10日、動物いのちの会スタッフさんと大槌町に行きました。 個人宅で避難生活を送っている人達に支援物資を届けに行くためと、被災した犬や猫に餌をあげるためです。 途中緊急連絡が入り大槌町の郊外で迷ってウロウロしている被災犬を保護してほしいとの事。
NGO 団体の LIAスタッフと合流して犬の保護のお手伝い。
写真は無事保護され動物病院で診察を受けるところ。 犬は黒のセッターとラブラドールミックス。 推定年齢7歳くらい。 とても人なつこい子でした。 怪我と飢えのせいか不安のため鳴いていました。 大槌町では大型犬の預かりが出来ない、とのこと。 盛岡に連れて帰る事となりました。
車内でも 不安気な声。 そうだよね。 津波、火事、飢え。飼い主の不明。 どんなにか心細いだろう。 いのちの会さんの所で落ち着いて暮らせると良いのだけれど。 里親さんが見つかることを祈ります。
現地では様々な動物愛護団体やボランティアさんが活動しているようですが、なかでもLIAさんの活動主旨には共感しました。
よければサイトやブログをご覧になってみて下さい。
アンジュ部屋にある岩塩ランプ。 キャンドルの光りの揺らぎに心が落ち着きます。7日の夜も大きい地震。 一ヶ月近く続く余震に心身疲労気味。 いつまで続くのかなあ、日本は大丈夫なのかなあ、そんな不安が浮かんできます。
そんな時は、この岩塩ランプ。 オレンジ色のあたたかさ、揺らぐ炎のやすらぎ。
日本人は休みを取るのが苦手だから被災した方たちは勿論、現場の役場、医療、救済関係者の疲労が気にかかります。 頑張ろうという気持、自分ばかり休んでいられない、という気持はわかります。 でも人間は精神力だけでは成り立たないように作られています。
食べる、眠る、という肉体へのケア。笑うという心への元気の注入。 これらの要素も取り入れないとバタバタ過労で倒れていってしまうのではないかな、と懸念します。
震災地宮城県の中学生の答辞。
「階上中学といえば防災教育といわれ内外から高く評価され、充分な訓練もしていた私達でした。
しかし、自然の猛威の前には人間の力はあまりに無力で、私達から大切なものを容赦なく奪っていきました。
天が与えた試練というには惨すぎるものでした。 辛くて、悔しくてたまりません。
しかし、苦境にあっても 天を恨まず運命に耐え 助け合って生きていくことが、これからの私達の使命です。」
歯をくいしばりながら少年は応えた。
「苦境にあっても天を恨まず、 運命に耐え助け合って生きていくことが、これからの私達の使命です」
家や家族、友人を失っても、尚 「天を恨まず」といえる崇高な心。
此度の地震と津波、そして原子炉。 大人たちが買占めや盗み、苛立ちの中にあるとき、強い強い魂を見せたのは16歳の少年達だった。
被災者でありながらボランティアをしているのも中学生、高校生が中心だ。 日本を救う強くしなやかな精神力。
この子供達を中心に日本は大きく変わっていくのだと感じる。
東北民族学では以前から「東北が変わる時、日本が変わる」と云われてきた。 過去の歴史(征服された原日本人、アイヌ民族、蝦夷、阿部一族、藤原四代)からの見地だが、この度の地震も「東北が変わる時、日本が変わる」その時がまた来たのだと思う。
地震と津波と原子力で日本の半分が打撃を受けている今、従来の組織や仕組みを変えていかないと真の復興は成せない。 東北が新しいシステムの見本となる、その事に向っていくために政治、経済が根底から変わっていく必要があるように思う。
21世紀は政治、経済、医学、芸術、哲学、宗教が一つに成る世紀だと云う。
゛世界は一つ ゛と言い続けられてきたことが実現化していく。
「東北が変わると日本が変わる」「日本が変わると世界が変わる」この流れに向うことが2012年の改革へと繋がる、と思う。
世界レベルでの変換。 地震の意味は「気が付け」だと以前に書いた。世界レベルでの変換そして進歩が東北から始まる、ことに気づくこと。
幾度の侵略と搾取に耐え、寒さと貧困に耐え、差別を受けてもなお強い精神力を持ち続ける東北人の魂。 この魂でなければ此度の大困難を乗り越える力が無いのだろう。 沿岸の人々の強い、立派な魂。
しかし災害地では盗難などが起こり始めているらしい。 どうか気高い気持の人が多くありますように。 傍らから祈る。