風のささやき 俳句のblog

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海 【詩】

2023年08月24日 | 
「海」

金色の朝日の降り立つ
海原は幸福な笑顔に満ちて
僕は まぶしさにその顔をみられない
いつの間にか そこから
放り出された者の 許されざる罰のように

船がゆっくりと 広げる航路を
光の波が 親し気について行く
すべてを信頼しきった
歩みはじめの 幼な子のように
笑いながら 追いかけて
甘えながら まとわりついて

僕があんな 信頼に
満たされていたの
いつの日のことか

大きな後ろ姿を信じきって
おぼつかない歩調を 恐れることなく
何度転んでも 痛くはなくて
その姿を追いかけていれば
幸福に 導かれると信じて

人はいつから
こんなに臆病になるのだろう
人への信を忘れ
ぎこちないけど
美しい歩みを忘れて

素直なままの 溢れんばかりの
微笑を 忘れて
ついて行く後ろ姿をなくして


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