ポリフォニック・シンセサイザーが普及して、教会の賛美においても、ピアノやオルガンの他にシンセサイザーもしくはキーボードと呼ばれるものがよく使われるようになってきました。今では、バンドでキーボードを弾きたいと考えて、すぐシンセサイザーやキーボードから取り組み、楽譜やCDなどでその効果的な弾き方を学んでいく人が多くなってきました。しかし、クラッシック・ピアノしか習ったことのない人が、機会を得て賛美チームに入った場合、中にはうまく合わせていけない人がいらっしゃるようです。賛美チームでキーボードを担当しているけれども、どうもよくわからない、周囲の反応が良くないという場合は、次のことを参考にしたいただければと思います。
賛美チームにおけるキーボードの第一の役割は、賛美チームのサウンドを包み込み、豊かにし、一体感を持たせることです。クラシック・ピアノのバックグラウンドの有る人の中には、何か流麗な装飾音を入れなければならないという観念が有るようで、一生懸命色々なカウンターメロディーを弾いている人が居ますが、それは、取り越し苦労とか、余計な脅迫観念と言えると思います。最初から最後まで、白玉でコードを押さえているだけで、基本的な役割は十分果たすことができます。このような場合は、ストリングス、木管、コワイア系の、柔らかくて暖かい音色を中心に選ぶのが一般的です。
第二の役割は、賛美の流れを整え、会衆の賛美の流れをサポートすることです。賛美の表現は、歌を通してなされますから、人間の呼吸と深く結びついています。殆どの賛美歌やプレイズ・ソングは、ニ小節目や四小節目などに、二分音符や全音符などの伸ばす音が配置されます。そこで言葉の意味に一区切りが着き、息継ぎをして次のメロディーに移るのです。そして、この二分音符などの場所から次の小節への橋渡しのサポートを担当する主な楽器がキーボードなのです。
次の小節の歌い出しの音は、前の二分音符などと違う音である場合が殆どです。キーボードが、その歌い出しの音の直近の音(直ぐ上か下の音)で終わるようなメロディーを、その二分音符などの位置で弾くと、次の小節の歌い出しがスムーズになります。聴く方にも滑らかで、歌う人にも助けになります。また、二分音符などの部分のコードと次の歌い出しのコードの間に、コードの一度、三度、五度の構成音のいずれかをなぞると、スケールの上向、下向のメロディーになるような、橋渡しのコードやメロディーを入れるという方法もあります。コードを入れる場合は、先に打ち合わせをしておいた方がいい場合もありますので、いろいろ試しながら、感覚をつかんでください。
第三の役割は、賛美の曲の持っている雰囲気をサポートすることです。キーボードのサウンド・バンクは、大まかに分類すると、鍵盤楽器、弦、木管、金管、合成音、打楽器という感じになっています。すると、殆どがクラシック音楽でも使っているような音が高い割合を占めています。ですから、交響曲などをよく聞いている人は、どの音がどんな雰囲気の時に多用されているかがすぐ判ると思います。
弦・ストリングスは、荘厳さ、繊細な心の有様などを演出できます。管楽器は、陽気さ、力強さ、リズム、アクセントを演出できます。木管は素朴さ、陽気さ、暖かさなどを演出することができます。賛美の歌詞とメロディーに現れる雰囲気をよく確認して、何度か音色を試していくと、普段から使いたい音が絞られていくと思います。
キーボードは、曲毎のテーマの持つ感情的雰囲気をサポートする楽器という面が有ります。賛美のテーマとそれに伴う感情を自分のものとして共有しながら、またそれが何をか探り、自覚しながら弾くことが、更なる賛美の表現となり、更なる霊的な深い神との交わりにつながり、また、会衆を導くサポートができるのだということを意識していただければ幸いです。
賛美チームには、別にピアニストが居るという前提で書いたということを、お断わりしておきます。
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賛美チームにおけるキーボードの第一の役割は、賛美チームのサウンドを包み込み、豊かにし、一体感を持たせることです。クラシック・ピアノのバックグラウンドの有る人の中には、何か流麗な装飾音を入れなければならないという観念が有るようで、一生懸命色々なカウンターメロディーを弾いている人が居ますが、それは、取り越し苦労とか、余計な脅迫観念と言えると思います。最初から最後まで、白玉でコードを押さえているだけで、基本的な役割は十分果たすことができます。このような場合は、ストリングス、木管、コワイア系の、柔らかくて暖かい音色を中心に選ぶのが一般的です。
第二の役割は、賛美の流れを整え、会衆の賛美の流れをサポートすることです。賛美の表現は、歌を通してなされますから、人間の呼吸と深く結びついています。殆どの賛美歌やプレイズ・ソングは、ニ小節目や四小節目などに、二分音符や全音符などの伸ばす音が配置されます。そこで言葉の意味に一区切りが着き、息継ぎをして次のメロディーに移るのです。そして、この二分音符などの場所から次の小節への橋渡しのサポートを担当する主な楽器がキーボードなのです。
次の小節の歌い出しの音は、前の二分音符などと違う音である場合が殆どです。キーボードが、その歌い出しの音の直近の音(直ぐ上か下の音)で終わるようなメロディーを、その二分音符などの位置で弾くと、次の小節の歌い出しがスムーズになります。聴く方にも滑らかで、歌う人にも助けになります。また、二分音符などの部分のコードと次の歌い出しのコードの間に、コードの一度、三度、五度の構成音のいずれかをなぞると、スケールの上向、下向のメロディーになるような、橋渡しのコードやメロディーを入れるという方法もあります。コードを入れる場合は、先に打ち合わせをしておいた方がいい場合もありますので、いろいろ試しながら、感覚をつかんでください。
第三の役割は、賛美の曲の持っている雰囲気をサポートすることです。キーボードのサウンド・バンクは、大まかに分類すると、鍵盤楽器、弦、木管、金管、合成音、打楽器という感じになっています。すると、殆どがクラシック音楽でも使っているような音が高い割合を占めています。ですから、交響曲などをよく聞いている人は、どの音がどんな雰囲気の時に多用されているかがすぐ判ると思います。
弦・ストリングスは、荘厳さ、繊細な心の有様などを演出できます。管楽器は、陽気さ、力強さ、リズム、アクセントを演出できます。木管は素朴さ、陽気さ、暖かさなどを演出することができます。賛美の歌詞とメロディーに現れる雰囲気をよく確認して、何度か音色を試していくと、普段から使いたい音が絞られていくと思います。
キーボードは、曲毎のテーマの持つ感情的雰囲気をサポートする楽器という面が有ります。賛美のテーマとそれに伴う感情を自分のものとして共有しながら、またそれが何をか探り、自覚しながら弾くことが、更なる賛美の表現となり、更なる霊的な深い神との交わりにつながり、また、会衆を導くサポートができるのだということを意識していただければ幸いです。
賛美チームには、別にピアニストが居るという前提で書いたということを、お断わりしておきます。


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