新鹿山荘控帳

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「未知の世界」遠感能力者の手記

2007-08-27 19:25:43 | 読書
 現在、一般的に言って超心理学の世界と霊能力の世界があるでしょう。日本では、民族性からでしょうか、今は霊能力の世界が中心となっており、またマスコミでももてはやされています。
欧米では、超心理学の研究が盛んで、特に軍隊独自や軍の援助を受けた研究機関での実用化に向けた研究が盛んに行われています。また犯罪捜査の支援としての活動も活発なのはTVなどでよくご存知でしょう。

 この世界に関心を持ち出したのは、高校生の頃で、最初に購入したのは「精神分析入門」宮城音弥著 岩波新書(なんと130円)です。

 能力者本人の手記として最初に購入したのが本書、「未知の世界・遠感能力者の手記」ペーテル・フルコス著 筑摩書房(なんと480円)昭和41年9月発行

 彼ペーテル・フルコスは、1911年オランダに生まれ、高校中退後、父親の手伝いをしていた平凡なペンキ職人でした。その彼が、第二次世界大戦中、32歳のとき、ペンキ塗りの高い足場から墜落して頭に傷を受けてから、突然特異能力を持つようになりました。
 彼は、この特異能力を使って、オランダは勿論、ヨーロッパ諸国、アメリカなどの警察の迷宮入りの事件を解決したり、産業スパイの摘発、工場生産能力の増進に貢献したり、米軍用機の墜落事故やソ連宇宙船の成功を予言して的中しました。
彼は、オランダやアメリカの研究所で、数千回の実験・研究を受けた結果、87.5%の的中率を持ち、当時の特異能力者としては世界一であると折り紙を付けられていました。

最近は宣伝くさい手記が多いですが、本書は当時まだそのような話題がまだ無い頃出版されたもので、最初に読んだ本が大変真面目でかつ面白い手記であったのが幸いして、その後この世界に入り込めましたし、ある程度能力者の見極めが付くようになりました。
 特異能力ゆえにドイツ占領下でのゲシュタポと地下抵抗組織、両方からスパイ容疑を掛けられ抵抗する生活。戦後の超能力者としての活動。アメリカに渡って研究者との駆け引きは、ある意味手に汗を握る人生です。彼を利用する人間などとの戦いなど、負けないで生き抜いていく彼の精神力は感心するばかりです。
 
今日紹介するにあたって、ます喫茶店でも行ってまた読んでみます。

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