つれづれ日記

チェリスト秋津のつれづれな日記です。

ハーモニー (その2)

2009年02月03日 18時21分41秒 | Weblog
ハーモニーについて(その2)

前回は左脳、右脳の話で終わったと思います。

それで、日本人というか東洋人は音楽の感じ方が、どちらかというとメロディー(しかも歌詞付き)らしく、西洋人はハーモニーで感じるようです。
ここで、DNAの話で面白い話を思い出したんですが、人間が赤い色を見たら温かいと感じるのは、教えなくてももう既にDNAに情報として組み込まれているらしいのです。何代でその情報がDNAに組み込まれるのか記憶が定かではないですが、確か六代くらい続けるとそのようなことが起きる、と誰かが言われていたというのを思い出しました。 ということは、西洋人が特に音楽の教育を受けてなくても、代々教会に行きオルガンの音や賛美歌を聴いたりする習慣の中に、既にDNAの情報として組み込まれているとしか思えない。
だから、音楽の感じ方がハーモニーをベースにしたものであり、特に古典の音楽の解釈においては、どうしても我々日本人と、彼ら西洋人の演奏が根本的に何かが違うことを感じるわけです。 斎藤先生は教育でどこまで教えることが出来るか、常に試行錯誤しながら教えておられたのだと思いますが、ハーモニーについての指南は、意外とされていなかったように思います。
理由は、先生の輩出された沢山の著名な演奏家の演奏を聴いたとき、音楽がまるで音符が言葉のように意味(機能)を持って語っているように聴こえるのです。そのこと自体は西洋音楽を語る上で、とても大事なことであるのは周知のことです。
斎藤先生も厳格な演奏を出来るようになるためのトレーニングを研究され、よくアゴーギグ <Agogik(独)演奏法のこと。演奏のときに厳格なテンポ、リズムに微妙な変化をつけて精彩ゆたかにする方法。>という単語をレッスンのなかで使われていたという話を思い出します。

あ、ついでに言うと、僕は日本人であるのにメロディーで感じるより、ハーモニーで感じる派なんです。
どうしてかは、僕の幼少の頃の刷り込みといっても過言でないお話をひとつ。

僕の親父はレコードの自動プレイヤーというのを持っていたらしく、それにタイマーを連動させて、決まった時間に決まった音楽を常に聴かせていたようで、その音楽もベートーヴェンの弦楽四重奏やシューマンのピアノ五重奏などだったようだ。そのせいか、僕が後にベートーヴェンの四重奏の音を聴いたとき、身体のどこか潜在意識の中なのかなあ、どこかでいつか聴いたことのサウンドだなあ! と懐かしく思えたことを思い出します。

では、今日はこの辺で。

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