1992.10.11(Sun) Vladivostok
再びバスに乗る。夕暮れが近づいてくる。二つの丘がらくだの背のように並んでいる、私たちが「らくだ山」と呼んでいた山へ向かう。後年、調べたところ、この山は現地ではBurachekの丘(сопки Бурачека)という名で呼ばれているようだった。ただBurachekは一般名詞ではないようで訳せない。人名だろうか。
市街を一望できる場所なので、ウラジオの人々もこの丘に登っているのではないかと思っていたが、随行の人やバスの運転手も、丘への道をあまり知らないようだった。そんなわけで若干迷いつつ、バスはとある団地の中へ入っていき、岩山の真下に辿りついた。
18:00、らくだ山(Burachekの丘)到着。遊んでいた子供たちが皆、何事かとこちらに注目し集まってくる。団地の中にバスがやって来たと思ったら、外国人が10数人下りてきて、いきなり丘を上り始めるのだから無理もないが、好奇の目で注目を集めてしまうことが多いため、こういう時はちょっと恥ずかしい。地元の子供も後から着いて山に登ってくる。
岩山は礫で覆われていて、滑りやすく極めて上りにくい。まともな道はもちろんなく、山道的なものやけもの道もなく、普段、頂上に人が上っている気配がない小山だった。ウラジオには鷲の巣展望台という観光地的な眺望点があるが、他にも景色のよい高みがあるのに上らないというのは、ウラジオの人は眺望にさほど関心がないのだろうか。もちろん昔は軍関係の施設があちこちの山の頂を占拠していて登れなかっただろう。確かに今でも虎丘など頂上に到達できない山は多い。高い丘から街を見ることにタブー意識があったりするのだろうか。
Burachekの丘から中心市街地(西方から北方) Google Map Panoramio
市街地東部方面(上のパノラマの東側方向)
山の頂上は強い風が吹いていた。山頂には三本の木を組んだ三角形のやぐらがあり、その直下に標識が埋められている。なんらかの測量点なのだろう。
中心市街地と西方のシコタ半島方面 Panoramio
寒いので手早くパノラマ写真を撮る。因みにこのパノラマ写真撮影法は、後に仲間内で一点クルクルと呼ばれることになった。

Burachekの丘(らくだ山)から南方向
夕暮れが近づく。砂利で滑りやすい丘の斜面を、子供たちと一緒に尻を着きそうになりながら慌ただしく下りる。しかし、カメラを落とさないようしっかり小脇に抱えているため、手の自由が利かずバランスがとりにくく、ヨタヨタとした足取りになる。
ロシアには白っぽいコートを着てきたが、一週間であちこちが黒ずんでしまった。Tシャツの首筋も真っ黒になった。そこら中が埃っぽいのと、排気ガスと、体を洗えていないためだ。寒いためか汗臭くはないのだが、これ以上汚れたくない。だから足下に注意しながら下る。
18:30頃、またバスに乗る。日が暮れて暗くなったのであと一ヶ所の眺望点には行かなかったが、徒歩では行きにくい中心部周辺の場所に行くことが出来たので、個人的には満足だった。
19:00、ウラジオストクホテルにて夕食。I氏もここで合流。昼食を街中でとって午後はさんざん街中をぶらついた模様。彼は単独行動が好きな方なのでまぁ仕方ない。ともあれ無事でよかった。20:00過ぎに寮に戻る。
1992年10月 ロシア日記・記事一覧
#パノラマ #眺望 #住宅系