TASTING CUBE

Wine by your side…我が家は毎晩がワインサロン。最近のマイブームはBOX WINEです。

GWは泡でスタート♪

2006-04-30 23:33:23 | ワイン育
GWとは、たった一週間でも緑の青々しさの変化を堪能するとき。
近日のグレーの空には、打って変わって待望のハレ日到来。

今日は光振りそそぐ午後に友人が集まったランチ。
極上のテーブルを囲んだ。

実は、@レストランではなく、集まったのは引っ越したばかりの友人のオウチ。
卓上には、それぞれのお持たせが並んだのだが、逸品ぞろいとなった。

まずはブリニにランプフィッシュを添えて、キャビア風のアミューズ。
カラスミ料理が絶品なレストランに行きつけているという友人は、カラスミのスライスにオリーブオイルをたっぷりかけた前菜を提供。加えて冷たく仕込んだラタトュイユ、シャキシャキ水菜にグリルしたカリカリのベーコンものせたサラダ。デザートにはフルーツいっぱいプルプルゼリー。

ピリリと冷えたスパークリングワイン「Gloria Ferrer Royal Cuvee1995」とともに始めたのだが、それぞれが初夏のテーブルにぴったり。これはカリフォルニア・ソノマ、グロリア・フェラー社のスパークリングワイン。特に良い年のみに、実に8年の醸造期間をかけシャンパン製法で生産されるヴィンテージ品とのこと。セパージュは65%のピノノワール、35%のシャルドネ。ハツラツとした酸、ピノのふくよかさが綺麗な意外と?おいしい泡であった。

続いて頂いたのはサルデニア島で購入したという白。ヴンテージは2002。果実の凝縮感たっぷり、そしてをランシオの香りも。照りつける太陽の下で、こっくり飲んだら最高、な一本。
<c/c>


皆が楽しく過ごそうと思ってセレクトしたお料理、お話、お時間は、誰にサービスされるまでもなく、温もりある、楽しい空間となった。思いのこもったお皿は見るだけでお腹いっぱい。

何回目かの引っ越しを経た友人の、ペントハウスに招かれたそんなヒトトキを楽しみました。


藤田嗣治展

2006-04-29 00:27:41 | Weblog
東京国立美術館で開催されている。
拝観しての第一印象は、「オシャレなFUJITA」。
そして、96作品を見終わった時点で、圧巻されぼーっとしてしまった。


日本からパリ、戦時中前後の日本、シンガポール、中南米、そしてパリへ・・・これが彼の人生の足跡であり、そのすべてが彼の絵なのだろう。その変容を虫眼鏡で覗いてきた、ってまさにこんな感じ。

私は幼いころから母に連れられ、よく美術館を回った。成人してからも、公私で海外のギャラリーなどを覗くを機会を持つようにしてた。藤田さんの作品を見たこともあったのだろう。ああ、なんでいままでちゃんと触れてこなかったんだろうと今日は後悔してしまった。


とにかく惹かれました。
藤田嗣治という画家は、なんだか料理人のようなのだ。いつもアンテナをはりめぐらせ、表現し、楽しませる。すべての作品は彼のそのときのスペシャリテ、サービス心が旺盛なモノ好きなシェフ。


シャンパーニュはランスの大聖堂で洗礼を受け、帰化したのだそう。ステンドグラスにも作品を残した。知ってたらちゃんと見たのに・・と悔やまれてならない。

で、久しぶりに一緒に行った母が最後に私にトドメの一撃の発言をした。私の祖父は木版画刷り師だったのだが、なんと藤田さんの木版画を刷っていたこともあるらしい。・・・見たい、触れたい・・・い。

我が家のスペースにちいさなギャラリーがある。敬意を表して飾らせていただいた。


彼のことは、これからもっと勉強しよう。

北条ワイン

2006-04-26 18:21:12 | ワインの旅
鳥取空港からバスとJRを乗りついで降り立ったのは、下北条という駅。
黄砂の舞う春の寒い日、日本海からの冷たい風に向かう。道端に咲く花を楽しみながら15分ほど歩くと着いたのがココ、「北条ワイン」。ワイン造ってますよ、といわんばかりのレトロな看板が迎えてくれた。



事務所とかいてあるサッシをコロコロ、と開けると、気さくな笑顔で迎えてくれたのはオーナーの山田さん。寒がる来客に「何かぬくい飲み物を」と申し付けて下さる。いっぺんでファンになってしまった。

応接室ではオーナーを貸しきって?じっくりとお話を伺った。
そもそもこのワイナリーはワイン作りが目的ではなかったという。戦時中、ワイン醸造の際に取れる酒石酸が、軍の無線機器製造に役立つことから、酒石酸造りのためにスタートしたそうだ。先代は山田さんのお父様で、戦後に本当のワイン造りを本格的にはじめた。軌道に乗せるには山田さんを含め、図り知れない努力があったに違いない。

山田さんは苦労話を語ることはなく、次々と質問に答えて下さる。
偉業を成したヒトはただお話しているだけでも、たじろがない芯のようなものを感じる。
彼もそんなオーラを放っていた。



菜の花

2006-04-25 19:02:29 | 簡単レシピ
菜の花とは「アスパラ+ほうれん草÷2」といった印象がある。
湯がいてそのまま頂いても、春の苦味がちょっぴりしておいしい。アク抜きがよくできていなかったのか、青臭いベジタルな感じを残してテーブルに載った。これは、ボルドーのカベルネ・ソーヴィニョンにも合ってしまいそう。


マヨネーズとも相性がよい。今回は自家製甘辛い味噌でマリネ。 


お味噌にダイス唐辛子、はちみつを加えて作った甘辛味噌のペーストに菜の花をあえて置くだけ。愛用の唐辛子は下の、べトナム製のダイス状とうがらし。ほんのりエスニックな香りがたのもしい。

お料理教室 春 後編

2006-04-21 15:23:37 | Weblog
本日のメインは「豚バラ肉とサザエの煮込み」。
シェフがサザエの仕込みはじめると、「いつどうやってサザエ様を食卓に上げようか・・」てなことばかり考えてしまった。サザエを料理することがないので、処理の仕方に興味津々♪が、なんてことはない。中身を出しやすくする為に、レンジで加熱してフォークで取り出すのみ。このときエキスも逃さぬように。サザエは磯のかおりが高く、豚肉と相性がよい。オレンジの果汁の隠し味で相乗効果を出し、少し熟成した豚バラ肉を使用して煮込む。家庭では出来ないこの仕業が楽しい。2時間ほど経つと、それはホロホロのお肉と決して固くないおいしいサザエのコラボレーションを演出するヒト皿に。

合わせて、こちらはドイツはファルツのシュペート・ブルグンダー=ピノ・ノワール。

ストロベリーやチェリーの香りが引き立つライトな仕上がり。ドイツならではのピノ、久しぶりです。
今回はすべてドイツワインのセレクトだったわけです。ラベルを見なければわからないかも知れません。


デザートは「ホワイトアスパラのプリン 抹茶ソース添え」。
ホワイトアスパラはフレッシュなものより、時間が経ってニガ味が増したものの方が、このプリンにはよいとのこと。写真は抹茶ソースがかかったもの。お砂糖は少ししか加えていないのに、アスパラの甘みが素晴しく、ソースなしでも充分おいしい。



チーズは伊の「クレシェンツァ」。こちらをパン・オ・レザン=レーズンとくるみのパンとなんと、「熟成にんにく」とともに頂いた。熟成にんにくは香川県で作られた希少なモノ。数週間の熟成で真っ黒。まるでドライプルーンのようなコクをかもし出し、フレッシュなのにミルクの甘み+引きのあるチーズと誠によく合う。



プチフールには、

お豆やレーズンの香ばく凝縮感あるクッキーと若い黒イチジクを紅茶とともに頂いた。


こんなに盛りだくさんのお皿とグラスの数々に、シェフの遊びゴコロ、お試しゴコロ?、をたっぷり添えて過ごした数時間、グレート!なお料理教室でございました。

お料理教室 春 前半

2006-04-19 18:35:40 | 世界の料理スクール
お料理を習いに行ったことはありますか?

私もお料理は大好き。いままであちこち参加してきた。近年は、お料理教室に行くのに条件がある。①デモンストーレーションだけででなく実践できること。②料理のレシピは教えるヒトが作ったものであること。③時間は夜、ワインがついていること。
この三つを満たしていると、一様ではないが、他に参加するヒトも同じようなヒトが集まる。

久しぶりに参加したのは、フレンチレストランで開催されるお料理教室。シェフがじきじきにレクチャーして下さる。今回は自分での実践はなかったが、以前から食べに行きたいと思っていたお店でもあったのでこだわりは譲ることに・・。譲ってもあり余る素敵な会となった。

テーマは、「春の魚介とお野菜」。
まずはこのプレート。この旬のお野菜の見物から。春しめじ、きぬがさ茸(国産&欧産)、行者にんにく、ふきのとう、カタクリの花。シェフが直々に採取してきたモノだそう。


このきぬがさ茸は大きさもまちまち、香りも国産、欧産としっかりと違いがある。そして、わかりますか?手前の大きいのは春しめじ、直径10cmはある。このベルベットのような美しいかさの照り。思わず見とれてしまう逸品。



アミューズは、「海老と行者にんにくのジュレ」。
ジュレはお野菜の出汁に行者にんにくを漬けたもの。行者にんにくは生の方がよいエキスが出るんだそう。さき程の巨大な春しめじのBABYがちょこんと乗ってかわいらしい。


合わせるワインはなんと、独はリースリングのゼクト。3年瓶熟で、シャンパーニュと同じ製法で作られている。酸味と果実味のバランスが爽やか、飲み口がさっぱりしているのがなかなかオイシイ。ジュレとぴったり♪



前菜は、「赤貝と独活のサラダ、エストラゴンのソース」。
この赤貝のピンクとエストラゴンのグリーンが美しいこと。ビジュアルだけでなく、隠し味のオレンジが赤貝の臭みを消し、エストラゴンのすがすがしいソースと、独活のさっぱり感が絶妙なマッチング。エストラゴンは細かくして卵黄などとまぜてソースに。木の芽で代用もOKとのこと。まさに日本料理の「木の芽あえ」。ほーぉ、本当にレシピも同じだもの。


合わせるワインは、同じく独のバーデンは、ピノ・グリージョ。なかなか飲む機会のない一本。さらさらっとして、飲みやすい、爽やかな酸味とすっきりした後味。お食事を引き立てる演出ワインという印象。



続きは後編にて♪

SAKURA 2006

2006-04-18 00:06:06 | Weblog
今年も楽しませていただきました♪

英語でいうCherry blossomsとはサクラ、桜のこと。四季のある日本でも、春の醍醐味は格別。
桜の虜となったのはいつかしら?今年は・・・って曰く、毎年なんだかんだ盛り上がっている。例年色んな人を巻き込んで、見物に行ったりしてしまう。

近年はじめたのは、「今年のイチバン」を決めること。
桜が美しいのは、シチュエーションによる。その年の周りの風景や、天気、咲きっぷり、自身の気分、そしてタイミイングで、最高のステージを楽しませてくれるサクラは一様ではない。たまたま毎日通りかかる道のものが最高だったり、飛行機で駆けつけて見た地方のものが最高だったり・・・。



今年はサクラの種類も堪能した。山桜、八重桜、しだれ桜、それぞれ、花のボリュームも違って、それぞれが本当に綺麗。




雑誌でロゼシャンパーニュの特集がいよいよ組まれていてびっくり。サクラとはベストなマリアージュと公認されたのですね。
来年もどうぞ宜しく。

実用の美でトレーニング

2006-04-16 01:21:58 | ワインのまわり
グラスとは使って初めてその効果がある。いくらフォルムが美しくても、ワインの香りをそこねたり、飲んだらふちが狭すぎて鼻先に当たったり、口当たりが悪かったり、ワインが舌に乗るタッチが悪かったりしたら台無し。
そう考えると、よいグラスとは緻密な計算や実験結果に裏付けれて作られていて、それを実感したときは感動してしまう。

ワインやグラスの撮影で半日グラスサロンのなかで過ごした。
ココは居心地がよくて大好き。まさに、実用の美に囲まれている。花器など、生活を飾るガラスもある。どの作品も、しなやかで美しい曲線、スキのないシャープな直線、手に吸い付くようなフォルムで存在感を放っている。
 そしてそれらひとつひとつの装飾がまた素敵なのだ。グリーンをあしらったり、お野菜を重ねたり、お花をすっぽり大きなグラスに納めてみたり・・。
どれも凝ったものではなく、空間と才能ある器の美をめいっぱい引き出している。

ワイナリーを癒しと感じる私には、何か共通点がある。インテリアのセンスを磨くのにどこかスクールに通うとい方法もあるが、こういったスペースに身を投じているだけで、充分に感性を磨くことが出来る・・という感覚なのかしら。






コルクの活用

2006-04-14 11:01:50 | ワインのまわり
ゴージャスなワインのコルクを友人に贈呈。
彼女と私には同じコルクの活用法を持っているから。さて、コルクを何に使うでしょう?
これで、包丁を磨くのだ。刃金の包丁は手を抜くとすぐ錆びる。クレンザーをつけてコルクで擦ればあっという間にキレイに。お魚を捌いたいたりしたときは、臭みも残取れるので是非おすすめ♪

さて、ワインに栓をするコルクについて。
コルクはポルトガルを主産地とする地中海沿岸に生育するコルク樫の樹皮のから作られる。樹齢約20年で、幹の直経が25cm位になると最初の剥皮を行い、以後9年周期で皮を剥いで様々な用途に使用され、樹齢250年くらいになるまで伐採することなく収穫が可能だそうだ。一回皮を剥がしたら、次まで20年も待つなんて気の遠くなる話だと思いませんか?

最近はワインのコルクのスクリューキャップ化が進んでいる。ワインオーストラリアやニュージーランドの先鋭的な造り手から始まったこのムーブメントは、その是非を巡っての話題が尽きない。もともとこれらの国ではコルクが取れないらしい。

そして私はこの変化のスピードを実感している。オーストラリアに行ったところ、どのワイナリーもコルクを使わない方向に着実に意向していた。最近の試飲会でも、USA、ドイツワインなどでノーコルクなどよく見かける。

 世界に流通しているワインの内、5~7%の割合でコルクダメージが発生していると言われているそうだ。また天然素材でもあるコルク栓はその品質のばらつきにより、熟成度合いがボトル毎に異なることもある。
 では、ワインをコルクで栓をする理由は?もともとはそんなにいろいろな材質からよりすぐってコルクにした、というわけでもあるまい、古くワイン造りを重ねてコルクになったんだと思う。現代では、「コルクが若干空気を取り込むことにより、ワインの熟成が進む」とされていた。
しかし近年、「瓶詰め後の赤ワインに起こる成長や熟成にとって、酸素が重要な要素ではないということは明らか。栓を通して一定量の酸素が入らなくても赤ワインの熟成は進む」とされる論文や、フランスでなどの研究結果が発表され、支持されるようになったのだ。

自分がこの研究をしたわけではないから、実感がない。私の回りにあるワインがぜーんぶキャップシールになってまったらつまらない感じもする。


ワインを飲もうとするとき、コルクの抜栓という、すぐに飲めないパフォーマンスが好きだ。飲まれるまでに様々な時を重ねてきたワインがいよいよ人目を見る、このたっぷり感もずっと楽しめるといいな。

5本のワイン

2006-04-11 14:09:25 | ワイン育
フランスにはAOCという農産物の出所を証明する制度がある。その中にワインもカテゴライズされていて、AOCボルドーとか、AOCブルゴーニュとか言うわけだ。その上で仏ワインの格付けがあり、なかでも、ボルドーの5大シャトーといえばなかなか頂く機会はない。一本でも手に入れば、セラーに眠らせておいて、飲み頃を楽しむワインのひとつである。

友人がこの5大シャトーを飲み比べる会に招いててくれた。
ココロはずんで参加させてもらい、その希少な時間をたっぷり楽しんだ。

ラインナップのヴィンテージは、
①シャトー・ムートン 1997
②シャトー・ラフィット 1997
③シャトー・ラトゥール 1997
④シャトー・マルゴー 1998
⑤シャトー・オーブリオン 1997

どれも、目の前で抜栓するというパフォーマンス。
ボルドーで1997年産といえば、飲み頃を早く迎えるヴィンテージ。
今はまさにその時期かと期待していたが、やはりそれぞれの個性は違い、誰が決めたか飲み頃に左右されないキャラクターを持っていた。

コルクを開けてグラスに注いで、もう少し変化をみれたらもっと違いを比べられたかしら。
でも、友人とお食事を楽しんでの会だったから、あまりワインの質や感想にこだわりたくなかった。
それぞれスマートで滑らかで、でもたっぷり感がたまらない、さすがボルドーの星・・と感想してそれで大満足♪優雅なヒトトキである。

この中の一本を数年前に飲んだ時、香りの素晴しさに驚いたのだが、飲んでみたら固すぎてびっくりしたものがあった。いくら値が張って信頼できるワインといっても、これを提供するレストランはないんじゃないかと思ったくらいだ。
今回再び頂くと、ベールをまとったように飲み口は滑らかに変身していた。この間、私が年齢を重ねたと同時にこのワインも少しづつ年をとって、こんなにも旨みを演出するまでになったんだ、と感銘。

同じ世代、同じ業界、同じ空間を少しずつ分かち合ってきた仲間と、5杯のワインが提供してくれたこの時間こそが、希少価値な一夜となった。