なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

本屋

2008年02月06日 | 仕事
に出かけて「ビジネス実用書」欄をあさる。とりあえず、色々調べてから相談しようか、と思って。
 で、結論。法人化、やーめた、当面は。
 法人化するメリット・デメリットが書いてある本、その名もズバリ「会社化するメリット・デメリット」だったっけ?を立ち読み。法人化って「事業拡張」とか、こう、上昇志向が前提みたい。しかーし、あっしは別に上昇志向がない。まあ、上昇できればありがたいけれど、そんなにガツガツやる気にならない。大体、この業種、ガツガツやるとそれがそのまま業績になる、筈がない仕事だもの。

その他の理由は。
1)節税と言うが、法人化すると結局他の手数料関係がやたらかかるようになる。会計事務所等々。税金は場合によっては還付されるけど、こうした事務手数料は絶対に帰ってこない。結局同じ事じゃんか、と思う。
2)個人事業で一番怖いのは、経営者が事業について無限に責任を負う、という点。例えば借金。ぜーんぶその名義が「経営者名義」になる。返せなければ、経営者が責任を取らされる。法人では、この責任が「法人名義」になる、つまりいざとなれば「倒産」という形の借金踏み倒しが可能なのよね。
 つまりまあ、逆に言えば、こういう大規模な借金をしなければ、特段法人化する必要性はない、と思う。
3)この仕事って、収入というか、売上の予測が極めてつきにくい。それも、法人化になじまないような気がする。
4)年金!!これが一番かもしれないな。法人にすると「厚生年金」にしなくちゃならない。もらえないに違いない(今の状況で、まともにもらえると思ってる人っているんかね?)のに大金を払う?やっとれん。最低線+確実にもらえる国民年金基金でもって、障害者年金を確保して(あっしはあるかどうかわからん老後なんか考えてないの)、後は貯金でもしといた方がよほど確実だと思う。

 あとね、やっぱり医療って、事業を広げて、でっかくして、という趨勢になじまない職種だと思うのね。だってさ、患者さんたちにとって一番いい事はズバリ健康、つまり病院なんか行かないのが理想でしょ。病院事業を大きくしたければ、一番手っ取り早いのは「病気ですよ、病気ですよ~~」って吹き込んで通わせる、これだ。リフォーム詐欺となんら変わらん。こういうせこい商売してて、気持ちよく人生を送れるもんかなあ?

 ただね、「赤ひげ」みたいなアホな話のお陰で、「医療者は利益を考えるな」みたいな聖人君子論がやたらまかり通ってるのは絶対におかしい。医者なる仕事についたせいで、その人の人生が他人に食い潰される、しかも無償で、なんてことがあっていい筈がないでしょ。金だけの問題じゃない、時間・心労も含めると、今一番ひどい環境下でこき使われてるのが医療者だ。もう、甘ったれるのはやめてくださいよ、みなさん。 
コメント
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