シュレッダー

作業がしにくいので、ちと部屋の模様替え。こっちの机をあっちに持っていきたいだけなのにすぐ大掛かりになってしまう。しかし、深入りは禁物である。本棚とか動かし始めたらタイヘンなことになるから…。
作業中に、古いクロッキー帳の中身をシュレッダーにかける。いろいろなラフスケッチ。セリフの断片。形になったものも、ならなかったものもある。青年期のアレなので、まともに見返すと死にたくなる。裁断されちまいな。

とりあえず、二十歳ごろのわたしに、「すっかりおばさんになったけど、まだやってるよアンタは。」と心の中で伝える。彼女を裏切ったところも、守ったところもあるんだろう。とりあえず、確実にアンタよりしぶとくはなってる。アンタほど飢えてはいないみたい。それはいいことなのかどうかわからないけれど、ごめんな、あんまりにも飢え続けていたら死ぬから。とりあえずアンタは、３９歳の春の始まりには、まだこの世界に生きているみたい。