うっかりユーザのパソコン奮闘記

パソコンを使っていて感じたあんなこと、こんなこと、気ままに書いていきます。

TVのダビングは10回OKという珍説

2013年02月06日 | 千差万別

電波で捕まえた動画や音楽を、もう一度見聞きする機会のあるなしに関係なく、とりあえず自分のものにしておきたいというコレクターは、案外たくさんいらっしゃるようです。
「ごみ芥 百点あればコレクション」と言いますから、集めるものは何でもよいのでしょう。

ものは集めればひとに見せたくなります。
仲のよい人にはそっとプレゼントしたくもなります。
そこが電子情報類のなきどころでもあります。


Webには、いつでも何度でも見られる視聴覚データが無数に載せられています。
いつでも見られるのは、無期限ではなく、いつでも消えてなくなります。
寿命は、短い場合、アップロードしてから非合法がばれて削除されるまでの期間あるいは時間ということになります。
そのことも、取っておきたい気分をそそります。


TV放送でも、見なくてもどうということのない番組を、溜めておいて休みの日に1日がかりで見るために録画、旅先にまで持っていって見るためにダビング、いつしか中身よりその作業が楽しみというふうに、趣味の様相も変わっていきます。


いつでしたか、TV放送は10回までダビングできるという決まりがあるという話が出ました。
10回までとはどういう意味なのか、いかにも腑に落ちないので確かめたら、「ダビング・テン」という、よくある歯切れだけがよい呼び名がもとになっていたようです。

「ダビング・テン」とは、電子情報技術産業協会(JEITA)が定めた、デジタル放送の私的利用に関する運用ルールの統一呼称で、

ダビング10 = コピー9回 + ムーブ1回

のことなのです。

TV放送のダビングは、そういう技術を持たない大勢の一般の人も行いますから、失敗もあります。
1回限りではあまりにも冷たいので、9回までOKにしておけばそのうち1回ぐらいは成功するだろうというわけです。
そしてムーブは当然1回、繰り返し何度も見るのはOKでも譲渡再版は禁止という、あたりまえのことです。

こうして、1世代目コピーの数を9回、ムーブを1回にして、2世代目のコピーを禁止したのが ダビング・テン ルールだったのです。
10回まで転がしOK、10人まで、あるいは10世代まで伝え広げていけるものという、都合のよい誤解が生まれていたのでした。

パソコンを通せば世代は変わらないだろう、そんな理屈も、都合のよい誤解の仲間に入ります。

(参考解説サイト)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%B010