有田芳生の『酔醒漫録』

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「東京都議会選挙公開討論会」に思う

2009-06-29 05:58:33 | 東京・板橋

 6月28日(日)新高島平駅に向ったのは、ポスター何枚かが消えていたから。貼り終えたところでパチンコ屋から出てきた男性が声をかけてきた。政治への不満を聞いていたところに男性の知り合いの若い女性がやってきた。「ワイドの人だぁ~」などと言われて立ち話。お2人は近くの居酒屋で知り合ったという。「挨拶に行こう」と誘われて仕込み中にお邪魔する。やはりここでも客足は減っていると聞いた。事務所に毎日新聞夕刊編集部編集委員で北朝鮮問題の専門家でもある鈴木琢磨さんから新刊の『今夜も赤ちょうちん』(青灯社)が届いていた。そこには京都の「神馬」も取り上げられ、こう書かれている。「見ると、レジのそばにははるみさんのスナップ写真。その隣は有田さん。同志みたいな二人のほろ酔い姿をながめていて、うらやましくなった。(中略)東京に帰って『神馬で飲みました!』と有田さんに電話で報告したら、『なーんだ、そんなことか……』と笑われてしまった」。もちろん「はるみさん」とは都はるみさんのこと。この本の「あとがきに変えて」は「政治家さん、赤ちょうちんへ急げ」というもの。「さようなら雪月花(ゆきつきはな)よ晩酌よ」という辞世の句を残して93歳で亡くなった国文学者の暉峻康隆さんが鈴木さんにかつてこう忠告したそうだ。「おい、君な。新聞記者だったなら居酒屋を知らねば、居酒屋をな」。暉峻さんは「居酒屋こそ大衆のカタルシスの場であり、偽らざる庶民の心があふれているからだ」と語ったそうだ。鈴木さんは提言する。「政治家さんよ、赤ちょうちんへ急げ。大いに飲んでくれたまえ。そこには世論調査でも、選挙結果でもない、よりリアルな日本の『いま』がある」。大山にある板橋文化会館へ。板橋フォーラム実行委員会主催の「2009 東京都議会選挙公開討論会」に出席。感想いくつか。私的圏域にあるべき言葉という心的領域を公式言語が侵食すれば、「しっかりと」「グローバルに」などという無味乾燥なフレーズの繰り返しになる。あるいは公然と批判されても反論しないベテラン議員とは何か。政策を語ってもイメージがまったく届いてこないのはなぜか。「他山の石」としなければ。成増へ。