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血管の増殖を制御する仕組み解明=国立循環器病センター

2008年04月21日 | 循環器
特定のたんぱく質が、血管を新たに作ったり、生成を抑えたりと、条件によってまったく逆の働きをする仕組みを、国立循環器病センター研究所の福原茂朋室長、望月直樹部長らのチームが明らかにした。がんや心筋梗塞(こうそく)などの治療法開発につながる可能性がある。英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー電子版に21日発表した。

チームは、血管中の内皮細胞に働くたんぱく質アンジオポエチン1に注目。血管の内皮細胞どうしが離れている場合には、アンジオポエチン1は、周辺のコラーゲンなどとくっつき、血管を新たに作る信号を出す。

ところが、血管の内皮細胞がほかの内皮細胞と接触している場合は、アンジオポエチン1が橋渡しする形になって細胞どうしを固く接着させ、新たな血管ができることを抑える。

この仕組みを基に、一方の作用だけ起こす物質を作れば、がんの周辺では血管新生を抑える、心筋梗塞などの疾患では血管を延ばすことで症状の改善をはかるなどの治療法開発が期待できるという。

[朝日新聞 / 2008年04月21日]
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200804210005.html


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