Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

マイルスによる闇の秩序の暴力的音楽。

2006-05-30 23:37:33 | Jazz / Cross Over
電気マイルスの初期。
1969年と1970年はトニカク凄い。
鼻血だけではなく、耳血のカクゴもして頂きたい。

で、70年代電気マイルスの後期は、歪みまくりのギターが二人も居たりしますし、かな~りドロドロして濁った空気の呪術的空間に、一触即発の妖気がタチ込めている訳ですが、1969年~1970年の電気マイルスは、もう少し、空気はきれいかもしれない。ただし、空気の硬度はこの頃の方が強くって、アッと言う間に感電死しそうな迫力は、この頃の方が上なように思えマス。
イヤ、簡単に言ってはイカンな。
ドッチもタダコトでは無いのであって、どっちが凄いかなんで、一概には言えません!

ですンで、皆さん!!!

聴かずギライはやめて、電気マイルスを聴こう!!!
イヤでもいいから聴き倒そう!!!!!
そして、ミンナで一緒に倒れよう!!!!!
びびびびび~。(←電気に痺れている)

ハイ。
では、行ってみましょう。

『1969 Miles』

1曲目の「Directions」から、音の痩せない超強烈なハイノートのトランペットが炸裂しまくって、アッと言う間に音洪水の涅槃になる訳ですが、それにしても、3曲目! なんじゃ!このスゲェ「Milestones」は!!!
懐かしくも4ビートしてみたりもしますが、叩き付ける原色の4ビート。
しかもブラックと言う原色!!!
最早、ムカシの4ビートの再現ではナイ。
すげぇ!!!

『Live At The Fillmore East』

世間的なイメージでは、マイルス・デイヴィスというと、「クール」、「渋い」、「大人」、「おっしゃれ~」な感じもありますが、この頃のマイルスは、ジャケ写を見て頂いて分かる通り、渋さゼロ。
「マイルス」のイメージとは反対の、突き刺しまくるハイノートのラッパ。
ギラギラし放題で抑制指向ゼロ。
さっきも書きましたが、ハイノートでも痩せないスンげぇ音!!!
超高速極太ボウガンの如きトランペット!!!!!
(抑制してるんデしょうがね。フツーじゃない。)
全くモッテ、ジャズではナイ音楽。
が、ファンクでも無いし、当然、ロックでもない。
混沌のようでいて、混沌ではない、マイルスによる闇の秩序の暴力的音楽。
そんで、暴力が美しいという、有り得ない快挙。
呼吸を忘れる。
スゲェ、ライヴだ!!!

ワタシは、ブートには手を出していないが、『マイルスを聴け! Ver.6』などを読みつつ、この時期のブートには、ついつい手を出してしましそうでコワイ。
手を出し始めると、確実に経済は倒壊スル。

気をツケタイものでありますが、でもサ、マイルスは聴く!!!!!

ぢゃッ!
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ビッチェズ・ブリューとかアイラーとかドン・チェリーとかが効いてきた。

2006-05-30 00:59:11 | Jazz / Cross Over

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)
『Bitches Brew』(1970)

ワタシにとって敷居の高かったコノ一枚。
今日、久しぶりに聴いてみたら、敷居、越えられていた。

今になってやっと分かったッっ!!!
あまりのカッコよさに慄然とするしかねーのナ!!!!!
・・・と言う事でありンす。

理解した、というよりは、身に入って居たモノが、酵母のお陰で遂に発酵した、という感じです。
「効いてきた」というのが正解かもしれない。


酵母は、コレでした。多分。
    ↓↓↓

菊地成孔+大谷能生
『東京大学のアルバート・アイラー』


というコトなので、「もしかして・・・?」と思い、まッコトに久しぶりにコレも聴いてみました。


アルバート・アイラー(Albert Ayler)
『Albert Ayler In Greenwich Village』(1967)

長いコト、アイラーって、ダメだったんですが、なんか、スンナリ入って来たぞ。
大好きになった、とは言えんが、全然フツーに聴けた。フシギです。


そしてコレ。


ドン・チェリー(Don Cherry)
『Symphony For Improvisers』(1966)

フリー・ジャズだと思っていたのですが、別に、フリーじゃなくって、フツーに、フツーの音楽の戒律の中に居た。
たまたま、各自が別々の戒律の中に居たりする時間もアルってダケの話でした。

音楽は、やはりチビリそうなまでにカッコいい。
方向不明なままチキショーと言って置きたい。

また、明日!
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鼻血で延期か?

2006-05-29 23:20:49 | Jazz / Cross Over
さて、このDVDに収められているワイト島ミュージック・フェスティヴァルでのマイルスの演奏についての感想ですが、「カッコいい」というコトについては保証いたします。つまり、鼻血3リットルの覚悟は必要という事です。

が、詳細は、もう少し聴き込んでからに致したく存じマス。
(理由は、鼻血が止まらないからというコトでよろしく。)
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免許が無くても、暴走する映画のハナシ。

2006-05-28 17:25:29 | その他
何故か知りませんが、ワタクシの好きな映画には、クルマやバイクが爆走するシーンが多い。30年前のワタシは、6歳にして、国道5号線を走っている車の車種を全部言い当てており、「コイツは絶対に走り屋になる」と、マワリの大人達をビビらせていたのデスが、1978年頃に、ニッカのG&Gの木箱とともに憑き物は落ちたのでありました。で、現在のワタシは、一切の運転免許も取得していない程でありまして、クルマ好きな指向は全く持ち合わせておりません。今日も、マルエツには自転車で行ってきました。フシギなハナシです。

と、言うコトで、映画のシーンを並べて見ましょう。


みんな大好き。アナタの彼女も大好きなトラック野郎。
その第二作『トラック野郎 爆走一番星』。
昭和50年でありまして、あの頃の郊外の風景が、全国共通だったコトが確認できる一作デス。あぁ、石油文明。(都市内部は歴史的な積み重ねがあるので、都市ごとに風景が違うのね。)



『黒いドレスの女』。昭和の62年。渋谷におけるカーチェイス。



『太陽を盗んだ男』。昭和54年。80年代一歩手前。
ジュリーのカッコ良さはタダモノでは無かった。
東京の建物は、まだまだ低かったようでアリマスが、都会からは、ビンボーが見えなくなり始めた時期。(無くなリャしない)

以上、三作、全てに菅原文太が出演している事に気が付きました。
う~ム。時代はパーシャルだったのだな。


『人間の証明』。昭和52年ッす。
音楽は大野雄二氏で、ルパンな音楽だし、松田優作だし、ジョー山中だし、岩城滉一だし、三船敏郎だし、カッコいい要素にはコト欠かない。
取り敢えず、クルマは飛んだ。
モチロン麦わら帽子も飛んだ。



『ルパン三世 カリオストロの城』昭和54年。
ニュートン力学を越えた一作。
当然ながら大野氏のオンガクもカッコいい。
オープニング曲は、名曲「炎のたからもの」。
う~ム、カッコいい。



『イージー・ライダー』。1969年。
ワタシ的にはバーズの「Ballad Of Easy Rider」なんですが、世間的にはステッペン・ウルフでしょう。
アメリカン・ニュー・シネマって、結局、最後は死ぬんでしょう?
「死ねマ」ってね、とかホザイた90年頃の我が若き日々を思い出したり。



『バニシング・ポイント』。1971年。
最初っから、最後まで走りっぱなし。
究極の暴走映画。
音楽も満載。JDサウザーとイーグルス結成直前のグレン・フライのデュオ”ロング・ブランチ/ペニーホイッスル”の曲が聴ける。
デラニー&ボニーは出演までしている。



『ターミネーター2』。1991年。
ターミネーターはやっぱり二作目が一番でしょう。
最後の方のチェイスもスゲぇ。



『ブルース・ブラザーズ』。1980年。
ファンキー過ぎ。娯楽音楽映画ではコレが一番好きかも。
できれば、コレを見て、「ローハイド」ってカッコいいねッ、とか言うズレかたをしたいモノです。(ローハイドのテーマ曲はカッコいいです。念のため。)



『激突!』。1971年。
怖くて最高。
辛くてウマイ、みたいなモノでしょうか。
デリーのカシミール・カレーに匹敵します。
「どM」なミナサンが悶えてヨロコブ究極の一作かも。



『フレンチ・コネクション』。コレも1971年。
全国6000万人のモミアゲ・ファン必見の超名作。
チェイス・シーンの迫力という点でも、コレが最高かも。
高架上の電車をクルマが追いかけるという、ほとんど狂気のシーン。
無許可で撮ったというウワサも。
とにかくビビります。



『おかしなおかしな大追跡』。1972年。
クルマの飛びっぷりとしては、最高の一作。ステキだ・・・。


結論:
二十世紀は、石油が牽引した、モータリゼーションとメディアの時代であったから、映画にクルマがよっく出て来るのは当然なのでしょう。(何のコッチャ。)
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給料が入り、マイルスは生まれ、そしてみんな真似した。

2006-05-27 10:43:58 | Jazz / Cross Over
昨日はマイルス(Miles Davis)について二本の記事をアップした訳ですが、実は、5月26日って、マイルスの誕生日だったんですね。(後から知りました)

う~ん、なかなかカッコいい偶然だぞ。

とか、言いたいが、ニッポンの勤め人の代表的な給料日が25日であるコトを考えると、その日か翌日にマイルスの何か買って、26日にその記事をアップするのって、有り得そうなハナシです。あんまりカッコいい偶然でもナイって事ですね。
ちなみに、マイルス、生きてりゃ80歳です。

という事で、昨日はDVDを見た後、NHKで4年ほど前に放送したドキュメンタリー『ジャズの帝王 マイルス・デイビス』を録画しておいたヤツまで見て、もぉ~、スッかりマイルス・デーとなったのでありました。

DVDの方の感想は、今日明日くらいに改めてアップしますが、それにしても、マイルスというヒトの音楽性の変化・進化・深化というのは、本当に凄まじいですね。改めて、もっと深く追究したいなと思ってしまいましたワ。

そんでですね。
ちょっと可笑しかったコトがありました。
上述のドキュメントも、DVDも、多くのプレイヤーがマイルスの事を語る映像がテンコ盛りなんですが、ほぼ全員、マイルスの真似をするんです。ディジョネットもアイアートも、デイヴ・リーブマンも、みんなやるんです。ホントにみんな真似するんで、徐々に可笑しくなってきて、仕舞いニャ笑えます。中でも一番可笑しかったのが、ビル・エヴァンス(サックスの)。あんまり似てないと思ったのか、途中で地声に切り替えてやんの。HA!

さて、本日は雨降ってるんで、出かけるのもナンだし、また、DVDの方を、ライヴシーンを中心に見返しましょうかねぇ。

ちなみに、画像は1968年か69年頃のもので、右に写っている女性はローラ・ニーロ(Laura Nyro)です。
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1970年のマイルス。

2006-05-26 22:39:18 | Jazz / Cross Over
トにもカクにも1970年のマイルス(Miles Davis)は無敵です。

『A Tribute To Jack Johnson』

エレクトリック・マイルスの入門編には、ワタクシとしては、コレがオススメかのォ~。


超強烈なライヴ!!!『Miles Davis At Fillmore』

死ぬほどカッコえぇ~!!!!!


もう一丁、極め付け!!!『Live-Evil』

コーフンせずに聴けるかッつーの!!!
ふガっ!フガっ!フがッ!


そして、今日、ゆっくりコレを見るのダ!
『Miles Electric』

高圧鼻血に厳重注意ダ!!!

ぢゃ、また明日ッ!!!
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マイルスの超スンゲェDVD!!!フガっ!!!

2006-05-26 07:41:13 | Jazz / Cross Over
スンゲェDVDが出てたんですね。
昨日買いました。

何と。
1970年のワイト島ミュージック・フェスティヴァル出演時の映像30数分!!!
スゲェエエエ!!!
そして、その時のサイドマン全員のインタビュー!!!(2003年収録ね)
もちろん、サイドマンと言っても、キース・ジャレット、チック・コリア、ジャック・ディジョネット・・・と、スげぇ人々ばかりですからね。
その他に、ハービー・ハンコック、ジョニ・ミッチェル、そんでマイルスを敬愛するサンタナらのインタビューも!!!
しかし、何はともあれ、1970年のライヴ映像ですよ!!!
コレがコーフンせずに居られるもんですか!!!
お口アングリ、お目々ギラギラ、みぞおちワクワク、頭クラクラですよ。

・・・あぁ。
・・・まだ冒頭の方のインタビューしか見てませんが。

しかし、ライブ映像になりゃ、鼻血が出ること必至でありますね。

感想はまたアップします!

そしてパタートは、また延期で。
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カッコいいアニタ姐さんの、カッコいいヴォーカル。

2006-05-24 22:12:25 | Jazz / Cross Over
アニタ・オデイ(Anita O'Day)
『Sings The Winners』(1958)

カッコいい女性ジャズ・ヴォーカルと言って、すぐ思い浮かぶのがこのヒトです。
念のために申し添えて置きますが、ワタシはジャズ・ヴォーカルには全然クワシクないデス。ハイ。クワシクはナイが、十数年前に一時期このアニタ姐さんにはハマったので、アニタ姐さんだけは結構聴きました。全盛期は50年代後半と言われておりまして、ワタシはここら辺の時期のを中心に、10枚程聴きました。で、その10枚を聴いた限りでですが、このヒトはジャズ史上で一番のカッコイイ姐御だと、アタシャ勝手に結論を出しました。

まぁ、このジャケット写真を見て下さい。
文句無しにカッコいいっショ。
この姐さんのヴォーカルは、こういうのが見事に似合う、そういうヴォーカルです。いやぁ、実にカッコイイ。

ヴォーカルのスタイルとしては、歌い飛ばすって感じで、ハスキー系のグルーヴ・ヴォイスです。エラのような万能型超一流選手とは違いますし、ビリー・ホリデイのような、なんだ、その、「魂を揺さぶる」とか言う方向の深さとも違いますが、まず、とにかく単純に歌がカッコいいです。メチャ苦茶カッコいいです。

で、このアルバムですが、人気ジャズ・プレイヤーの代表曲ばっかりを集めて姐さんがソレを歌います、という趣向デスね。
従って、スタンダード中のスタンダードばっかり並んでます。
そういう意味では、ジャズ・ヴォーカルの入門編にも最適かもしれないデスね。

特に好きなのは、「チュニジアの夜」と「フォー・ブラザーズ」(←ウディ・ハーマンね)。理由は、ウムを言わさず「カッコいい」から。(今日は、もうコレしか言ってませんが、まぁ、とにかくカッコいいんだから、仕方ねぇッス。)

あ、パタートはまた延期になりました。
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ベスト盤というモノ・・・。

2006-05-23 07:53:51 | オンガク道
ベスト盤というヤツは基本的には、オリジナルのアルバムを揃えたら無用になる筈のものであるのに、どうも、全てのオリジナル作品を揃えた後にも買わなければならん、というベスト盤が結構多くて、コレは我が経済の敵でアリマス。

ワタシの例:

イーグルス(Eagles)
『Selected Works 1972-1999』(2000)

これは、4枚組のボックスです。
クズみたいな未発表トラックが幾つか入ってますが、ホントにクズなトラックなんです。ナニシロ「未発表曲」じゃないンです。曲にならなかった演奏の断片とか、レコーディング時の悪フザケを録ってあったヤツとかなんで・・・。ヒドイもんです。
あと、ディスク4は丸ごと1999年のライヴなんですが、コレって独立したアルバムで出すべきでしょ。1万円近いカネを払わんと聴けないなんてねぇ。ヒドイもんです。

引き続き・・・。
イーグルス(Eagles)!
『The Complete Greatest hits』(2003)

コンプリートの名の下に二枚組!
オタクら、六枚しかアルバム出してないのに・・・。
ヒドい・・・。
コレはシングルでしか出ていなかった「Please Come Home For Christmas」(1978)と、新曲「Hole In The World」と、オマケDVDの為に買いました・・・。

それから、YMO。
『YMO Go Home!』(1999)

コレは、「写楽コンサート」のフォーク版「中国女」と「花はどこへ行ったの」の為に買ったような気が・・・。
コレも二枚組・・・。
しかし、YMOの場合、本人達が意図して発売したワケではナイという事で、ベスト盤の濫発状態へのお詫びページまで出してるんで、まぁ、いいか。お詫びページはココ

そして、ローラ・ニーロの二枚組ベスト・・・。

いや、コレはワタシの都合だな。
妙な未発表でツルようなトコロは無かった筈だ・・・。
(しかし、他には収録されていないライヴ音源が入ってはいる。)
あ、ちなみに、まだ、ローラ・ニーロについてはオリジナル作品全部は揃えていません。(70年代後期から80年代作品が入手困難なのヨ)


では、締めのコトバでゴザイますが、
ヤケクソで言ってオキマス。

ベスト盤、バンザ~イ!
でも、頼むから、ベスト盤、ゴー・ホーム!
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『Elis Regina In London』!!!!!

2006-05-22 22:37:42 | Brazil
エリス・レジーナ(Elis Regina)
「Elis Regina In London」(1969)

スンばらし過ぎて、言う事ナシ。
コレは聴かないと人生の損デス。

何というグルーヴ!
何という疾走感!
それなのに、何というエレガンス!

もっかい書いときますが、コレ、聴かないと人生の損デス。
一発で、我がジンセイのベスト10アルバムに入りました。

パタートはまた明日!

ぢゃッ!
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『モントレー・ジャズ・フェスティバル1975』。怒濤だ。

2006-05-21 22:06:06 | Jazz / Cross Over
V.A.
『Monterey Jazz Festival 1975』(1975)

1975年のモンタレー・ジャズ・フェスティヴァルのDVDです。
おとうさんフェスティヴァルの方ではなくジャズ・フェスの方です。
モントルーでもモントリール・・・、ンん、基~イッ!!!「モントリオール」・・・、でもありませんが、世界三大ジャズ・フェスティヴァルの一つでアリマスので、怒濤の如きビッグ・ネームが並びます。

しかし、イキナリ話が逸れますがね。
このDVD、何と980円デス。
収録時間は58分。
輸入販売元の会社所在地が台東区台東・・・。
どう考えても、由緒正しいバッタもんかと思いましたが(台東のヒト、ゴメンナサイ)、収録されているメンツや曲目がオモロいので買いました。

ちなみに、丸で囲まれて値段がジャケに表示されていますが、シュリンクの上に貼られたシールかと思いきや、男らしくも、ジャケットに直に印刷されています。従って、コレは剥がせません。友人に貸す際に「高かったんだゼ」と嘘をつけなくて困りますね。

さて、収録内容デスが、誰を見られるのか並べてみます。

秋吉敏子=ルー・タバキン・ビッグバンド feat.クラーク・テリー
ポール・デスモンド
ビル・エヴァンス
ディジー・ガレスピー feat.カル・ジェイダー
ボビー“ブルー”ブランド
エタ・ジェイムス
マリアン・マクパートランド
ブラッド・スウェット&ティアーズ
ジョン・ルイス
チャック・マンジョーネ

スゴイですね。怒濤のビッグ・ネーム攻撃。
これを58分に凝縮デス。
だから、当然ですが、基本的に長尺演奏な曲は入ってませんし、ボビー“ブルー”ブランドとエタ・ジェイムスについてはジャズではないからなのか、完奏収録ではナイです。(コレは勿体ない。滅茶苦茶カッコええのに。)

購入の決め手になったのは、BS&Tの「And When I Die」。ローラ・ニーロの曲ですね。
それから、ガレスピー&カル・ジェイダー。ラテン・ジャズ野郎のワタシとしては、これは興味がアリマスね。
あとは、ビル・エヴァンスと秋吉サンでしょうか。
こんだけ入ってりゃ、買いますわナ。

で、肝心の演奏の質ですが、上述のブラックミュージックの大物二名様は、時間ホンのちょっとですが、本当に、どカッコいいです。

それから、素晴らしいのが、ビル・エヴァンス。エディ・ゴメスのベースとのデュオなんですが、うっかりドラムが居ない事に気が付かないほどスウィングしております。そして、大技ばかりではなく、あの卓越したヴォイシング・センスで、時に連続足技から、小外刈りまで繰り出してくれマス。凄いスリルです。流石に最高のジャズ・ピアニストですワ。ゴメス先生もバッキング、ソロともにカナリなモノです。70年代のエヴァンス先生は聴いたコトがないのですが、コリャ、買いですね。(お金があれば)

BS&Tの「And When I Die」は、期待もそれほどしてませんでしたし、まぁ、こんなモンかなという感じですね。

ガレスピーは、あんまり良くなかった・・・。
まぁ、ラッパと言うのは好不調があるんだろうなぁ・・・。
カル・ジェイダーはいいソロをとっているし、いかにも70年代的なファンキーな演奏は中々面白いのですけどね・・・。(ラテン色は全然なかったッス

秋吉=タバキンは、カッコいいんですが、秋吉サンのピアノも聴きたい感じがアリますね。

あと、面白かったのが、ピアノ二台だけによる「Billie's Bounce」。
これは、エヴァンス、ジョン・ルイス、マリアン・マクパートランド、あとパトリース・ラッシェンの計4名のピアニストが、基本的には、二人が演奏して、二人が休んで、交代しつつ演奏を進めると言う趣向。テーマ部分では連弾×2台にもなったりして、いかにもジャズ・フェスならではの企画ですが、それぞれのピアニストの違いも分かってオモシロイですね。と、書こうと思ったら、ブルース曲だからなのか、それほど違わんノね。コレ、ブラインドされたら、どれが誰だか、ワシ、分からん。と、いったトコロがオモシロイですね

と言うコトでですね、980円で58分のビッグネーム攻撃は中々のモンです。
それから、このDVDのシリーズは、色々なタイトルが出てるようなので、要チェックかもしれませんね。エリントンの30年代のとか、ベイシーとか、キャブ・キャロウェイとか、ケッコー涎もんが並んでたッス・・・。
販路はどうなってるのか、よう分かりませんが、新星堂とか、すみやで売っているコトは確認できております。

あ、パタートのつづきは明日やりますね。
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ヘンな楽器。「マトリョミン」。

2006-05-20 16:54:05 | オンガク道
世界初の電子楽器と言われる「テルミン」の機能を、ロシアの民芸品「マトリョーシカ」に収めたという不思議な楽器を、本日、テレビで二回も見かけました。別の局の、別の番組でデス。ワズカ数時間の内に二度もです。
・・・というコトは爆発的ヒット商品なのでしょうか?
WBCでも日経ビジネスでも取りあげられていませんでしたが。

商品名は「マトリョミン」だそうデス。
なかなか素敵にアホウだ・・・。
製品情報はコチラ

応用としては、こけしに入れりゃ「こけしミン」とか、そういうのもアリだなコリャ。

あと、ムーミンとか、ユーミンとか。吉田照美ンとか。
「ユーミンの中にテルミンの機能を入れました!!!」

以上、それだけデス。ぢゃ。
パタートのつづきはまた明日っ!

ぴよよよよ~。(←テルミンの音)
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プエンテ&パタートのライヴ映像。

2006-05-20 11:21:44 | Latin Jazz
ティト・プエンテ&カルロス・パタート・ヴァルデス(Tito Puente & Carlos "Patato" Valdez)
「Live At Montreux」(1980)

映像作品デスね。
1980年のモントルー。
モンタレーではなく、モントルーね。
おとうさんフェスティヴァルではなく、ジャズフェスね。

演奏内容は、ラテン・ジャズ。
編成は、プエンテ御大のティンバレスに、パタート師のコンガ。
アルフレド・デ・ラ・フェのエレクトリック・ヴァイオリン。マイク・ヴィナスのベース。そして、ピアノにホルヘ・ダルト!
コレだけで、素晴らしさが燻されて香ってくると言うもの。

ホルヘ・ダルトは、ソロもバッキングも滅茶カッコいいです。
アルフレド・デ・ラ・フェも、かなり来てます。

が、何と言ってもこのライヴは、コンガとティンバレスのマエストロの凄さにブッ飛ぶの巻です。恐縮デス。
しかし、ホントにこの二人の出す音はスゲェです。

プエンテ御大の、ある意味テクノなまでにタイトでシャープなティンバレスのグルーヴと、パタート師のコンガの、そこら辺の空域まで全部揺さぶるスウィング力の凄さ!
これが組み合わさるのですから、こりゃ、グルーヴ・ミュージック史上でも稀に見る最高の組み合わせではないッスか。
本当にヤバいデス。

曲目的には、ヨーロッパとキューバの混合である香り高いダンソンから、ミュージカル・ナンバー(というか、説明不要のあの)「My Favorite Things」までありまして、それぞれにスバラシイです。特に、濃厚なアフロ・リズムによる「My Favorite Things」!
こんなにカッコいい「My Favorite Things」は他に聴いたコトがナイ!!!
一聴の価値、大アリでっせ!!!

ココのところ、また、パタート師のコンガにハマっているワタシですが、やはり、コンガは、パタート師が史上最強だと思いますデス。

『Master Piece』の記事の続編はまた明日ねッ!
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1960年春のリー・モーガンと若獅子サン達。

2006-05-18 22:24:37 | Jazz / Cross Over
ヤング・ライオン(The Young Lions)
『The Young Lions』(1960)

ヤング・ライオンって、今にしてみりゃ、センスの無いネーミングって感じにもなりましょうが、このメンツだと、まぁ、アリだと思います。えぇ、パーマネントなバンドではありません。

1960年4月。
ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)を中心にして吹き込まれた、まぁ、企画モノなんでしょうかねぇ。全曲、ショーターの作曲。
また、リー・モーガン(Lee Morgan)とボビー・ティモンズ(Bobby Timmons)も参加しているので、当時の、ジャズ・メッセンジャーズの色が強いってコトも言えましょうねぇ。
んで、ワタシとしては、1960年の春は、リー・モーガンのピークの一つと思っているので、これは「買い」なんですが、やはり、モーガンのプレイは素晴らしいデスよ。

実は、個人的には、ショーターのコンポジションと、リー・モーガンのプレイって、相性がイイとワタシは思っているのデス。
一般的には、ジャズ・メッセンジャーズに於いて、ショーターが本領を発揮したのって、フレディ・ハバードとカーティス・フラーとの3管になってからってコトなんでしょうけど、ワタシはあくまでも「モーガン聴き」なので、ココらへんの時期がツボなんですね。

では、何がイイのかって言うと、屈折してクールで鋭い雰囲気のショーターの楽曲に、リー・モーガンの、摩擦係数が高くて抵抗の強い管を抜けて来たような鋭いトランペットの音色と、緊張感ってコトですね。
休符の後の、モーガンの一発目の音。
ホントにリー・モーガンの醍醐味だと思います。

こんなのがアルから、ツイツイ、同時期のFresh Sound盤のCDなんか買ってしまうんです。10年前のワタシはこのようにして、リー・モーガンに経済を倒されたンですね・・・。

パタートのつづきは、また明日ッす。
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ケニー・ドリューのせいではナイが。

2006-05-17 23:36:00 | Jazz / Cross Over
ちっとも音楽的なハナシではないのです。

ケニー・ドリュー(Kenny Drew)
「Dark Beauty」(1974)

このアルバム、91年のデンマーク盤(つまり、スティープル・チェイスの本国でのリイシュー盤)でムカ~シ買ったんですね~。そんで、こん中では、ジョビンの「A Felicidade」の演奏がムチャクチャ好きだったんですが、このCD、6年程ムカシ、当時の勤め先のマックに飲み込まれまして、要は、CDドライヴのトレーがブチ壊れまして、取り出せなくなったンですワ。

しゃぁナイから、買い直したんですね。
この際、紙ジャケだ!
この際、ゼータクだ!ってサ。

したっけ、「A Felicidade」は、ボーナス・トラックだったンですけ?
紙ジャケで買ったヤツには入ってねがったベさ。
あぁア、ガックリ・・・。

カネ持ちさ、なっダら、今度はボーナストラックいっぱい入った、安っぽいプラケースのヤツを買うぞ!
と誓ったベ、そん時は。

アレから幾年かの月日が流れましたが、カネ持ちになる気配はねーのですが、やっぱ、買うかなぁ、三枚目の「Dark Beauty」。

ちなみに、「A Felicidade」が入ってなくても、メチャクチャに素晴らしいアルバムです。
賛成の方はその場で挙手お願いしますね。
(コメント頂けば、なお可デスが。)

あぁ、パタートの続きも、やりますからね。
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