ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

精子・卵子の誕生にかかわる遺伝子を発見=理化学研究所

2008年06月20日 | 発生
 精子や卵子のもとになる細胞をつくる仕組みを、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの斎藤通紀チームリーダーらが解明、米専門誌に発表した。不妊症の仕組み解明などにつながりそうだ。

 一つの細胞からなる受精卵は、分割を繰り返して成長する。精子や卵子のもとになる「始原生殖細胞」は、受精卵が数百から数千個の細胞に分割された段階で、数個から40個ほどできる。残りの細胞は、神経や筋肉などの体細胞になり、運命が分かれる。

 チームは、生殖細胞の誕生に伴い、約800の遺伝子の働きが変化することをマウスの実験で見つけた。このうち、「Blimp1」という遺伝子が、始原生殖細胞と体細胞が分離するときに、主要な役割を果たすことを発見。

 栗本一基研究員らが詳しく調べると、受精後6日から8日目までの間、Blimp1を発現した細胞だけが、体細胞にならずに生殖細胞になることを突き止めた。この遺伝子が働かない場合は、生殖細胞になるはずの細胞でも体細胞になった。(佐藤久恵)

[朝日新聞 2008年06月20日]
http://www.asahi.com/science/update/0620/OSK200806200010.html

理化学研究所 プレスリリース
 生殖細胞の誕生機構に関与する全遺伝子群の解明
 - 単一細胞レベルの精度を実現したマイクロアレイ法の応用と発展 -
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2008/080615/index.html
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2008/080615/detail.html

(図1 マウスの初期発生の模式図
始原生殖細胞を含む点線で囲った部分を切り出し、単一細胞cDNAを調製した。


最新の画像もっと見る