Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

真珠夫人の親類ではないパール兄弟。

2005-06-29 23:51:21 | 日本のロック・ポップス
パール兄弟
「六本木島」(1990)

パール兄弟は普通、これじゃないよな~。
と思いつつ、コレ、実はとっても良い!

サウンド面での中心人物だった窪田晴男がコレを最後に脱退するし、ある意味、末期的な時期だったんだと思いますが、こういう時期って、紙一重で、ナニゲにグルーヴが凄かったりするバンドってありますよね。(Little Featの「Time Loves A Hero」とか、YMOの末期とか)。

多分、窪田氏は前作の「Toyvox」(1989)で「出来あがっちゃった!」と思ったんでしょうね。(と推測しております)実際、前作から発展したトコってあるのかと、言われると「?」です。(だから、出た当初は「あれ~?」と思ったのよ。実は。)
が、イイのよ、そんな事。とにか~く、グルーヴっ、してーっ、おおおりま~す!

プレイヤーとしての力量は折り紙つきのすげぇメンバーが揃ったバンドですので、ほんとはこの辺からバンドとしての円熟期に入ったかもしれなかったんですが、まぁ、それはそれで、コレ聴けばい~か?

それにしても、パール兄弟って、バンドっぽくないですね。ちょっとYMOにそう意味では近いですよね。つまり、メンバーだけではライブで再現不可能な音だし、最初っから、そんな事は考えてなさそうだし。目指すサウンドがあってそれを志向するメンバーが集まって、たまたま一応バンド形式であるっていう感じ。

・ヘタウマのサエキけんぞうのボーカルが何だか妙な事を歌ってたり、トーキョーやCHIBAや盆踊りがSFになったりする、不思議な日常の非日常。
・トンがった和声。特にギターが、特異なコードをのっけて、さらに非日常を作る。
・鉄壁のリズムセクション。バカボン鈴木!松永俊弥!グルーヴ!グルーヴ!

という、パール兄弟ですが、この「六本木島」は、特にリズムがこれまでの中で最もダンサブル。16ビートの曲が多いし。

という事で、前作があまりにもエラかったんで、拍子抜けしたと当初思いましたが、ジワジワ良くなってきまして、実は、今、パール兄弟ではコレを一番愛聴しています。バンドの演奏自体はコレが一番!
ああ、不思議なパール兄弟でありましたとサ。

(しか~し、上述の「Toyvox」も、二作目の「Pearltron」(1987)も傑作なのよ!いつか、きっとコッチも書きま~す!)
コメント
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