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Michael Jackson「Thriller」25周年アルバム、ついに発売!

先日取り上げたマイケルの「スリラー25周年記念アルバム」だが、ついに発売され、僕も即購入した。先行シングルのWill.i.amによる「The Girl is Mine 2008」はラジオで既に聴いていたが、その他の曲もなかなか素晴らしく、新しい魅力満載だ。マイケルは2001年のアルバム「Invincible」発売以来、ベスト版などは発売するも、実質新しいオリジナルアルバムや新曲はリリースしていない。しかし、ここへ来て久々の「マイケル復活!」に向けた動きが活発なのは嬉しい限りだ。何と言っても今を代表するHip Hop/R&B業界のヒットメーカーがマイケルの元に結集し始めていることが嬉しいし、最高の復活劇を予感させる。

今回の25周年記念アルバムは、言わば復活前夜祭的な要素もあるだろうが、既にWill.i.am、カニエ・ウェスト、Fergie、Akon、などが手鰍ッたニューミックスが収録されており、オリジナルが見事に現代風アレンジで味付けされている。
① Will.i.amは「The Girl is Mine 2008」と「P.Y.T. 2008」の2曲を担当。どちらもウィルらしいビートが新鮮で特に「The Girl is Mine 2008」はカッコいいアレンジと仕上がりだ。Paul McCartneyとのデュエットであったオリジナル曲の魅力を損なわない配慮をしながらもウィルのラップとマイケルの歌声が絡むリミックスは斬新である。
②「P.Y.T. 2008」は思い切った取組みを行っている。マイケルのハイトーンヴォイスを上手く活かしながらも、一風オリジナルとは全く異なった曲に仕上げており、単に変なラップミュージックにならず、アダルトなリミックスに変わっている点がいかにもウィルらしくて最高にカッコいい(Ne-Yo的な曲でもある)。もちろん、ウィルのラップが絶妙に絡むことは言うまでも無い。

③ Akonの「Wanna Be Startin’ Somethin’ 2008」の原曲は、昨年Rihannaが「Don’t Stop The Music」で「Ma ma se, ma ma sa ma ma coo sa..」のあの有名なコーラスを大胆にサンプリングしたことが話題を呼んだが、こちらも原曲をある程度留めながらも、Akonらしい作品として味付けされている点が印象的だ。
④「Beat It 2008」はBlack Eyed Peas(BEP)の紅一点、Fergieが歌っているのだが、マイケルのオリジナル音源とFergieの歌声が鰍ッ合っていく構成で、どちらも高い声質が似ており、なかなか面白い。ミックスはもちろん同じBEPのウィルが担当。原曲のEddie Van Halenのギターソロもこちらのversionでも健在!
⑤「Billy Jean 2008」は人気絶頂のカニエ・ウェストがリミックス。リミックス5曲の中では、最も原曲を留めている作品。カニエ独特のラップも絡み、ビートもカニエ風にややアレンジしながらも、オリジナルの味も損なわない形で工夫されているあたりがかなり憎い。カニエは昨年発売されたアルバム「Graduation」からのシングル「Good Life」でマイケルのPYTをサンプリングしており、しっかりと自らもマイケルの復活とこの25周年アルバムのお膳立てをしているのだ。

上記5曲が、大物プロデューサー陣による2008年リミックス曲たちだが、これ以上に嬉しかったのが、「Thriller」発表当時の1982年頃の音源で、「Thriller」に未収録であった幻の曲2曲が新たに収録されている点だ! 言わばこの2曲はマイケルの”新曲”なわけだが、曲風からして、明らかに当時制作されたことがわかる曲風・アレンジがまたまた当時のマイケルが好きであった僕としては何よりも嬉しい。縁起悪い話だが、こういう未発表音源などは、アーティストが亡くなったりしないとなかなか世の中に出て来ないものだが、マイケルが健在なこの時期に、あえて当時未収録だった曲を我々に届けてくれたことはこの上無く幸せなことなのだ。

① まずは「For All Time」。この曲は「Human Nature」と同じメンバーが演奏しており、曲風もHuman Natureに極めて近い、スローでメロディーが実に美しいバラード。なぜ「Thriller」に収録されなかったのかと思うくらいの名曲だ(Human Natureとやや曲風が被ってしまった為なのかもしれないが、こちらも捨て難い名曲である)。
② そしてもう1曲が「Got The Hots」だが、こちらも当時の未発表曲で今回も日本盤のみのボーナストラック。この曲の為だけでも日本盤を買う価値がありそうなくらい貴重な音源だ。また、曲風的にむしろ「Thriller」では無く、完全にその前のアルバム「Off The Wall」時代のメロディーラインとビートだ。そういう意味で「Thriller」のカラーとはやや異なった為に未発表となったことは想像出来るが、前のブログにも書いた通り、「Off The Wall」も大好きで、このアルバムに収録されたシングル「Rock with You」がマイケルの曲で最も好きな僕としては、「Off The Wall」的なメロディーのこの曲はむしろ最高に嬉しい。

今回の「Thriller」25周年記念アルバムはオリジナルアルバムでは無いが、リミックス5曲の素晴らしさ、それに何と言っても「タイムカプセル」のように密封されていた当時の未発表曲の感動でむしろオリジナルアルバムでは味わえない最高の素晴らしさがあると言える。「人類史上最も売れたアルバム」の名に恥じない、見事な25周年記念アルバムである。マイケルファンにはもちろんお薦めだが、「Thriller」のオリジナル全9曲も収録されているので、「実は、スリラーのアルバムはまともに聴いたことが無い」という人にも是非お薦めしたい作品である。
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