Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

NYラテン界の超大物の超名盤。

2006-08-31 23:34:21 | LatinSoul / LatinRock
ラテン強化月間の最終日は、NYラテン界の超大物の超名盤で締めます。

レイ・バレット(Ray Barretto)
『Hard Hands』(1968)

あの、アリエナイ級メガトン名盤『Acid』(1967)に続いて連続炸裂した超名盤でして、こちらもアリエナイ級がメガトンです。あまりのカッコ良さに、どちらサマも大きく小躍りする事ウケアイ。

内容的には、JB風のファンクを混ぜ込んだラテン・ソウルと、切れ味の鋭い初期尖鋭サルサが、ほぼ交互に現れるという、ハイブリッドなアルバム。
キューバ系ラテン音楽ながら、キューバでは有り得ないサウンド。
正にNYラテンの真髄。
スっげェ、カッコええデス。

トニカク、ホントにシャープです。
必聴曲がメジロ押し。

聴かずに居るは末代までの恥。
速攻で聴くべし。

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ラリー・ハーロウはラテンの熱を提示します。

2006-08-30 22:01:33 | Salsa / New York Latin
ラテン・フィーヴァー(Latin Fever)
『Larry Harlow Presents Latin Fever』(1978)

昨日に続き「女性だけのサルサ・バンド」です。
シンガー(モチロン女性)を3人も擁したのが特徴でしょうか。
ワタシはこの一枚しか知りませんが、彼女ら、多分コノ一枚きりでしょう。
サウンド的には、爽快な和み系サルサ。
ニューヨーク・サルサですから、キューバものと違い、コクよりキレで勝負なんでしょうが、このバンドはそれよりも(強さを伴った)シナヤカさがイイですね。

編成的には、トラップ・ドラム(つまり、フツーのドラム)が居て、ギターもあって、ホーンは4管で、そのうちの一人はフルート持ち替えだったりして、また、アレンジ的には割と中音域を活かしたストリングスを入れたり、3人のボーカリストによるハモりもやったりと、要は洗練された音になっていますね。
でも、シャープになり過ぎない暖かみのあるサウンドが肝だと思いマス。

「いや~、イイね~。」と言うのが率直な感想。

プロデュースは数えきれないほどの結婚・離婚・結婚を繰り返していて、ある意味、女性の敵、NYラテン界の大物ラリー・ハーロウ(Larry Harlow)です。バンド結成のアイディアは、当時のラリー氏の奥方のリタ・ハーロウに寄るそうです。
アレンジャーには、マーティー・シェラーとかソニー・ブラヴォーとか、ま、このスジには堪らんヒトが名を連ねてオリマス。

正に熟成の70年代後期NYサルサらしい一枚。
見かけたら買っとけのココロ。

8月。
ラテン強化月間、イヨイヨ明日で終わりか?

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夏の終わりはチカ・ブーン。

2006-08-29 22:13:08 | Salsa / New York Latin
チカ・ブーン(Chica Boom)
『"Mango"』(1995)

夏の終わりはチカ・ブーンと言うコトでヨロシク。
まずは二曲目の「青い空が見たい」を聴きましょう。
あ~、夏が行っちゃいますね。
何となく切ないですね~。しみじみ・・・。
(とか言いつつ、ワタシは夏がニガテなので、ホントは嬉しいが。)

このアルバムは、サルサをベースにして花開いた90年代的Jポップ。
ってか、チカ・ブーンは元々サルサ・バンドなんでねぇのか?
ファーストなんか、完全にサルサだったし。
でも、4作目と5作目は、サルサを感じさせつつ、ほぼJポップ。
今回取りあげているコレは5作目。
ラテンが苦手な人でもフツーに聴けそうなラテン的Jポップですワ。

曲は、ラテン的な賑々しい方向ではなくって、切ない系の楽曲が濃過ぎないサルサ・フレーヴァーと、良く合ってまして、コレが中々のモンなのですね。その「切ない」の系統も、ラテン的哀愁メロディではなくって、サラっとした、やっぱり、ポップス的感覚なんでホント、フツーに聴けると思います。

チカ・ブーンは90年代前半には結構売れましたから、今はセカハンでは結構安価で買えるんではナイでしょうか。
フツー過ぎるJポップに飽きたら是非。

あ、見ての通り「女性だけのサルサ・バンド」です。
暑苦しくはナイです。
(イヤ、このヒトたちが暑苦しくないと言う保証はナイ。特にトロンボーンのヤマモトサトコさんのキャラが濃くないという保証については、更に全然、リキんで鼻血がどべ~っと出まくっても絶対に一切シナイ。)


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2005年の大ヒット曲集。

2006-08-29 07:17:49 | 音楽・映画・アート・本 その他


あの~、よく見かけるヒット曲のコンピですよね~、このジャケット。
タイトルは、『Top Of The Charts 2005』。
昨年の大ヒット曲をコンパイルした、音楽ファンにとっては、あんまり興味の湧かない売れ筋をテキトーに集めたヤツでしょう?
しっかし、なんで、こんな面白くもないジャケットを、デカい画像にしてるんでしょうか?

と思ったら、特に曲名やらアーティスト名を列記していると思われる部分を見てクダサイ。
よ、読めない・・・。
も、も、も、モハバテイン?
誰?

こんな読めないの、大ヒットしてたっけ?

そして、ジャケットを裏返す。
版元は「SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENT (INDIA) PVT LTD.」。
ソニーさんですね。

ん?
括弧の中が気になるぞ?

もう一度見る。

・・・あ。

「SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENT (印度) PVT LTD.」

い、印度ですか・・・。
(括弧内はワタシの意識が自動変換した)

やっぱ、印度でも、同じようなジャケットで、同じような商売してんのね。
ソニーさん。

と言う訳で、本日は時間がナイから内容には全く触れない。
しかし、今回の印度CDは、流石にソニー商品だけあって、きちんとOP袋に入れられてピカピカで届きました。
が、やはり印度なので、良く見りゃ擦りキズ多め。かつ、プラケースは薄め。

内容については近日中に書きます。

やっぱ夏は、南の国のオンガクだね~。
気分はリゾート!リゾート!
(なんかチョット違う気が・・・)

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ジョー・バターンの『Poor Boy』。

2006-08-28 22:31:09 | LatinSoul / LatinRock
ココのところ、ラテンとマイルスしか取りあげてないので、アクセス数は上がりませんが、今日もラテン・ソウルなのでありますね。ども。

さて、ラテン・ソウルのキングとも言うべきジョー・バターンのアルバムを、ワタシなりのランキングでお送りしようと思っておりましたコノ週末だったのですが、金曜日のブーガルー耐久ライヴで疲れ果てた結果、昨日は不覚にも36時間睡眠を取ってしまい、ジョー・バターン企画は延期となりまして、では、今からソレをやるのかと言えば、サニアラズ。
改めて、ジョー・バターンの初期のアルバムを聴いているウチに、やっぱ各アルバムのコト、書いてからの方がええかなと思いまして、そうする事にしました。

ハイ、今日はコレ。

ジョー・バターン(Joe Bataan)
『Poor Boy』(1971)

いきなりスローで始まる。
タイトル曲の「Poor Boy」
コレが最高。
コレに涙しないヤツはオカシイです。
それくらい、素晴らしいです。

そして二曲目は心躍る「Freedom」。
アップテンポでのグルーヴも素晴らしい。
伸びやかに駆ける冒頭から、エッジの聴いたキックの如く、細かい音符で歌い上げるパートも見事。
ココまで聴いただけで、このアルバムが名盤であるコトが分かる。

一曲づつ書いて行ったらキリが無いのですが、このアルバムには外れトラックが無い。アルバムとしてのトータル的な完成度は、『Mr. New York And The East Side Kids』(1971)とか『Saint Latin's Day Massacre』(1972)には劣ると思うものの、歌唱自体のスバラシサでは、多分コッチが上。
ある意味、ジョー・バターンの、最もジョー・バターンらしいアルバムだと思います。

で、ココまで書いて思い出したのですが、オレ、このアルバム、既に一回書いてましたね。
大体同じようなコト書いてたと思うんですが、もっかい言って置きたいので、書きますが、曲名がまた、たまらんのね。

「Poor Boy」
「Freedom」
「Uptown」
「Sad Girl」
「Bravo」
「So Young」

ニューヨークのラテン・コミュニティの"Poor Boy"の憧れと現実が見える気がするべ?
そう言う音なんですよ。
「Freedom」や「Uptown」に感じる、ワクワク感というか、期待感みたいな音とか、「Bravo」なんて、いかにもラテンで明るい曲が、明るくて楽しいが故に、逆にココで「Poor Boy」や「Sad Girl」の深さを感じて、思わずナミダな訳よ。

えぇ、サウンド的には、全くブーガルーではありません。
パーティー的な楽しさはナイです。
しかし、スッゲぇスバらしいアルバムです。
私的ジョー・バターン・アルバム・ランキングの5位以内は確実です。

イームジカはん、速効で復刻しなはれ。


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8月26日はチーターの日。

2006-08-26 21:50:29 | Salsa / New York Latin
ファニア・オールスターズ(Fania All Stars)
『Live At The Cheetah』(1971)

そう言えば本日は8月26日でアリマス。
サルサ野郎としてはコレを外す訳には行きません。
えー、歴史的な、何と言うか、その、つまり、そう言うコトでして、「歴史」は、ま、どうでもイイとして、音楽の熱い、その、つまり、あれデス。「サルサ」というジャンルの代表を一枚選べと言われた場合に、総裁に選出される可能性の圧倒的に高い、そう言う意味ではアベシンゾー的なヤツです。
つまり、聴いた方がイイという事。

えぇ、このアルバムは、1971年8月26日のNYはクラブ「チーター」で行われた「ファニア・オールスターズ」のライヴを収めたものです。そん時の映像は、『Our Latin Thing』というタイトルで映画化されてまして、そちらも音楽ファンの三大義務なんですが、ま、若干、入手が困難な時もあるので、そんな時は音だけでもよいのでこのCDを。
ま、LPでも良いですが。お、DLでも良いですが。

聴き所は多数ありますが、ポイントはオーディエンスとバンドが一体化した熱さ、でしょう。「Descarga Fania」での、聴衆のミナサマの判読ラップ、いやモトイ、ハンドクラップと言うか、ま、手拍子ですが、これが、ベース・ソロのあたりで自然発生しまして、古典的な表現で言うトコロの「会場割れんばかり」の、熱さが、うぉお~ッッ!!!でゴザイマスね。
しかも、流石ラテンの人々ですので、その手拍子もクラーベを刻んでまして、実にカッコイイんですよ。ホント鳥肌ね。

ハイライト的な曲としては、上述の「Descarga Fania」と、「Ponte Duro」だと思うんですが、コレ、スタイルとしては全然「サルサ」じゃない。サルサは、一応、「歌もの」ですが、コノ二曲は、「歌もの」じゃなくってジャムです。短いコーラスとカウンターで入るホーンとの交換でシバラク熱く助走した後に、いよいよもって、「超」の付く熱いソロの欧州、モトイ、応酬が始まります。とにかくその熱さが半端ナイですのよ。特に「Ponte Duro」は、凄くって、今現在もワタシ鳥肌中。
所謂「サルサ」な楽曲としてのハイライトは「Anacaona」。哀愁メロディ、大爆発。よろしく。

ちなみに、『Our Latin Thing』と、この『Live At The Cheetah』では、若干、収録曲が異なってますが、こちらでしか聴けない曲もまたイイんですよ。
ワタシの好きな脱力コンビ、リカルド・レイ&ボビー・クルスの「Ahora Vengo Yo」とかね。

ちなみに、メンバー紹介曲を除き、全曲とも演奏時間長いです。
一番短いので6分くらい。
本来的には踊る為の音楽でもありますから、ある程度のサイズは必要、と言う事もありましょうが、それよりも、熱さが短いサイズじゃ収まり切らんという事なんだと思います。


御試聴なされ
↓↓↓↓↓↓
Fania All-Stars - Live At the Cheetah, Vol. 1 - Descarga Fania All Stars


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マイルス・デイヴィス『Black Beauty』

2006-08-26 16:45:36 | Jazz / Cross Over
マイルス・デイヴィス(Miles Davis)
『Black Beauty』(1970)

何故にナカヤマヤスキ氏がコレをダメ盤と言うのか良く分からん。
同年録音の『Miles Davis At Fillmore』や『Live-Evil』に比較すれば確かに落ちるものの、決してダメ盤ではナイと思う。
比較相手となる、同じ1970年のライブ、『Miles Davis At Fillmore』や『Live-Evil』が凄すぎるのデスよ。
あと、ナカヤマ氏が他に比較するのはブートレグだったりするので、一般人にはキビシイ話ですな。さすがに、マイルスのアルバムばっかり300枚も400枚もは買わんから、そんな中で比較されてもねぇ。

と言うコトなので、エレクトリック・マイルスにハマった者としては、このアルバムは十分に「買い」のアルバムです。
既にご存知の通り、この時期のマイルスのラッパの強さは、タダモノでは無いですし、加えて、このアルバムでは、チック・コリアが凄い。破壊的に歪ませたエレピで、正しく破壊的なフレーズをブチかましてくれます。
加えて、デイヴ・ホランドのベースとジャック・ディジョネットのドラムは、アガ・パン期のバンドに比べ、ドス黒いファンク度は低いものの、タイトな力強さはかなり上。ま、好みのハナシになりますが、ワタシはアガ・パンよりコッチのバンドのグルーヴの方が好きですね。

とは、言うものの、70年代エレクトリック期のマイルスのアルバムの中では、購入優先度は低いと思いますデス。
(でも『In Concert』よりは、ず~っと良いです。)

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アスキータだよ、オッカサン。

2006-08-25 15:32:12 | LatinSoul / LatinRock
アスキータ(Azuquita)
『Pura Salsa』(1975)

アスキータですよ、オッカサン。

ここ数ヶ月の、サルサ&ブーガルー&ラテン・ソウルのリイシュー・ラッシュはかなりヤバイです。
お陰さまで、捜しておりましたコイツが店頭に堂々と並びました。

なんと、プロデュースが陰のブガルー親分、ボビー・マリンですよ。
道理で、スウィート・メロウ・ファンキー・スペイシー・ソウル・サルサな出来なワケですな。

数年前に出てた『Playtime』と言うコンピとかに、コノ中の曲が収録されたりしてて、この出所アルバムであるコレが、気になって捜したりしたんですが、店頭には見当たらなかったし、アマゾンでも無いしねぇ。
も、諦めてたんですが、世の中わからんものですね。今年レコ屋に再御降臨下さいました。

そのスジの人にしか分からんでしょうけど、パーソネル、少し抜き書きしてみましょう。どんな音かある程度想像付くかと思いますので。

プロデュース:ボビー・マリン
ミュージカル・ディレクション:マウリシオ・スミス

では、続けて演奏陣。(の一部)

ジョー・ベック!
カコ!!!
スティーヴ・ベリオス!
ルイ・ラミレス!!!
バリー・ロジャース!
ジミー・サバテール!!!

いや~、ソウルフル・ファンキー・ラテンのメロウでスウィートなサルサ系って言ったら、どう考えても、スペイシーにこのアルバムですね。

では、これからヨコハマへブーガルーを演奏しに行ってマイリマス。

ぢゃ。

(しっかし、今回は特に内容の無い記事ですね。スミマセン。)

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シンガー「ジョー・バターン」を聴くのにスッゲぇ良いアルバム。

2006-08-24 23:23:13 | LatinSoul / LatinRock
ジョー・バターン(Joe Bataan)
『Singin' Some Soul』(1972)

実用性の高いブログを目指すコトにしたワタクシとしては、近日中には、私的「ジョー・バターンのアルバム・ランキング」をやっとくべきかと思っておりますが、このアルバムも上位候補だすね。

で、このアルバムは、コンガこそ鳴っているものの、ティンバレスは聴こえません。カウベルも鳴ってません。ストリングス、多くの曲に入ってます。
つまり、ラテン度は高くなくって、コレはラテン・ソウル一歩手前の「ラテン臭いソウル」です。
ですから、ある意味、ソウル・シンガーとしてのジョー・バターンの実力を知るには適切なアルバムかも。

ご存じないヒトには特別にお教え致しますが、ジョー・バターンと言うヒトは、かなりの凄いシンガーでありながら、バンド・リーダーとしての意識の方が強かったせいか、ファニア・レーベル時代は、スペイン語曲は、自分で歌わずに他のシンガーに歌わせていたンですが、このアルバムは、全曲英語曲で、全曲ジョー・バターン自身が歌ってますデス。

そういう意味でも、シンガー「ジョー・バターン」を聴くのに良いアルバムだと思います。

スンバラシイですよ。
このヒトの持つ声の力。

ワタシ的には、我が生涯(半端な長さで恐縮です)で聴いた中でのNo.1ヴォーカリストがジョー・バターンです。

アルバム自体も、最高レベルに、ファンキーでスウィートでラテンなソウルです。
全ての人に聴いて頂きたい。


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モンギートの傑作ブーガルー。

2006-08-23 22:08:49 | LatinSoul / LatinRock
夏ですのでラテン多めでやってオリマス。
とは、言っても、ワタシが聴いているラテンは、ニューヨーク系が中心なので、あんまり「夏」とか関係ないサウンドですけどね。

モンギート・サンタマリア(Monguito Santamaria)
『Hey Sister』(1969)

さて、このアルバムはラテン・ジャズ~ラテン・ファンクのゴッドであるモンゴ・サンタマリア(Mongo Santamaria)の息子、モンギートの傑作ブーガルー盤。
個人的にはブーガルー・アルバムのベスト10に入れたい一枚。
ポップで、ソウルフルで、ラテンなグルーヴがブ厚いです。
特にベースの太いグルーヴが素晴らしい。
ラテン・ソウルとかブーガルーのバンドでベースを弾きたいとか、思ったらゼッタイニ聴いておいてクダサイ。(そんなヒト、一億人に3人くらいしかいないでしょうが。)

1968年の『On Top』も人気盤のようですが、ファンキー・ソウル度はコチラの方が全然高いデス。
バンド全体が一丸となった、熱さ、厚さもコッチが上。
よって、迷ったらコッチを買うべき。

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31枚目に聴くマイルス。

2006-08-22 21:42:34 | Jazz / Cross Over
マイルス・デイヴィス(Miles Davis)
『Directions』(1981)

前にもチラっと書きましたが、このアルバムは1960年から1970年に掛けてレコーディングされた中から集めた、魅力溢れる未発表曲集なんでありますね。
しかし、魅力溢れるとか言っても所詮は未発表トラック集。
つまり没の寄せ集め。
果たしてそんなモノ「買い」なのか?

と言う事をワタシなりに考えるに、やはりそれは「どれくらいマイルスを聴いて来たのかで違う」と、あったり前田の結論になるのですが、じゃぁどんくらいよ、という話をすると、やっぱり75年までの、一般的名盤群をば聴いてからでイイんじゃねーの、と、コレマタあったり前田の結論になりまして、相済みません。
少なくとも、マイルスは10枚くらい聴きました、という段階で聴く必要のあるアルバムではナイですね。
最低でも30枚聴いてからでしょう。
それからで十分。
と、ワタクシ、エラソーにもそう思います。

そんなコトを書いておきながら、あの曲のココがスゲェエエ~ッ!!!とか、書きますが、まぁ、スゴイ事は凄いので、そうなんですが、やっぱ、完成品じゃないから、凄くないとこも結構あるのですね。
まぁ、そう思って、まずはもっとユーメーなマイルスの名盤をタクサン聴きましょう。

で、凄くないトコロ。
二曲目。「'Round Midnight」。
例のブリッジのトコ。
ナカヤマヤスキさんは、これ、ヨタってないと書いてますが、アレ、やっぱりヨタってませんか?
ワタシ、今日、電車でコレ聴いててズッコケましたよ。
「ヨタっている」にワタシ一票。
みなさんもご意見下さい。

では、スゲェところ。

「Directions I」
「Directions II」
1968年11月レコーディング。
70年頃のマイルスのライヴのオープニング曲としても知られてますが、果たして「曲」なのか?コレ。
テーマは確かにあるけど、あとはリフに乗って、いかにドバ~ッと行けるかと言うそういう世界だと思いますが・・・。
で、この演奏はどうか、と言うコトで言えば、かなりドバ~ッと行ってます。特に「II」の方。
何でコレが未発表だったのか、と言うそういうスゴイ演奏。
未発表だった理由は、まだまだ発展の余地ありと判断したんではないかと言うコトと、多分、『キリマンジャロの娘』から比較してあんまりにも、突き抜けた演奏なので、アルバム的に入れるトコ、無かったんでねぇべか、と言うコト。
I、IIともマイルスのソロの突き抜け方、凄いです。

それから、70年2月レコーディングの「Duran」。
コレ聴いて、血が騒がないヤツは、不良品の血を使用していると思われるので、速攻で交換した方が良いです。
シンプルで太いベースのリフと、力強いドラムに乗って、ジョン・マクラフリンのギターが炸裂し、マイルス、連鎖炸裂。キーボード類の入っていない演奏だけに、より締まっていてソリッド。『A Tribute To Jack Johnson』とか『Live-Evil』が好きなら、コレは確実に来ます。かなり最高です。

「Konda」
宇宙でありまして、海でありますね。
そういうユラユラ表現の決定版。
長い演奏なんですが、ユラユラがあまりにもカッコ良くて聴き飽きない。
サウンド・クリエイターとしてのマイルスの才能が分かる。
すげぇデス。

「Willie Nelson」
"ジャック・ジョンソン"の「Yesternow」のあの盛り上がる終盤と同じ音源だそうな。コチラは、より生々しくソリッドに仕上がってまして、コレは堪りません。

やはり必聴の未発表曲集のようです。
この前に30枚聴く事が必須ではありますが。


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どファンキー・ラテン・ソウル・ロック from イーストLA。

2006-08-21 23:52:35 | LatinSoul / LatinRock
ラバ&ザ・ホット・ロックス(Lava And The Hot Rocks)
『You Damn Mexicans Are Too Loud』(1995)

恐るべき夫婦(メオト)+ドラ息子のバンド。

母ちゃん、歌う。
父ちゃん、ベース弾く。
ムスコ、叩く。
つまり、その、本当にぃ~、ドラムス子。(てめぇ)

まぁ、そういうコトなんですが、こんなね、LAローカルのバンドのCDが国内盤で出てタンですよ。どうせ新品が出回る事も二度とあるまいので、セカハンで見っけたら即買いをオススメします。

で、こちらのご家族、音楽的には滅茶タイトで凶暴で、ソウルフルでグルーヴィーでらっしゃる。(てめぇら~)
ジャズ、ロック、ソウルを凶暴なラテンで強烈に味付け。
ある意味、最も正しくモンゴ・サンタマリアを継承しているかも。
凶暴さが加味されていますけどね。

バンドの基本スタイルはラバ母ちゃんが歌う、肝っ玉ロックン・ソウル。
息子のドラムは、手数多く、かなりテクニカルに、かなりファンキー。
この息子。今、結構、売れてるスタジオ野郎だったりしませんか?LAだしな~。
アレックス・ゴンサレス。
どなたか知りませんか?
今、30歳ソコソコ。
ありふれた名前なんで、同姓同名が30億人くらい居そうで逆に調べにくいンですが・・・。

さて、このバンド。
・・・とか言って、今日は書ききらんので、延長しますが、ぇえ、音楽的には、キューバン・ラテンに色々なモノを取り入れて、音楽性、かなり幅広いのですが、LAだけに、カントリ-が入って来る曲があるのデスよ。
これがまた渋いのですよ。「Volver, Volver」って曲なんですけど、いや、これ、ヒトによってはブルースだって言うかも知らんなぁ。楽器的にはカントリーを感じさせるものはナイし、ドッチかと言うとケントスのオールディーズ・バンドがロッカバラードやってる風情の曲なんですが、コレ、強烈に大地。
チキショー、地に足付けやがってる。とか思います。

あと、特筆すべきは冒頭の「Hooked On A Feeling」。
コレは、聴かずに死ねるかラテン・ソウル・ロック知られざるコノ一曲ベストテン!の第一位にランクされる曲です。
親父の、加減を忘れたグリグリグリぐりな前ノメりベースに、ムスコの、加減を知らないドコスカ、ズッタン、ズドドドドドなドラム。そして、負けじと余裕で炸裂する大型肝っ玉!!!
そんで、息子のキックと、モントゥーノ・ピアノに載って一直線に上昇するトランペット!!!

必聴だべな。
んだ、んだ。

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ブーガルーの第一買っとけ盤。

2006-08-20 10:49:54 | LatinSoul / LatinRock
ルイ・ラミレス(Louie Ramirez)
『In The Heart Of Spanish Harlem』(1967)

コレ、昨日届きまして、速攻で聴きました。
で、速攻で効きました。
最高~ッす!!!
タイトルに偽りなし!!!
ブーガルー・アルバムの最高峰に位置するコトは間違いないでしょう。
まぁ、ブーガルーですから、最高峰と言っても、810mのアポイ岳くらいの高さですがね。
しかしですね、アポイ岳は特殊な気象条件が重なった結果、810mしかない低い山なのに高山植物の宝庫として知られているワケよ。そんで、この、アルバムもそんな感じなのよ。
初心者からマニアまで大歓迎なアルバムですね。

え~、珍しく少し蘊蓄をやっときますが、ルイ・ラミレスと言うヒトはですね、プエルトリカンの両親の元、1938年にニューヨークはマンハッタンで生まれはった、チャキチャキのニューヨリカンです。そんでゼータクにも7歳からピアノを習い、ジュリアード音楽院に学んだと言う、才能あるニューヨリカン。70年代~80年代には、お洒落で軟派なラテン・サウンドをクリエイトしまくり、ラテン界のクインシー・ジョーンズとも呼ばれたオッサンです。しかし「才能あるヒトは、長生きしないの第一法則」に則り、93年に他界しています。若死にだすね。

そんで、そんな才能あふれるルイ・ラミレスの若き日の作品がこのアルバムだと言う事になりまして、それはそれは、ワタシ、期待して聴きましたのよ。
んで、期待通りでした。

えぇ、ブーガルーという音楽は薄っぺらさや、B級っぽさが魅力でもあるんですが、このアルバムは、モチロンそういう薄っぺらさを前面に押し出しつつ、さすがにラミレスです。キチンと飽きの来ない作品になってます。
「飽きちゃったもんね」を防止する装置は、勿論、曲の良さってのもありますが、あとは多分リズムの多彩さと、ソロイストの質の高さ。リズムは、フツーにマンボをベースとしたものから、ワヒーラやら、キューバのカーニヴァル音楽であるモザンビーケをベースにしたものまであったりして実に楽シイ。そして、そんな多彩で、かつ、しっかりした演奏のリズムにのったラッパのソロ。これがまた、なかなかの聴き物で、聴いているニンゲンのリズムを風速25mで鼓舞してくれます。実にカッコえ~よ~。

もし貴方が、ブーガルーやらラテン・ソウルが好きなら、この一枚は、縦パス一本の速攻でゲットしておくことをオススメします。
ぇえ、ブーガルーですからね、一度市場から消えたら、数年は再プレスなど期待できませんし、二度と出て来ない可能性も結構高いので、この機会に是非、速攻でゲットしておくべきです。

ぇえ、ぇえ、そうですとも。


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発泡合成ラテン。

2006-08-19 20:45:50 | LatinSoul / LatinRock
一口に「ラテン音楽」と言いましても色々ありまして、例えば、サンバやボサノヴァに代表されるブラジルも有れば、アンデス系のイワユるフォルクローレもあるし、タンゴなどのアルゼンチンやら、メキシコのボレロなどなど、でありまして、こうなると「ラテン音楽」というコトバで一括りにできるほど簡単なハナシではないと言う事でありますが、その中でも、ワタシがこのブログで取りあげるコトが多いのは、キューバを中心としたカリブ系なんですが、更にヤヤコシイのは、ワタシの場合は、そのキューバなどのカリブ系が、ニューヨークなどの都市、つまり、悪の枢軸、米帝国内の都市で発酵した音楽を中心する、というコトなんでありますね。
ま、メンドクセぇ話なんでありますが、純正キューバ音楽と、キューバ革命後のベーコクの縁切りによって、否応なく独自の発展を遂げざるを得なかったニューヨーク・ラテンは、別の物になっていったというハナシなんですが、コレ、間違ってない?大丈夫?専門家の方?

さて、そんで、ワタシが何故、キューバ本国のをあんまり取りあげないのかと言うと、単に、キューバ育ちより、ニューヨーク・ラテンの方が好きだから、なんですが、その違いを、別のジャンルに例えると、アレだ。
つまり、純米酒と、その他一般の違いよ。
あるいは、モルツビールと、発泡酒の違いね。

要するにキューバは、正しくも吉川町の特Aの山田錦で作られているんですが、ニューヨークは合成酒から大吟醸までアル、というそう言うコト。

で、そのニューヨーク・ラテンの中でも、ドバドバと混ぜ物しちゃってたのがブーガルー。混ぜ物の正体はロックンロールとかリズム&ブルースとかジャズだった訳なんですが、ミナサンも、アレ、嫌いじゃないでしょ?ワンカップにチーたら、とか、発泡酒でつまみ揚げとか。
そういう訳で、今後も、そういうのをドバドバ取りあげますので、ヨロシクお願い致します。

↓ツマリこういうヤツら。







と、言う訳でありまして、今から、本日届いたルイ・ラミレス(Louie Ramirez)の『In The Heart Of Spanish Harlem』を聴くのであります。
嗚呼、至福。

ぢゃ。


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『Puerto Rico Jazz Jam』。

2006-08-18 22:09:02 | Latin Jazz
プエルト・リコ・ジャズ・ジャム(Puerto Rico Jazz Jam)
『Puerto Rico Jazz Jam』(1999)

puente_palmieriさんのブログで、つい先日「ラテン・ジャズのワタシ的5枚」をやってらっしゃいました。
「ラテン・ジャズ」と言うコトバに少しでも電流を感じたソコの貴方。
数多くのラテン・ジャズを聴き込んでいらっしゃるpuente_palmieriさんが、特別に勧めるセレクションですよ。
これは是非とも知るベキです。
そうです。
だから、今日、訪れるベキであります。
行ってらっしゃい。

さて。
不勉強なワタシの方はと言いますと、今日はコレです。
puente_palmieriさんのセレクションには、ウンベルト・ラミレス(Humberto Ramirez)がメデタク入選されていたのですが、ワタシ、ウンベルトはほとんど聴いてない。RMMレーベルが出した半端なベストみたいなヤツと、もう一つはコレくらい。

では、まず結論から。
このアルバムは、良いのか悪いのか?
その答えは、もちろん「良い」です。

ですが、しかし、ワタシ初めてコレ聴いた時、あんまりイイとは思わなかったんです。感覚的に、アッサリし過ぎていると感じたんですが、これは曲順が悪いと思う。
冒頭の「Israel」があんまり良くないんですよ。
なんというか、散発的な小噴火、と言う感じ。
そう、散発的なんですよ。
ラテンの、特にラテンジャズの醍醐味である、各パートのギリギリの仕掛け・突っ込み・逸らし・並走、と言った、要するにインタープレイ的なトコで発生するスリルに欠けるんですよ。勿論、各パートの演奏の質、安定感は抜群ですが、何か、お互い無関心、みたいな感じ。この曲は、ファニア・オールスターズの中心メンバーや、アレックス・アクーニャなどが参加している演奏なのに、です。う~ん、煮え切らん。

と言うコトで二曲目。
コンガに、ジョバンニ・イダルゴ(Giovanni Hidalgo)をフィーチュアした曲。
あ、ちなみに、このアルバム、曲によって大幅にメンツが入れ替わります。
で、この二曲目は、必殺・哀愁のラテンジャズです。
若干、盛り上がり始めます。
が、しかし、イマイチ物足りない。

三曲目、「Mambo Mongo」。
クールな曲調ながら、前の二曲よりキメが多かったり、ベースが仕掛けたりして、燃え上がる切っ掛けは十分。やっと、動きはじめた感じ。
ちなみにメンツは、前の二曲とは全く別になってます。

そして、四曲目。
遂に来た。
必殺の哀愁・美メロをクアトロ(ギター系の楽器)で歌わせた、これはラテンジャズと言うよりインスト・サルサ。
メロディもさることながらアレンジの美しさもまた格別。
セクション全体で行くところもイイが、トロンボーン二本によるハーモニーが主メロの裏に炸裂するところなど、鳥肌必至。スバラシイ!!!

そしてココからは怒濤の連発。
最初の曲がダルだったのが信じられんくらいに怒濤。

5曲目「Asora」。
正しく突進系のラテンジャズ。
ココでは信じられんほどカッコええキメのフレーズが炸裂。
このキメは聴き物です。

6曲目。
このアルバムのハイライトとも言えそうな「Bomba Pa' Carmen」。
チャーリー・セプルヴェダの書いたクールな楽曲に、ボンバの強烈なリズム。
プエルト・リコ系ラテンジャズの真髄。
カッコ良過ぎ!!!

7曲目。
この曲のクアトロも泣ける。
哀愁のメロディを激しいリズムに踊らせる。
フルートも来てマス、飛んでマス。

ラスト。
名曲「Lamento Borincano」。
重厚に熱く深く激しい。
各セクションのトゥッティで延々と続くメロディ。
カウンター・パートも熱い。
延々二分以上。
そして、ようやくソロはピアノ→ベースと、縁の下の力持ち系からお先にドーゾで、次いで、いよいよ満を持して、ウンベルト・ラミレスのトランペット!
うぉ~!!!鳥肌!

という感じでありまして、圧倒的に後半型のアルバムです。

メンツ的には、スゲェ有名な大物から、初めてお見かけする方まで居らっシャイまして、ま、見えませんが、プエルト・リコの底力を深く感じる事になります。

ヒトによっては、1999年のラテンジャズの最良の収穫とも言ってましたので、見かけたら是非ドーゾ。


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