作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

野口みずきさんの優勝

2005年09月26日 | 日記・紀行

野口みずきさんがベルリン・マラソンで優勝した。歴代三位の高記録でアジア女子最高記録であるそうだ。彼女はアテネでも大和撫子の健在を世界に知らせた。

昨夜テレビで見た。録画だったと思うが、ベルリンはずいぶん暑かったそうだ。小柄で華奢な体つきだが、追随を許さない圧倒的な勝利だった。足が棒になって動かないと言っていた。日本の宝のような女性だ。

ネットでニュースを読んでいて、昨日飯沼二郎氏の死去が報じられていた。農業経済学者で京大名誉教授だったが、ほとんど知られていないのではないだろうか。八七歳だったという。若い頃、氏の数冊の著書を読んだことがある。とくに深く傾倒するということもなかったが、気骨のある貴重な人だった。

今日はまた元日本銀行理事で、森鴎外の研究家の吉野俊彦さんが亡くなっていたのを知った。飯島氏も吉野氏もその著書を通じて、袖すり合う程度の関わりしかなかったが、年齢を重ねる毎に、若い日に知った、そして、多かれ少なかれ精神的に係った人たちが鬼籍に入って行くのも避けられない。

吉野俊彦さんなども、生前の名誉や地位を気にせずに、二足のわらじをはかずに、文学者に徹していれば中途半端な人生に終わらずに済んだのではないだろうか。しかし、森鴎外を師に選んだ吉野氏は、師と同じように、二足のわらじを履いて生涯を終えたのだ。享年九十歳。

 

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