肩先を見せるファッションがあります。
型を先に決める事務様式があります。
型を先に決めるには、パソコンのアプリが便利です。
便利さに騙されると、その事務処理が何のために必要なのかが忘れ去られます。
型を決めるのが得意な人がいて、先に型を決めてしまうと、その型に当てはまるようパソコンのキーが叩かれます。
それを始めてしまうと、キーを早く叩くことが仕事の神髄のような集団錯覚に陥ります。
たとえば、10万円支給の申請が郵送されてきたものを、OCRで読み取ることにも頭が回らず、先に決まった型どおりにひたすらキーを叩きます。
支給することが決まったら、一刻も早く配って早く金が動き回るようにすることには、型先頼りの頭は働きません。
内閣の首脳が「私は受け取りません」などと、型先の下手なカッコつけを見せてしまうようなお国柄ですから、仕方がないのかもしれません。
「もちろん受け取って早く使い切ります」という返事は、型先のお役目席にいたのでは思い付かなかったのでしょう。