よしおさんに美観地区をご紹介。
春の日差しが暖かく、新緑が美しい。
もしかしたら、私がおばあちゃんに会えるのは最後かもしれない。
そう思って、やってきたがおばあちゃんは97歳だが、もりもり食欲がある。
おばあちゃんの好きなものは、いつも今も変わらない。
つい、半年前に会った時、消化のいい物が良いだろうとおうどん屋さんに入ったら。
”肉かカレーが良い。”と言って私達を驚かせた。
今度も、私達より食欲がある健在ぶりを見せてくれた。
まだ、おばあちゃんが一人で暮らしていたころ。
叔母から”毎日電話をかけているが、ここ2・3日声の調子がおかしい。”と連絡
があった。
3時間車を飛ばして、おばあちゃんの元へ・・・・
おばあちゃんは、縁に座って私を待っていてくれた。
私が到着したのは、お昼過ぎ。
おばあちゃんは、朝ご飯を食べた後からずっと、座って待ってくれていた。
”あー安心した。よく来てくれたねぇ”
次の日、病院に一緒に行って解ったのだが、1週間で飲まなければならない、
心臓の薬を、3日で飲んでしまっていたらしい。
どんなに具合が悪くても、娘に心配かけないように、おばあちゃんは叔母に
嘘をついて元気だと言っていた。
次は、孫が車で一人でやってくると言うので、心配で調子が良くないのに、
縁側の外で待っていてくれた。
それから、家族で試行錯誤して、悩み、試み、おばあちゃんは、老人介護施設
に居る。
介護士さん達には、本当に頭が下がる。
プロにはプロの家族を超える力をお持ちだ。
一時は、ひどいアルツハイマーで会話も成り立たなくなったおばあちゃんが、
会話が出来るようになった。
今は、心臓の薬も血圧の薬も飲まなくて良くなった。
10年前から、おばあちゃんは年を取るのを止めてしまったようにも見える。
”私は、ここで本当によく世話をして頂いているから、こんなに長生きをさせて頂いてる”
と、おばあちゃんが言う。私達もその通りだと感謝している。
家族の介護では、今の食欲旺盛、お顔の色つやもよく、ここまでおばあちゃんを
幸せに出来ない部分もあったから・・・
”おばあちゃん97歳だって”って言うと
”97?これはいけない、88だと思っていたけど、97歳まで長生きしたら、
みんなに迷惑掛けるだけだ、これはいけない・・・・”
いいえ、もう少し長生きしてください。
あなたには、子供が8人、その配偶者が8人、孫が18人そして、その配偶者・・・
ひ孫・・・・あーもう何人だか?
みんな、おばあちゃんから感じたり、学んだり、癒されたりする必要があるから。
古い町並みを、ぽつりぽつり歩いていると、こんな事を考える。
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