作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

出雲路橋

2006年03月06日 | 日記・紀行

 

久しぶりに賀茂川沿いを歩く。北大路駅から烏丸通を下がり、紫明通りから東に鴨川の土手に出る。もちろん、まだ堤の桜並木につぼみもなく、開花も遠い。若い頃によく親しんだ場所である。

出雲路橋の西詰に京都市交響楽団の練習場があった。昔は、学校の木造校舎跡を利用していた。そこに知人がいた関係で、自転車に乗ってよく訪れたことがある。今もまだそのまま残っているのか分からなかった。

行って見ると、ただ、その手前にあった筈の喫茶店はなくなっていた。確かに楽団の練習場は残っていたが、それは楽団の事務所のような雰囲気の、レンガ作りのビルにすっかり造り替えられ、昔の木造の校舎跡の雰囲気は全くなくなっていた。

こうして、いつも時間の奔流を思い知らされることになる。人間にとって反復や永劫回帰はありえず、生と死によって時間を切り取りながら、与えられた片道切符の、一回性の断片の生を生きるにすぎない。

 


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