のあっしはきっと、コテをあれこれあつらえて悦に入ってたに違いない。職人的なものの考え方も前世の影響が多分にあるんじゃないか?世渡りが下手糞なのも前世のせいかなあ?これは困るんだが。

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