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サガミラン

 地元の方の情報で初めて見ることができた「サガミラン(相模蘭)」。ラン科シュンラン属の多年草で、関東平野南部で最初に確認されたので、その名がある。右側と手前の花は既に終わっており、中央は咲き始めの状態。できればこのあと花弁を広げた姿を撮りたいが、次の週末まで残っているかどうかが心配。
 マヤランとサガミランは良く似ているが、以前は 『マヤランの白花品種(アルビノ)をサガミラン。そのサガミランと良く似ているがそもそもマヤランとは別品種のものがサガミランモドキ。』 と言われていたこともあるようだ。植物に詳しい公園管理者に伺ったところ、マヤランなどを研究されている遊川知久先生の “日本のラン ハンドブック”(文一総合出版)には、『サガミランは一般にはマヤランの白花品種とされるが、遺伝子レベルの分化も大きく、別種として扱うのが適当』 の記載があると教えていただいた。すなわち、近年は遺伝子レベルでの解析が可能となり、サガミランが単純な色素欠乏ではなく、ほかにも形態や生態などの形質、そして遺伝子レベルでの違いが大きいことが明らかになったので、別種という見解を取るのが良いでしょうとのこと。次にこの花が大きく開いたタイミングに出会えれば、マヤランとの形態の違いも確認してみたい。
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ヨウシュヤマゴボウ・3~清水入緑地

 『みじかびのきゃぷりきとればすぎちょびれ すぎかきすらのはっぱふみふみ』
 昭和44年にテレビ画面から流れてきた衝撃的なCM。大橋巨泉さんが万年筆を片手に笑顔で映っていた。私は当時は中学2年生で、万年筆を持つのはステータスだったが、年賀状の宛名書きくらいにしか使っていなかった。巨泉さんは早稲田大学を中退し、ジャズ評論家・放送作家からテレビ司会者となり 『11PM』 『お笑い頭の体操』 『クイズダービー』 『世界まるごとHOWマッチ』 などの番組司会でその地位を不動のものにした。今年で39回目を迎える日本テレビ系列の 『24時間テレビ“愛は地球を救う”』 は、 『11PM』 の “巨泉の考えるシリーズ・世界の福祉特集” 企画から発展して生まれたという。24時間テレビの総合司会というと萩本欽一さんの印象が強いが、1978年の第1回放送では、萩本欽一さんやピンクレディーさんらとともに巨泉さんも総合司会を担当されたようだ。最近は癌との闘いの日々でずいぶん苦しまれたと思うが、本当に良く頑張られた。享年82歳。心よりご冥福をお祈りしたい。永六輔さんに続いて昭和の巨星がまた一人去った。
 写真は清水入緑地の藪に咲く「ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)」。ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の多年草で、初夏に直径5ミリほどの淡紅色の花を咲かせ、秋に果実が黒く熟す。英名は「インクベリー(inkberry)」で、果実を潰すとインクのような汁を出す。昔はインクとして使われていたようだ。私は今でもたまに万年筆を使うことがあるが、ヨウシュヤマゴボウを見ると万年筆のインクボトルを思い出す。
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