新盆

新盆を迎えた大先輩のところへ

やっとお参りをさせて頂いた。

直ぐにお邪魔しようと思ったのだか

娘さんと奥様に

一時間ほど故人の思い出話しをして頂いた。

あっという間だった。

見たことも無い。

想像もできなかった故人の家での姿に

夢中で聞き入っていた。

時には魚一本を丸ごと捌き

おすし屋さん

時には鰻までさばき

うなぎ屋さん。

美味しい自家製チャーシューののったラーメンで

ラーメン屋さん。

手間隙おしまぬ料理を家族に振舞ったという。

亭主関白で家に帰れば何もなさらなそうにみえた。

亡くなる2年前に癌の宣告を受けたという。

「あと2年です」

まったく変らずに明るくバイタリティーがあった。

ヘビースモカーだった。

「肺がんになっちゃいますよ!」と言うと

「いいんだよ」とおしゃりわざとプカリとふかし笑った。

陰では入退院を繰り返しておられたそうだ。

胸が痛い。

初めてのお話しの数々に時を忘れた。

人のホンの一部を見て

その人を理解たように

その人「らしい」「らしくない」と判定を下したりする。

するともうその人は自分の作った「そんな人」となり

想像力が止まる。

ご家族から故人の生前のお話を伺うと

目の前のテーブルに

満面の笑みで料理を振舞う故人が見えた。

 

 

 

 

 

 

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