猛暑の中で、あらぬ限りの音を必死に出している蝉たちですが、正確には、哺乳動物みたいに口から声を出してはいないのです。
クマゼミやひぐらしのように羽が透明な蝉では、その声の正体が理解できるのです。
下腹部を揺らせながらお腹のあたりから鳴き声を出している様子がわかります。
ファインダ越しに蝉たちの姿を見ていると、幼き頃の出来事まで懐かしく思い出されてくるのです。
小さな体なのに何故、私より大きな鳴き音が出せるのが不思議でなりません。
あのエネルギーは、どこにあるのでしょう。
もう、蝉みたいに全身で音を出すエネルギーなど、私の身体は失せてしまいました。
けれども何故か焼酎を一口頂くと、蝉みたいにそれらが蘇ってくるのです。