Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

つゆぞら

2007-06-29 | Weblog
晴れ渡った梅雨空は、神様の粋な計らい。
日の光で、家々の瓦が星空のように、冬の空のように黒く光っている。
梅雨の頃の朝は、湿気で時計の仕掛けが、微妙に狂う。
この暑さったら。
益々僕は、湿気で布団の中へ溶けてしまいそうになる。
 
募ったものは、どう崩す?
海辺の砂の山は、いずれ波がもっていく?
湿った風が、削ぎ落としていく?

僕の朝は、君で始まってしまうらしい。
晴れ渡った梅雨空にも気付かず、布団の中で溶けながら君を思う。
 
鬱陶しい梅雨だな、ほんとにさ。(鬱陶しいのは僕なんだけどね)

少しずつ波に、風に、時に、さらわれていく君の砂。
海辺では、まだ無邪気な子供たちが、砂の城を作って笑っている。

僕はその間、溶けそうな体で梅雨空に、思いを馳せている。

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ゆめ

2007-06-29 | Weblog
諦めて 夢の中へ
無理矢理にでも眠って 夢の中で話し合おう
青い空と グレーの空の間で
あの 言葉の意味をきくから
夢の中で 答えてくれるかな
手紙の返事は なくてもいいからさ
夢では 勇気が出せるから

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未来

2007-06-29 | Weblog
もう1杯、飲むべきか。
どうしても、夜が僕の袖をつかんで眠らせてはくれない。

見えない未来は、自由の代名詞。

眠れないなんてのは、まだ心が定まっていないから。
踵を返す自分の影に、呆然と成り行きを見つめているから。
形を変えていく月に、無意識に不安を感じているから。

見えない未来は、想像の実践時間。
光の感じない想像ならば、未来は閉じてしまう。

未来を開ける鍵を、君の中に、朧気に見ていたのかな。
鍵は、どの人の中にもあるのにね。

眠れない夜は、鍵を探す。
君と未来を照らし合わせながら、鍵を探していた。
月明かりは、未来の光と、奧では繋がっている。
だから、心惹かれる星。
形が変わるのは、いかようにも未来は変えられるから。

眠れない夜は、光を探している。
自分の影は、未来の光で
できた影。

影は光。
影は自由。
影は未来。




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手紙

2007-06-29 | Weblog
午前2時。とてつもなく、眠い。
瞼が、異様に重い。

この田舎町は、夜23時ともなると、車通りは極端に少なくなる。商店街の均等に並んだ灯りが、ただ煌々と存在感を示す。その存在感の分、それぞれの家の中でくつろいでいる人々を感じたりもする。

だから、寂しいとは思わない。寂しいとは思わないが、足りなくはある。
その訳は、だいたい検討がつく。
検討がつくから、今夜もこうして、このイスに座り、誰へともつかない手紙を書く。

この手紙に行き先などはなく、ただ真っ向から何かに話し掛けたくて、重い瞼ひきずりながら、すがっているらしい。
すがりながら、願っている。
星に願い、夜にすがっている。(それとも、朝か?)

夜は長いし、僕の話はとりとめもないし、でも月はきれいだ。
月がなかったら、つまらない世界だろうな。 
月には願うが、太陽へは誓う。
何だか分からないが、太陽へは誓う、という感覚。
なぜ。

田舎の煌々とした灯りは、僕に手紙を書かせる。
手紙の中味はいつも、決まっている。
たぶん、またあの日の風が吹いてほしいって、月に願っているのだ。
太陽に誓っているのだ。
たぶん、そういうこと?
きっと、そういうこと。





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ことば

2007-06-29 | Weblog
これから君に会いに行く。
何を話せばいいのか、実はいつも戸惑っていたんだ。
すぐ傍にいるわけでもないのに、そっと、会いに行くのだ。

君の言葉のひとつひとつが、まろやかにスライスされて
僕の心に着地する。

戸惑ったり、安心したり、考え込んだり、困ったり。
何気ない言葉に、途端に忙しくなる夜。

実は、とても戸惑っては、そっと会って安心してたんだ。

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