TASTING CUBE

Wine by your side…我が家は毎晩がワインサロン。最近のマイブームはBOX WINEです。

ヌーヴォー買うなら

2006-10-26 11:42:30 | ワイン育
仏はボジョレー地区のヌーヴォーの解禁日までいよいよ1ヶ月を切った。
これって日本人の大好きなイベントのうちのひとつとして、すっかり定着してる。

ということは、毎年飲んでるヒトも多いわけで、今年もどこかで飲むか、購入する計画をたててる方も多いはず。新酒の出来を祝って、ワイワイと飲みたいものだ。


去年ボジョレーヌーヴォーの販売に関わっていたとき感じたこと。
購入するヒトは、

①選んで予約する(含むネット販売)
②店頭でその場で決める

このどちらかのタイプになる。
って、当たり前のことなんだけど・・。


今年もどちらのお店も商戦が激しい。

このワインはヌーヴォー、新酒だから、まだ味が落ち着いていない。
だから正直に言って飲み疲れてしまうヒトも多い。

ボジョレーヌーヴォーも最近はこだわりをもって作られ、高価なものも多い。
だから選ぶなら、できるだけ失敗したくないかも。
出来れば試飲してからの購入がベスト。
でも、不可能なら自然派の造り手のものをお勧めします。

大雑把に言うと、いわゆるビオ・ワイン(有機農法で作られたワイン)。
生産者側も、意欲的な若手たちが多く自然派のワイン造りに傾倒している。

味わいは、優しく、ピュアで透明感にあふれ、素朴な葡萄のエキスそのものといった感じ。色合いはやや濁っている。葡萄本来の力をひきだしているワイン。
飲み疲れないし、頭が痛くならない、食事に合わせやすい。

普段は、フランスはロワール地方などで多く生産されていて、価格の安いのが魅力の一つでもある。残念ながら、ある一部のカリスマ生産者のモノや、ボジョレーのヌーヴォーは値段が高めなんだけど。


自然派、有機農法などというと本当は「ビオディナミ」「ビオロジック」「リュット・レゾネ」等、区分はいろいろあって、ちゃんと区別すべきなんだけど、詳しいその話はまたあとで。
とにかくこういったワインは、若いのに抜栓してあとも香りが変化したりするものもあって楽しめる。


もう一つ、購入するならお勧めなのが、南仏で作られたヌーヴォー。
ボジョレー地区と違い、ガメイ種は使っていないが、南仏のブドウは熟すのが早い分、早く仕込まれていて、味に落ち着きがある。白のヌーヴォーもあって、意外にしっかりしていて美味しい。
最近、南仏のヌーヴォーをラインナップに入れているお店も多くなった。
そしてなぜか価格が安い。
お持たせには喜ばれるワインかしら。



最後に、今年はユーロのおかげで、少し価格も上昇気味。
少しでもお安くお目当てのヌーヴォーを購入するなら、予約がベター。
お店では早期予約割引もよくやってます。
ネット購入も、早めがお勧め。うかうかしてると品切れになることも・・・。

逆に、12月以降にゆっくり今年の新酒を楽しもうとする方はどーんと構えて。
意外な値下げに出会えるかも。
ヌーヴォー商戦は厳しいのだ。


売り場で購入するときは、できるだけ試飲をお勧め。


ヌーヴォー締め

奥利根ワイナリー ランチ

2006-10-25 23:50:18 | ワイン育
収穫直前に訪れたワイナリーがもうひとつ。
群馬県昭和村にある奥利根ワイナリー。
セラードアへ近づくと、オシャレなプレートが迎えてくれる。

「I'm Nobu hill-703i」
これは、オーナーが名付けた。


ご親族のアニバーサリーや、飼っていたワンちゃんのお名前などをミックスして出来たのだという。思いのこもった名前だ。


建物の手前半分は、ワイナリーのレストラン。
「まずはコチラで召し上がれ」と言われんばかりに入店。

お店はガラス張りで開放感がある。
ブドウ畑に囲まれた素敵な雰囲気。


奥には暖炉があり、温かみを感じる。
ここで一落ち着きしてからワイナリーを拝見しよう、って気になる。



フロアに入って目に付くのは・・・。
テーブルを自在に歩き回り、お客様と楽しくお話をしながらサービスする男性。
なんとこの方がワイナリーオーナーの井瀬さん。

気さくなオーナーである。
満席近いテーブルは、皆顔なじみのよう。




ランチのメニューは豊富。
地産物を使った農家制レストラン。「ウチの味を楽しんでって」て言われているかのよう。




前菜のサラダのチーズや、コーンスープ、食後のアイスクリームには、ワイナリーで大切に飼っているジャージー牛のミルクから作られたもの。
素朴で美味しい。


メインにはビーフシチュー、尾瀬ドリアをオーダー。
お野菜が元気でザクザク。



最後にさっくり自家製ヴァニラアイスとコーヒーを頂いて、ゆっくりさせてもらった。
もちろんオーナーの軽快なトークとともに。



この間、ランチタイムにお客様が入れかわること2回。
多分3回転くらいしているのだろう、皆様食べなれていて、地元にしっかり根付いたレストランみたい。


さて、セラーの案内が出来る時間になったようだ。
それでは・・・。
ごちそうさまでした。

Halloween

2006-10-21 00:51:08 | Weblog
「HAPPY HALLOWEEN!」
クリスマス、お正月に先駆けて、子供たちに楽しい季節がいよいよスタートって感じ。

こんなアメリカンなイベントが大好き。
今年は何も飾ったりしない予定だけど、レストランのこのディスプレーが目に飛び込んできて、思わず入店しちゃった。
シズラーなんて久しぶり。休日だったからファミリーが多い。予約して来店するご家族も多く、カジュアルでアメリカンな店内はワイワイ。



ハロウィンとは、万聖節(11月1日)の前夜祭にあたる行事のこと。だから10月31日のことを差す。
もともとは2000年以上昔のケルト人の宗教的行事が、キリスト教に取り入れられたとのこと。
「万聖節」は、日本ではお盆のようなものをイメージしてもらえば大丈夫。
過去に亡くなった人が、この日にはよみがえると考えられているそう。


さて、店内にはこんなイタズラが・・・。

席に案内されるのを待ってるエリアにおいてある。
「このアメ、欲しい」
と、バスケットに手を伸ばすと、
「HAPPY HALLOWEEN!」というコピー音とともに、緑の手が上から覆いかぶさる。
老若男女、このシカケに皆様からかわれていた。
皆様の言い訳が面白くって・・・。



ハロウィンと聞いて真っ先に思い出すであろう仮装は、家のまわりを徘徊する悪霊たちが、その姿を見て驚いて逃げていくようにするためだったとか。
このイベントにはかぼちゃがついて回る。
大好きな野菜の一つで、よく購入する。
何回トライしても、このカボチャってやつだけは、失敗が多い。
特にホールで買ったときはハズレ率が大きい。
身が詰まってほこほこなカボチャが好みだが、スカスカで水っぽいのに当たってしまう。
八百屋のおじさまに、「身が詰まってそうで、重たいものが当たり」
と指導されたが、まだまだ修行が足りないらしい。


これは、先日奥利根に行った時に入手したもの。

「旬採館」という、産直所でみつけた。
この産直所、お野菜がみなブリブリしていて、大きくて、ずっしり、水水しいこと。
両手に抱えきれないほどいろいろ購入してしまった。、


さて、お味は・・。
もう少し凝縮感のある実だったらよかったかも・・・。

またまた次回にリベンジとしよう。
楽しい野菜購入のヒトトキでございます。


シルバーワインガイド

2006-10-16 22:58:14 | ワイン育
小江戸、川越を観光してきた。
久しぶりに訪れる歴史ある建造物にしみじみ。

実は川越育ちな私。
子供のころは遠足などで、強制的に何回も見学にきていた。
20年後、改めて見聞き&歩き回るととても楽しい。

喜多院というお寺もいままで何回来たことか。
いま、足をとめて庭を眺めれば、なんとも美しい。紅葉の時期もキレイだそうだ。




川越名物といえばコレ。

蔵造りの街。
今ではずいぶん少なくなってしまったけど、風情は充分感じられる。
だいぶ観光地化してまったが、まだまだ廻りに人の生活がある。

さて、軒下にかかっているのは紅白幕。
明日から川越祭り、という日だったから。
蔵造りの家も、おしゃれなケーキやさんも、みーんな紅白幕に覆われる。
川越祭りはの日はみんな大騒ぎ。
家族や友人と出向いて、歩けない人ごみに揉まれるのが毎年の行事。

このお祭りは、それぞれの地区自慢のゴージャス大きな山車が沢山出るのが特徴。
街角で山車と山車がすれ違うとき、お互いをアピールして曳き交わすのが見所。

2006年、今年の川越祭りの来場者は110万人ですって。過去最高とのこと。



さて、この川越観光をガイドしてくださったのは、観光協会の「シルバーガイド」さん。
数時間歩き回っても、楽しく過ごさせてもらった。



さすが、である。
仕事のキャリア+人生のキャリアがキラリと光る。

シルバー人材センターのおじいちゃまたちには、他に公共駐輪場でもよくお世話になっている。
朝、「言ってらっしゃい」って言われるとなんだか嬉しくて、
「いってきまーす」とココロはずんで挨拶してしまう。

先日、マンズワイナリーを訪問したときも、「収穫にはシルバーの方々に手伝ってもらう」と言っていた。
素晴しい。

私がシルバー世代になったら、きっとそのときも「ワイン、ワイン」と騒いでいるだろう。
少しは世の中に貢献して、「シルバーワインガイド」でもやりたいな。
・・・そう思ったら老いるのも楽しみになってきた。

自家製抹茶

2006-10-11 11:05:32 | 簡単レシピ
秋のティータイムに作ったのはコチラ。
「甘濃抹茶蒸しケーキ」。

蒸しケーキは簡単なので、使いたい材料のお掃除に最適。

そう、今回も使いたかった素材があった。
「緑茶」である。
茶葉をいっぱい戴いてしまった。
いろんなお茶を楽しむのは好きだが、なぜか我が家では緑茶だけは飲む習慣がない。
有難く活用したい・・・・と考えてひらめいたのはコレ。

「自家製お抹茶」。
茶葉をそのまま、ミキサーにかける。それだけ。
コレがなかなかの逸品。
蒸しケーキにすると、色が濃く蒸しだされ、しかも緑茶の甘さにコクが出る。
だから、「甘濃抹茶蒸しケーキ」。
ビターな大人の風味はなかなか。


数杯をお湯で溶けば立派な「濃い茶」。
急須やお茶パックの必要なし。


調子に乗って、もう少しお料理を。

「茶飯」。
ご飯にもち米を少しブレンドにて、サラサラと抹茶を加えて炊くだけ。
お茶葉の焦げ目もほんわか。

茶飯といえば、ほうじ茶や、ほんのりお醤油で調味するのが普通。
でもこの粉末緑茶を使った茶飯もなかなか美味しい。
やはり濃い茶の甘みが、お米の甘みを引きだし、味わいに厚みが出る。
さっぱりご飯、とは感じないのが不思議。
お塩をくわえても美味かもね。

井筒ワイン

2006-10-09 10:53:44 | ワイン育
長野県は信州のほぼ中央、塩尻市にある「井筒ワイン」。
以前、ここで産する「カベルネフラン」が仔羊のローストに合い、なんとも美味しかったこと・・。忘れられず機会があれば訪れたいワイナリーだった。
今回、軽井沢から脚を伸ばし、訪れた。

塩尻のインターから程近い距離に位置、駐車場の柵にも、ブドウの木がからんでいる。
コレだけで嬉しいウェルカム。

なにやら馨しい匂い・・・セラードアの建物の向こうへ進む。
ライラックに少し青臭いニュアンスを加えたなんだかそそられる香りが周囲に立ち込めている。なんの花?

なんとこれ、今日、いま収穫中の、コンコードとナイアガラの芳香!


「うわあ、こんなハービーなブドウの香り初めて」・・・びっくり。
カゴを覗くと、箱ごとにこんなラベルを発見。
粒が大きく、ぷりぷりのコンコードの間から覗いているのは、生産者を記した紙。

「長野県原産地呼称管理制度」を推進している長野県ならではの、ラべりング。
誰がいつ、どこで作ったブドウか、ワインか、が逐一チェックされるのだ。
ワイン以外の産物もしかり。農産物の原料や栽培方法、飼育方法、味覚による区別化を行い「長野県で生産・製造されたもの」を自信と責任を持って消費者にアピール」、消費者の信頼を得ながら生産者の生産意欲を更に醸成し、長野県産農産物のブランド化を目指している。

仏のAOCと同じ制度と思ってよかろう、消費者はワインの出生を安心して知ることが出来る。


セラードアの舎内では、ワインクーラーの中に井筒ワインの産するワインが無造作に納まっていて、訪問者は好き好きにテイスティングできる。
確かにコンコード、ナイヤガラ、ケルナー、フレッシュな香りを楽しむ品種が勢ぞろい。
下の写真の左上の赤い印が「長野県原産地呼称管理制度」、NACのしるし。

ちなみにこれはサラ・ジョイエなる品種。酸味の利いたフレッシュなブドウの香りが印象的。食中酒にはもう少し落ち着きが欲しいかな。

 

地下には自由に見学できる貯蔵庫がある。

この奥に、想像以上に長い地下道がある。ビンと樽がところ狭しと積まれている。
いつか、ここで年を経たワインを楽しみたいな、てつい思ってしまう。

リール近代美術館

2006-10-05 22:34:33 | ワインのまわり
美術館で絵画を見に行って思うこと。
20年くらいかかって、最近やっと自分なりに楽しく見れるようになった気がする・・。

子供の頃は、額の中に入った「有名な絵」くらいの印象。
キレイ、とか、好き、とか。
大人になっては、アーティストの個性とか区別できるようになったり。


最近は絵をみるときこんな風なことを受け止めるようになった。
絵にまつわる時代背景、画家の人生、その絵や画家の誕生した場所、その国の様子・・・
なかなか楽しい。

こんな風に楽しめるようになったのも、ワインのせいからかしら。
いろんな国を旅したりしてワインに触れると、食文化、文化が必然的にくっついてくる。
で、欧米の様々な情報が私のなかにインプットされている。


「ピカソとモディリアーニの時代」展を見に行った。
今回もいろーんなことを考えながら、楽しく拝見した。

気になったのは、展覧会場も出口に近いところにあった一枚の写真。
今回の展覧会の出所先、「リール近代美術館」の写真。
緑の草に囲まれたなんとも雰囲気のよい素敵な美術館。




はじめて聞く館の名。
「リール近代美術館」は、観光では訪れることが少ない、北フランスにあって、20世紀美術の優れたコレクションを所蔵することで世界的に知られている。
今回は、そのリール美術館が所蔵するモダン・アートのコレクションの中からモディリアーニの作品12点やピカソの作品、ビュッフェの大作、ブラック、レジェ、カンディンスキー、ミロといった、20世紀を代表する画家たちの作品約100点を、日本で初めて公開したというもの。

その雰囲気があまりに素敵なので、「リール」を訪れて見たくなった。
きっと北フランスはベルギーとの国境の近く、食べ物も美味なのであろう。
絵とともに、美術館に吸い込まれた不思議な一日でありました。



リール美術館について


ハモン・イベリコ

2006-10-02 22:05:54 | ワインの脇役
知人がハモンイベリコのインポーターをしている。
14年間スペインに住む彼女がイチオシの商品を見せてもらった。


スペインの生ハムといえばこの2つが代表。
ハモンセラーノとハモンイベリコ。
これは、原材料である豚の種類の違いで、スペインの原産種であるイベリコ種を使ったハモン(ハム)のことをハモン・イベリコと呼ぶ。


生産量のも多いJamon Serrano(ハモンセラーノ)は、文字通りSierra(シエラ)つまり山脈で作られているハムを意味する。

造り方は簡単にいうと、こんな感じ。
①塩漬け乾燥して(肉の保存には不可欠)、
②熟成、寝かせる。
完成品は、微妙な風味と香りを持った生ハムとなる。

むかしは山岳地帯で作られていた。地中海性気候の湿気の多い寒い冬と乾燥した夏、そして山の気候の変化が塩漬けされた肉の旨みを凝縮させ、しっかりとした歯ごたえとまろやかで程よい塩味を生み出した。現在では、高度な技術を使い、温度、湿度などを管理させた施設で作られている。



一方、ハモン・イベリコ(Jamon Iberico)のほうは、生産量も少なく値も張る。
そもそもこのイベリコ豚に特徴があるから。

なんと言ってもドングリが飼料ということと、放牧飼育。
スペインのイベリア半島沿いのコルク樫の原生林に放され、1頭のイベリコ豚には1トン以上のドングリと、2~3ヘクタールのコルク樫の森が必要とのこと。
自然の中を自由に動き回りオレイン酸を豊富に含むドングリや草や草の根を食べることで10月から3月にかけての半年間で体重を90キロも増やすんだって、スゴイ。

こうやって育まれたイベリコ豚には他の豚にない様々な成分を含むようになる。
オレイン酸はもとより、ビタミンB群、ビタミンE、抗酸化物質が豊富。
イベリコ豚にはLDLーコレステロール(悪玉)や中性脂肪を減少させ、HDLーコレステロール(善玉)を増やす作用があり、血栓や動脈硬化を防ぐ効果があると発表されているそう。


説明が長くなりました。
調べれば調べるほど、奥が深いんだもの、特にイベリコ豚は・・・。
豚のグレードなどについては、また次の機会に。


で、知人に「食べてみる?」といわれ、その場でカットしてもらった。
「じゃあ、脚の内側と外側を分けてカットするね」。
生ハムホルダーにガッチリ固定された巨大な生ハムを刃の細くて長い包丁でスライスし、そのまま手渡す。


赤黒い筋感を感じる内側は、まさにエレガントなビーフジャーキーのよう。
美味しい。コレが豚?という感じ。
脂部の白が美しい外側は、しなやかな肉部とうまく絡み合い、とろける、とろける。
塩味もバランスがよい。
美味しゅうございます。

「ウチの生ハムが一番美味しいと思う」と言う彼女。
思わず頷いてしまう。

「ハモンイベリコ」は熟練された職人で無ければ管理が出来ない、というけれど、加えてとてつもない工程を経た作品がこの手のひらに載ってるって実感した。

あまり得意じゃないシェリーも、このハモンイベリコとならグイグイ行けるかも?