読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

経営書としても価値を持つ「国境の南、太陽の西」(村上春樹/講談社文庫)

2007-01-13 16:58:23 | 作家;村上春樹
これまで読んだ著者の小説なかで最も「グッ」とくる作品だ。バブル絶頂期(1988年 - 1989年頃)の東京が主な舞台。この時期に書かれながら、バブル経済の盛り上がりを主人公は冷静に眺めていて、「巻き込まれるのはごめんだ」と突き放しているところが凄い。この時期に本書を読んでいれば救われた経営者が少なくないのではないかと思ったりもする。 この時期に著者が日本にいなかったことも冷静さを保ちえた要因かも . . . 本文を読む