りんごの指輪

街の宝石屋さんからダイレクトメールが届きました。今週末に《秋のお客様感謝祭》があるんだって。　　

高価な宝石とは無縁の私。でも時には【目の保養】をしたいなあ～と思う事もあります。でもね・・・・

　「宜しかったら何点かお出ししましょうか～」　　「宜しかったら付けてみて下さ～い！」

　「宜しいけど、ちょっと宜しくないのだ！」　お店の人の声かけが苦手でいつもチラっと横目で見て素通りです。

そんな私が一度だけこのお店で買い物をした事があるんです。だからＤＭが来たんですね　

りんごの命がもう消えそうだと感じたある日、　あの子が私達といた証しを残したい　ぼんやりとそんな事を考えていました。

２００９年・７月２１日・・・　りんごが亡くなり翌日の葬儀が終わった後、私の足は宝石屋に向かっていました。

「こんな日になんでわざわざ宝石屋なんだ～」と怪訝そうなパパさんです。こんな日だから行くんだよ～　

いつもは素通りのお店へずんずんと入っていきます。　　入口近くの商品なら私のお小遣いでも買えるかも？奥のケースは高額商品だもんね　

小さな砂粒ほどのダイヤが埋め込まれた、シンプルなファションリングが目に留まりました　

「これを下さい！これに刻印を入れて貰いたいんですけど、大丈夫ですか？」　鼻息荒く言う私です　

「ありがとうございます　　ではこの紙にお入れする刻印をお書き下さい」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【１９９６－２００９　りんご】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　汚い手でごめん（年がバレる）

パパさんが私をつつきながら　　「来週、全商品３０％オフだってさ。ほらポスターがある・・・来週にすれば？」

「今日じゃなきゃダメなの！　　絶対今日なの～！」　どうしてわからん？切ない女心が　

結局サイズ直しとかで、私の手元にその指輪が届いたのは１週間後でした。

いそいそと受け取りに行くと同じ指輪のサイズ違いの物は、やはり３０％オフの価格で売られていました。

今ではもう付けてる事も忘れてしまいそうなほど、身体の一部になったりんごの指輪です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ねえ、知ってるりんごはいつもお母さんのそばにいるんだよ。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「知ってるよ！ずっと一緒だもんね～。」　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「うん！ず～っと、ず～っと一緒だよ。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　



パパさん、ごめんね・・・２０年前に貰った結婚指輪は指が太くなって入らないの・・・

でも、りんごの指輪は結婚指輪と同じくらい、私達にとって大事な指輪なんだよ。これ以上の指輪はもういらないの。

だから・・・銀婚式を迎えても【ダイヤが２５個付いた指輪】はおねだりしないから安心してネ

でも、今日はお休みだし「目の保養」でもしてこようか？　

ランキングに参加中です
にほんブログ村
応援クリック・よろしくお願いします







今日も長い記事になってしまいました。最後まで読んで下さってありがとうございます。
毎日、感謝の気持ちでいっぱいのりんごママです・・・