チイ子の日記

今日も元気に頑張ります!

それぞれの戦争体験

2005-06-30 20:42:14 | Weblog
チイ子のひいじいじのお葬式で久々に集まった親戚と
いろんな話をした時のことです。

「とあるおじさんは飲んで酔うと必ず戦争の辛い体験の
話になるんだけど、(ロシアの捕虜になった話)うちのじいさんは全く戦争の話をしなかったな~」
とおじさんが言いました。

何でだろう何でだろうと話していると結論が出ました。
「語るべき辛い事も楽しい事も特に無かったんでは?」と。

それでもひいばあばに聞いてみるといろんな話が聞けました。
「じいさんはサイパン島で飛行場を作ってたんだけど、アメリカ軍が
来たってんで穴倉に隠れたんだよ。さんご礁がいっぱいで穴もたくさんあったから。」
おじいさんは平和的な人だったからなるほど~と思いました。
魚も取れれば実のなる木もたくさんあって、スコールも降るから食べ物に困らず
半年くらいは隠れていたそう。
それでも毎日のようにアメリカ兵が拡声器で降伏を勧めに来たので
とうとう穴から出てきたんだって。

「おじいちゃんらし~い!」と皆納得です。
それでひいじいじは聖書を持っていたのでアメリカ兵に可愛がられ、
おまけに英語がちょっと話せたりしたので随分よくしてもらったのだとか。
とっても愛想が良い人だったし、特に辛い事もなかったんだね。
艦砲射撃で一瞬にして死んでしまったお兄さんとはなんと運命が
かけ離れてしまった事だろう。
先日のブログにも書いたとおり、ひいばあばも奇跡の生還を果たしている
人なので、「我々は奇跡の家族なんだよ」
とおじさんは締めくくりました。

きっとおじいちゃんのことだから「ごめ~ん降伏!」って感じで
ニコニコして出てきたのかな。みんな笑って夜更かししました。