横浜の美建築のトリは、やはりこちら
私の大好きなタイプで、懐かしい美建築です。
1904年(M37)に、横浜正金銀行本店として建てられた建物です。
当時横浜正金銀行は、日本銀行と並ぶ金融機関でした。
どれほどの力があったかは、この建物を見れば納得です。
国の重要文化財です
横浜の観光スポットにもなっている赤レンガ倉庫も設計した、
妻木頼黄が設計。ネオ・バロック様式です。
妻木頼黄は、1877年(M10)にロンドンから来日した、
有名なジョサイア・コンドルの弟子の1人です。
ジョサイア・コンドルと、その弟子達は今に残る、日本の代表的な近代建築、
多くの美しい建築を設計しています。
女子大生時代、実習の場所に、
この県立歴博を選んで、暑い夏に通いました。
私が在籍していたのは生活美学科というコースで、
(たぶん今は名称が変わっているようです。)
建築士や学芸員の受験資格を取れる学科で、
日本、西洋の絵画、建築、工芸、食物、被服の文化財、歴史などを
勉強していました。
卒業後、博物館や美術館で仕事をすることを目的とするコースだったので
こういう博物館での実習があったのです。
当時は、まだこういう建築に今ほど惹かれていなかったというか、
自覚していなかったので、
博物館の裏方の実習が、女子大生には、地味で暗く感じられて
さっさと、一般企業に方向転換してしまいました。
当時は女子大生でも、就職活動を卒業年の春過ぎて始めても、
数社受かるような、恵まれた時代だったので、お気楽に考えていたのですね。。。
改めて見てみると、本当に装飾が豊かで、美しく、
ここだけ、海外の街角のように感じます
とても美しい建築ですが、他の建物と同じように、
関東大震災でドームと建物内部が焼失。
1967年(S42)に、県立歴史博物館として利用される際に、
ようやくドームが再現されました。