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6時間走り続ける「スーパーマウス」が、遺伝子操作により誕生=ケース・ウエスタン・リザーブ大学

2007年11月02日 | 遺伝子組替マウス
【11月2日 AFP】ピレネー山脈をバイクでのぼる自転車ロードレーサーのランス・アームストロング(Lance Armstrong)にも匹敵する「スーパーマウス」が、遺伝子操作により誕生した。

 スーパーマウスを開発したのは、米オハイオ州ケース・ウエスタン・リザーブ大学(Case Western Reserve University)の研究チーム。同大学のRichard Hanson教授によると、このマウスは、分速20メートルの速度で6キロほどの距離を最長6時間走り続けることができる。

 スーパーマウスは、野生のマウスよりも60%多く食物を摂取するが、それでもスリムな体形を保つことができる。また、寿命も長く、生殖期間も通常より長い。このマウスは激しい運動の際に蓄積される乳酸が極端に少ないため、激しい運動に耐えることができるという。

 通常の動物はエネルギー源が脂肪酸代謝から筋グリコーゲンに切り替わり血中乳酸値が上がるのに対し、スーパーマウスは主に脂肪酸に頼るため、持久力に差が出るという。

 研究結果は1日に出版されたJournal of Biological Chemistryに掲載されている。(c)AFP

[AFP BB News / 2007年11月02日]
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2306041/2304826


【遺伝子組み換えで「スーパーマウス」が誕生 米大学】
 最大6時間も走り続ける「スーパーマウス」を遺伝子組み換え技術で作った、と米オハイオ州のケース・ウエスタン・リザーブ大学が発表した。エネルギー代謝に関係する酵素が活性化しているため、運動の際に筋肉にたまる乳酸が非常に少なく、激しい運動に耐えられるという。

 スーパーマウスは、走行装置の上を、分速20メートル(時速1.2キロ)ほどで5~6キロを走り通した。普通のマウスが200メートルで脱落した後も走り続ける映像が、大学のウェブサイト(http://blog.case.edu/case-news)に掲載された。普通のマウスと外見は変わらないが、行動的・攻撃的で、寿命や生殖期間は長いという。ただし、普通の1.6倍ものエサを食べる。

 研究グループは、このスーパーマウスを著名な自転車レース「ツール・ド・フランス」で7年連続総合優勝したランス・アームストロング選手にたとえた。一方で、今回の動物実験はあくまで運動と病気などの関係を調べるのが目的で、人への応用は倫理的にも不適切と強調。「人の代謝過程への干渉は、どんなものであれ、効果よりも害の方が大きくなるだろう」と注意を促している。

[朝日新聞 / 2007年11月09日]
http://www.asahi.com/science/update/1108/TKY200711080445.html


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