映像:恐山中にある五つある温泉施設の中の筆者が一番好きな湯小屋「花染の湯」
尊敬する紀行家菅江真澄は蝦夷地から佐井村にわたり恐山に辿り着いた。そして
そして江戸時代の恐山(温泉)の様子を詳細に日記に記していた。万事不便な時代
の探査は現代の温泉探査の貴重な資料となっている。先人菅江真澄に感謝である。
記録:菅江真澄遊覧記三 (奥の浦うら)より
『剣の山の麓には・・・ふる滝の湯、ひえの湯、めの湯、花染の湯、しんたき
の湯といって、湯桁が五ヵ所あり、病人がそれぞれに集まっている。湯
浴みをするには、女は紺の湯まきをして大勢ならび、頭に手拭をかけ・・・』
(現代の探訪記録)
東日本大震災で身内を亡くした人々がこの地に辿りつき憔悴しきった体を癒すの
に最適な湯船がこの『花染め湯』だ。恐山にある4つの湯小屋の中で、唯一混浴
の湯小屋は宿坊の影に隠れて入浴する人もあまり居ない。しかし、白い肌をピン
ク花のように染める強烈な硫黄泉は、極上の湯といっても過言ではないだろう。
たとへ身内の霊を確認でき無くても、「黄泉の湯」に浸かった喜びが湧くだろう。
参照#①菅江真澄(紀行家・歌人)探訪紀行 ②恐山温泉「花染の湯」湯殿景観
恐山にはたくさんの地獄が待っている。金堀地獄、無間地獄、修羅地獄、
血の池地獄、賭博地獄、塩屋地獄、重罪地獄、どうや地獄の八つの地獄
……そしてこの上もなく癒しが期待される温泉地獄。地獄であって天国。
それが温泉だ。吹き出し口は毒け溢れる硫黄ガスで危険。地獄の一丁目
恐山山中のそこここにガス湧出が
映像:左『古滝の湯』、右『冷抜の湯』どちらも女性用。
恐山参道の左側、地獄側にある湯小屋。女性専用である。
薬師湯のは丁度反対側だ。酸性硫黄泉ではあるが湧出口
が違う分、湯感も異なる。多くの方はこの湯小屋を利用。
≪ Mémoireメモワール:東北名湯 勘七湯(東鳴子温泉)≫
勘七湯は4つの源泉を使用している。映像の湯船は大浴場湯男性湯船。
この湯は東鳴子に全般に云える良泉で、独特の深みのある湯面に豊か
な湯量で勿論、24時間掛け流しで楽しむ事が出来る湯治用の温泉だ。
【Data】含食塩・芒硝ー重曹泉 74.6℃ PH8.0
源泉:新井田2号泉、新井田5号泉、唐竹沢源泉混合泉
映像:むつ湾越しに見る本州最北端の都市はまるで洋上都市のように見える。
青森県むつ湾の奥に街が見えてきた。筆者の一週間の北海道温泉探査旅行を
8月4日から本ブログに紹介してきたが、漸く旅の完結編を迎える事となった。
来年も、北海道なのか九州、甲信越なのか、温泉の有る地域探査を検討中だ。
2011北海道温泉探査紀行 完 (2011.7月25日~7月30日)
映像:高速フェリー:ナッチャン・ワールド号の一般客船室の様子
久しぶりに双胴高速船:ナッチャン・ワールド号に乗船。今回は愛車も一緒。
この高速船が出現した時は期待したものだが陸奥湾の漁業に影響を及ぼすと
いう事で、陸奥湾内のスピードが抑えられ二時間で函館へ行く夢が断たれた。
そして二隻あった高速船も一隻だけとなり夏季限定の運行となってしまった。
2011年北海道温泉探査の最後は『濁川温泉』。噴火湾を南下すると途中飽きがくる程ダラダラ走る。長万部から森町、飽きが最高潮に達した頃濁川温泉の表示板が道路に現れる。国道を右に曲がり、2キロ、濁川盆地に辿り着く。北海道とは思えない景観が拡がる。周囲を外輪山に囲まれたカルデラ盆地。一面の水田、至る所に蒸気が噴出。湯幻郷とはこの地を言うのだろう。今日は初めての湯体験となる『天湯』を味わう。
【Data】含重曹ー食塩泉 46.1度 PH6.4 源泉:濁川温泉(天湯)日本温泉療養の宿
湯感:ややキシキシ感があり、薄白濁、炭酸味、金気臭、微石油臭、泡付き
北海道一週間の旅疲れがこの名湯で見事に取れた。
映像:jR北海道長万部駅界隈八軒の湯宿の中の丸金旅館の湯殿景観(公式HP)
北海道南帰行は、噴火湾沿いになると点から点の移動だ。登別温泉の次
は長万部温泉。いつもは素通りするのだがなんとなく長万部駅に立寄り
そのまま駅裏手の温泉へGO! 因みに長万部北西には二股ラジウム温泉。
【Data】食塩泉(強) 49.6℃ PH8.0 源泉:長万部温泉
由来:1954年天然ガス試掘中にガスと一緒に温泉が噴出。『長万部温泉
利用協同組合』が管理して、8軒の温泉宿で共同使用をしている。
参照:二股ラジウム温泉
映像:登別温泉立ち寄り湯『さぎり湯』の浴室。手前の湯船が下記①、奥が②の泉質
ニセコでの予定はすべて終了した。後は帰路南下するだけだ。北海道
の帰路はいつも登別温泉、濁川温泉に立ち寄る。最近は伊達市の道の
駅で宿泊し登別温泉に午前中に立ち寄るのがパターン化となって居る。
【Data】①i硫黄泉(含硫黄-ナトリウム-硫酸塩泉)(登別温泉1号乙泉) 58.6 ℃ PH2.3
②明礬泉(含鉄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉)
(登別温泉24号泉)、PH83.6℃ PH2.2
アンヌプリと羊蹄山を望む田園を背に湧き出でる温泉。米作農家の林さんが自前
温泉を持つという長年の夢の日帰り入浴施設だ。手作りの施設は格別の味わいだ。
(過去の記録:2011.12.13:現在は息子さんが継承お蕎麦は提供されていない)
その、林さん夫婦は浴場隣接蕎麦小屋で蕎麦を提供する。蕎麦を食べて、名湯に
入って1000円!最高のご馳走だ。此処は川湯温泉公衆浴場同様、ライダーの姿も
チラホラ見られる。今日は女性ライダーが湯上りも艶やかに,颯爽と走り去った。
【Data】含食塩・芒硝ー重曹泉 37℃ PH6.8 弱黄色 源泉:黄金温泉