ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

今日から7月

2007年07月01日 | Weblog

2007年も半分が終わりました。こんなスピードで毎日が過ぎて行ったら残りの半分もあっという間に過ぎることでしょう。

今日は九十九里までバスで行き、大多喜町まで車で移動しながらものをつくる人や木材を扱う人、生産農家の方、注文住宅会社の社長さん、そしてこれから作家さんの作品を扱うギャラリーをつくる人たちと会いました。

見せていただいた木工作家の方の作る家具は作品や商品の域を出て芸術家のこだわりを見せていました。しかし、流通させるのは難しいなあと思いました。ものが流通するには顧客の要望をきちんと汲み取り満たしながらその中に作家のこだわりを見せていくものだと私は思っていますので、いくら素晴らしいものでも作者のこだわりだけを押し付けられるときっと買い手はうんと少なくなると思います。技術はピカイチでも趣味が高じたものと相手の要望に添ってきちんと作られて行くものとの差や作者の考え方を考えるいい機会になりました。そして少しでも流通させる気持ちがあるのなら出来上がっている作品にはせめて誰にもわかりやすい価格を明示していることも必要だと感じました。

どんぐりの木を用いた100%無農薬栽培のしいたけ農家の方の住む、これもご自身で作ったご自宅のログハウスを見せてもらいましたが、素人の人がここまで出来るのかと圧巻でプロの人たちも驚いていました。
何よりその方の暮らしを楽しんでいるほほえましい木彫作品のふくろうやくまさんなどが周りを自然に囲まれた広い前庭の各所に置いてあり見せていただく私たちの顔も自然とほころびました。
室のある大木など捨てられていく木を上手に生かしてバルコニーの柱やオブジェのように使いものがたりを持たせたり、こちらの気持ちもゆったりと大らかになって行くのがわかりましたした。素人の荒々しさや粗野な部分もみられますが、用途を満たし、何より使い手が自分のために楽しんで作っている様子が伺えてものづくりの原点の一端を見せてもらった気分がして、心地いい時間が過ぎました。

写真は、材木やさんの玄関脇に置かれていたものです。
山のような様々な材木に囲まれながらも、ここの代表の方が捨てられている流木に目を留め、鉄の作品を作る作家さんに足を付けてもらいコケ玉作家の方にグリーンを植え込んでもらいましたとうれしそうに話してくれました。

人々の心の望むものの不思議を感じた一日でした。
立派なもの、素敵なものとともに、親近感の持てる日常の中でリラックス効果が醸し出せる品々も生きていく上では大切で必要なものですね。
材木としては使い物にならない捨てられていく傷ついた大木を慈しみ生かそうとしている人々の眼差しのやさしさに救われた一日でもありました。