
霊場恐山には地上の世界にない黄泉の国がある。黄泉の国とは死後の世界。人
は誰しも生命を感じながら常に「死」を意識。だから人々は本州最北の霊地体験
にやってくる。そして、極楽浜から流れ出る三途川の太鼓橋を渡り現世に還る。
菅江真澄の歩いた道:江戸時代の紀行家・歌人である菅江真澄は恐山湯治が気
にいり、五度も入山し、恐山の湯小屋に入って当時の温泉文化を観察す。
『・・・「罪深いものがここまでくると、この橋は糸などが掛かっている
ように細く思われ、鬼石は本当の鬼のすがたで睨み、岸辺に生えてい
る楢も、二十尋の竜と化して恐ろしい様相・・・この橋を渡ることがで
きず、みな引き返してゆく・・・」・・・湖水の面に夕陽が映えて・・・静か
に暮れていった・・・御寺に入ると・・・食事をし、やがて寝床についた』
参考:本日、10月31日から陸奥之国霊場恐山は閉山となり、来年の5月までの
長い冬籠り 。一般の方はそれまで本BLOGで恐山を擬体験してください。