香港便り～香港の亀

　香港で泊まったのは，事務所近くの小さなホテル。

　床面積は狭いのに３０階以上もある「ペンシルビル」です。施設から見れば，日本のビジネスホテル。それでも一泊１万５０００円近い。香港のホテルは高いようです。

　ホテル入口には，小さな瓶が置かれ，中には亀がうごめいている。亀は長寿で縁起がいいので，よくこのように玄関先に置かれるとのことです。

　香港の人々は縁起をよくかつぐ。「風水」を気にするのは，韓国人以上です。香港の街路が入り組んでいて，ビルの配置が勝手な方向を向いているのは，「風水」に合わせるからだと聞いたことがあります。

　さて今回の出張，「食」に関しては貧弱でした。初日は夜遅くの到着だったので，食事は機内食。二日目の昼食は会議の合間のお弁当（それも日本食！）。中華が食べられたのは二日目の夕食と，最終日の昼食だけでした。

　夕食は，海鮮料理。エビ，カニ，名前の分からない深海魚の蒸したやつなど，それなりにおいしかった。でも，エビはタイでさんざん食べているからなあ。

　デザートで変わったものを食べました。

ドリアンのプリン

　プリンにされたとはいえ，独特のドリアン臭は保たれ，私の両隣の人の鼻の粘膜をも刺激したようです。例の，メロン＋バナナ＋生ゴミの芳香を十分に味わうことができました。

　最終日の昼食は，広東料理の飲茶。各種の中華点心を楽しんだあと，デザートに選んだのは…

亀ゼリー

　この亀がウミガメなのか，陸ガメなのか，はたまたスッポンなのか。同席した中国人に聞いてもわかりませんでした。

　ウィキペディア（→リンク）によれば，伝統的にはミスジハコガメというカメをつかうようですが，現在は絶滅危惧種なので，スッポン系のツチガメをつかうという。

　見た目，コーヒーゼリーのようで，食べた感じもコーヒーゼリーそっくり。苦みの中に，漢方薬の香りが漂う一品。そのままでは苦くて食べにくいので，シロップをかけます。

　美肌，夏ばて，痔に効くそうです。一説には天然痘にも効くそうですが，現在天然痘は根絶されたので，意味はない。

　お世辞にもおいしいとはいいがたい味でしたが，私のゲテモノ趣味は十分満たされました。

　今回の香港での食事は，デザートがヒットでした。