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XBP1が老化、がん誘発抑制=札幌医科大学

2009年03月22日 | 癌、腫瘍
 札幌医大第一内科の安達正晃准教授(血液学)らの研究グループは、XBP1と呼ばれるタンパク質が、老化やがんの原因となる酸化ストレスの働きを抑えることを突き止めた。研究は近く発行される米生命科学雑誌「セル・デス・アンド・ディファレンシエーション」で発表する。

 XBP1は、異常タンパク質が細胞内に蓄積し、細胞に負荷がかかった状態(小胞体ストレス)になると、ストレスから体を守るために働く物質。

 酸化ストレスは、活性酸素によって細胞が障害を受けている状態を指すが、これまで二つのストレスの関係は解明されていなかった。

 研究グループは小胞体ストレスになった細胞から、XBP1を除去すると、酸化ストレスを取り除くカタラーゼと呼ばれる酵素も減ることを発見。XBP1があることで、酸化ストレスも抑制できることがわかった。

 XBP1がなくなると、両方のストレスを排除できないうえ、ストレス同士が連動し、糖尿病やアルツハイマー病などの病気を引き起こす可能性があるという。

 安達准教授は「XBP1は未解明の部分が多く、直ちに治療に結びつくわけではない。今回の発見でさまざまな病気の発生メカニズムがわかるかもしれない」と話している。

[北海道新聞 2009年03月22日]
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/154286.html


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