★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

◇クラシック音楽◇新刊情報

2022-05-17 09:37:02 | 新刊情報



<新刊情報>




書名:ベートーヴェン症候群~音楽を自伝として聴く~

著者:マーク・エヴァン・ボンズ

訳者:堀 朋平、西田 紘子

発行:春秋社

 ベートーヴェンの交響曲に彼の「人生の苦悩」を、モーツァルトのソナタに「母を喪った悲しみ」を――病的なまでに音楽に作曲家の自己のほとばしりを聴こうとする「ベートーヴェン症候群」。文学・哲学・美学の文献と当時の音楽批評をくまなく渉猟した著者が、19世紀にパラダイムとなり、その後200年にわたってベートーヴェンとともに醸成されてきた音楽聴取のありかたを丁寧に炙り出す。われわれは何に耳を傾けているのか。主観と客観──表現と聴取のパラダイムがせめぎあう歴史を俯瞰する刺激的な考証。





書名:楽器の科学~美しい音色を生み出す「構造」と「しくみ」~

著者:フランソワ・デュボワ 

訳者:木村 彩

発行:講談社(ブルーバックス)

 弾く人も聴く人も、科学の視点で音楽を楽しもう。ピアノ、バイオリン、トランペット、マリンバ……「魅惑の響き」はどう作られるのか?楽器の個性を生み出す「倍音」とは?音色を美しくする「共鳴」とは?バイオリンの最重要パーツ「魂柱」とは?楽器の素晴らしさを引き出すコンサートホールの条件は?そして、プロが考える「最高の楽器」とは?フランスで最も栄誉ある音楽勲章を最年少受章した著者が楽器の秘密を解き明かす。【目次】プレリュード──音楽は「五線譜上のサイエンス」第1楽章 作曲の「かけ算」を支える楽器たち──楽器には5種類ある 第2楽章 楽器の個性は「倍音」で決まる──楽器が奏でる「音」の科学1 第3楽章 楽器の音色は「共鳴」が美しくする──楽器が奏でる「音」の科学2第4楽章 「楽器の最高性能」を引き出す空間とは?──コンサートホールの音響科学 第5楽章 演奏の極意──世界的ソリスト10人が教えるプロの楽器論




書名:蘇る、安川加壽子の「ことば」

編者:青柳いづみこ

発行:音楽の友社

 2022年安川加壽子生誕100年にあたり、偉大なピアニストであり教育者であった安川加壽子のインタビュー記事や執筆記事を集めた1冊。演奏者として、指導者として、戦後日本の音楽界を牽引してきた彼女から発せられる率直な「ことば」を収載。音楽においても、家庭においても、人付き合いにおいても、どのような信念のもとにその美学を貫いていったのか、興味深いエピソードも満載。『メトードローズ』をはじめとする数々のピアノ教本や曲集の狙いを読み解くにも大いにヒントになるメッセージが随所に見られる。愛弟子の一人、青柳いづみこ氏による各章に付されたコラムで、当時の背景を踏まえながらより理解を深くすることができる。




書名:シティポップとは何か

編著:柴崎祐二

著者:岸野雄一 、モーリッツ・ソメ 、加藤 賢、長谷川陽平

発行:河出書房新社

 国内外で空前のブームに湧くシティポップ。それはどんな音楽/文化現象なのか? リバイバルの理由は? 隠れ潜む問題とは? 充実のゲスト寄稿も交え、あらゆる角度から紐解く決定版論考。
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