荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

泰山寺を訪問する。

2016年05月29日 | 散文
昼下がりの田舎道です。
父がデイサービスに出掛けたので、自転車に乗って泰山寺を訪問します。
四国八十八ヶ所巡りの地は、到るところに案内書きがあります。


矢印に向かって走ると、「同行新聞社」なる看板がありました。
お遍路さんの「同行二人」の「同行」でしょうか?

看板の向こうの屋根が泰山寺です。

初めて訪れました。
城壁の様ですし、思ったより新しい建物です。


石段の上にお遍路さんの姿が見えます。


本堂にお参りします。




お遍路さんはいつ死んでもいい覚悟で、死装束で巡礼します。
3歳で死んだ弟が着せられているのを見たのが、私のその装束の原体験です。

従って、お遍路さんの姿を見る度にその時の記憶が甦るのが辛くて、死装束の人が居る四国八十八ヶ所巡りを避けて来ました。
お遍路さんが死の世界から迎えに来た使者に見えた事もありました。
恐怖から「遍路、こっちに来るな!!」と石を投げた事をお許し下さい。

残りの人生が少ない事を自覚するようになって、観光気分でお寺を訪問できるようになりました。

「観光」することで、甦って来る幼い日の恐怖を抑制する事ができます。

子供の頃からずっと怖かったお遍路さんですが、その人達がそれぞれ色々な思いを連れて巡礼しているのだと理解できるようになりました。


さて、本堂脇のガラス戸の中に木像の金剛力士像があります。
お遍路さん達が拝んだり写真を撮ったりしていますが、ガラスの反射で綺麗に撮れません。

この寺一番の「見どころ」だと思います。

自転車は次の巡礼地「栄福寺」に向かって走ります。
コメント
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