ニールセンの「交響曲第2番」に集中してチェロのパート練習があった。
いろいろ気づくこと、発見することが多かった。
この歳で学ぶことが沢山あるのは、まことに幸せで喜ばしいことだ。
まず前回の分奏と同じように、指揮者から指摘のあった箇所の共有と、
ボーイングで変更のあった箇所の確認をしあった。
次に、それぞれが難しいと感じているところや、うまく弾けない箇所について
リーダーに質問し、実際に演奏して共有していった。
さらに残された疑問は、夜からの弦分奏で解消していった。
その中で印象に残った部分を書いておこう。
<その①> トリルの方法(「が」みたいな記号)
トリルとか、回音という言葉は知っていたが演奏の方法といえば暗中模索だった。
今回リーダーから実演と解説付きで、きっちりと教えてもらうことができた。
また「が」の上についている、♭とかナチュラル記号の意味や、トリルの開始は下からなのか
上からなのかなども、最後は指揮者のアドバイスもあって確定できた。
これまでいかに出たらめな演奏でお茶を濁してきたことか・・
音楽を正しく演奏するには、音楽言語をきちんと学ばなければならないと改めて痛感。
しかし具体的なことはやはりキャリアある人から教えてもらわないと、分からないものだ。
<その②> ポジショニングと運指
ニールセンの第4楽章は、歯切れのいい跳躍的なフレーズが続いてゆく。
その躍動感をチェロも担っているはずなのだが、どうもしゃきっとしない。
その理由はボーイングのしかたと、運指のタイミングからもきている。
歯切れのよい演奏のためにリーダー(指揮者からも)からあったアドバイスは
1)アウフタクトの八分音符をダウンで弾き、小節頭の四分音符をアップで弾くこと
(これは通常のボーイングの逆なので難しいが慣れると快感になるという)
2)ポジションチェンジは必ず、八分休符で 行うこと
3)連続した二つの音は、必ず異なる指で押さえること
(同じ指だと、間歇的な演奏にならず、スラーとなり、くぐもってしまう)
今回大変参考になったし、良いことだと思ったのは、全員で「指番号」で運指を共有してくれたことだ。 正しい押さえ方は、正確な音程に必要なだけでなく、表現に大きな影響が出る。 <その④> 弓のどの部分を使うか(Up Down Wholeという・・) これはチェロパート練習というより弦全体の分奏練習で、小出さんから何回か指摘があったことだが、 指揮者から細かく指示が出される内容も納得できたし、弦全体でこれらのことを <その⑤> 早い段階からの準備、用意周到さに感心させられた 市原フィルの演奏会は素晴らしいことで知られている。 こうした積み重ねが、聴衆の感動と拍手につながるだけでなく、
<その③> 「指番号」での運指統一
今まで自己流で何とか演奏してきたけど、やはり、きっちりした弦の押さえ方をしないと、
曲に合わせた演奏ができないと痛切に思った。
過去3年間のオーケストラ所属の間に、4段に渡って1.2.3.4.という指番号を書き込み、
弦の押さえ方を全員で合わせた経験はほとんど無かった気がする。
音楽の表現に合わせた、弦の選択、ポジションの選択があり、
それに合致したボーイングがあるのだな~と感じることができた。
ボーイングの修正とともに、弓の上部を使うか、真ん中か、下部を使うかで、音楽の表情が変ってくる。
試行錯誤してゆくあり方が、大変新鮮だった。
その演奏会に向けて、まだ6ヶ月残されている段階で、ボーイング・運指・弓の使い方などが、
弦だけの分奏練習段階から共有されて行くことに驚き、納得感を得ることができた。
演奏する団員の達成感、満足感に直結していることは間違いない。
納得行くまで議論し、試行し、高めてゆく今のありようを大変嬉しく感じた。
すっごい吸収力にビックリ(^^;;
習ったことを、即復習しないと忘れちまうんで・・
楽しそうな飲み会に参加してない分せめてメモをと思い書いてます。修正点があったら、ぜひご指摘ください!
…自分で記録しなさいって…(^_^;)
それにしても
いつもchiibou様の文章には
引き込まれてしまいます。
そのようにおほめいただくと
嬉しくなって頑張れそうです。
これからもビシバシ言って下さい!
トリルの略だよ。
ベートーベン以降は、指定が無ければ、トリルは下からだよ。
>まだ6ヶ月残されている段階で、ボーイング・運指・弓の使い方などが、弦だけの分奏練習段階から共有されて行くことに驚き、
それって当たり前のことだよ。
早く決めないと非効率だし、決めてあるから変更もできるんだよ。
「が」は間違いかな~と、「が」なのか「か」なのか確認しようとよーくみたら、tとrがくっついてたのね、あちゃ!でした。
ベトベンたちはひらがな知らないもんね。
それから、おっしゃる通り、何ヶ月も前からボーイングなど合わせておかないと、全く非効率なのでございました(過去の経験)。
市フィルのやり方が普通なんですね。納得。